金正恩氏「トランプ口撃」の裏に隠された「トイレの恨み」

米韓軍は2015年秋から、北朝鮮の首脳部、すなわち金正恩氏に対する先制攻撃を意味する「斬首作戦」の導入を公言してきた。斬首作戦とは、「南北の緊張が激化して衝突の可能性が高まった際、北朝鮮が全面戦争を決断する前に、先制攻撃で意思決定機関を除去してしまおう」という考え方だ。作戦が企画されているということが明らかになっただけで、金正恩氏は大きなプレッシャーを受けたようだ。

実際、これ以後、金正恩氏の公開活動は激減する。自らが暗殺されるかもしれないという恐怖心もあっただろう。さらに、金正恩氏は普通のトイレを使うわけにいかないため、地方視察の際にはたいへんな苦労をともなうのだが、米韓からの「斬首作戦」の脅しは、こうした苦労を倍加させたに違いない。

(参考記事:金正恩氏が一般人と同じトイレを使えない訳

一方、金正恩氏は「われわれが選択した核戦力強化の道からたった一寸も退かない」と主張している。

(参考記事:ICBMに続き金正恩氏が食指を伸ばす「危険なオモチャ」とは

金正恩氏の激しい口撃は、この間、自分に不自由を強いてきた米国に対する怨念を爆発させているかのようだ。