「老いぼれ魔女」への死刑宣告でさく裂した金正恩氏の怨念

それ以後、金正恩氏の公開活動は激減する。その一方で、翌2016年には異例ともいえる1年間に2度の核実験を強行した。朴氏に対する反撃の機会を虎視眈々と狙っていたにちがいない。

2016年10月以後、朴槿恵氏が「崔順実ゲート」をきっかけに窮地に陥るやいなや、金正恩氏は反撃に転じる。先述の朴槿恵暗殺作戦は、彼女に対する弾劾訴追案が可決された直後に公開された。スキャンダルにまみれ地に落ちた朴氏の姿を金正恩氏は溜飲を下げながら見ていたに違いない。

朴氏が大統領職から罷免された後も、北朝鮮の非難の声は止まなかった。