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  • 文在寅「GSOMIA破棄」で在韓米軍が“巻き添え”の大問題

    北朝鮮が2日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と見られる飛翔体1発を日本海で発射したことを受けて、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は同日の国会国防委員会による国政監査で、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に基づき、日本に関連情報の共有を要請したことを明らかにした。

    米国の「怒り」増幅

    韓国政府はすでに、日本とのGSOMIAを破棄する決定を下しているが、協定が失効するのは11月下旬だから、それまではこの取り決めに基づいた情報交換はできる。だが、問題はその後だ。北朝鮮がSLBMを搭載した新型潜水艦を日本海に配備した場合、韓国が対応に苦慮することになるのは明らかだ。

    その現実を示す出来事が、少し前にあった。

    7月25日、北朝鮮は新型の短距離弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射した。韓国軍の合同参謀本部は当初、これらの飛行距離を430キロとしていたが、後に2発のミサイルはそれぞれ430キロ、690キロ飛行したと修正。さらに26日になって、2発はいずれも飛行距離が600キロであったと再修正した。

    このように分析結果が二転三転した原因は主として2つある。第1に、ロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」を模倣したとされる北朝鮮のミサイルが、上昇後に下降して水平飛行するという、特異な動きをしたためだ。

    そして第2に、日本海に向けて発射された北朝鮮のミサイルが、南から北方を監視する韓国の早期警戒レーダーの死角へ抜けて行ってしまったからだろう。

    それでも韓国軍がミサイルの飛行距離を把握できたのは、「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に基づき日本側から提供を受けた情報が影響を及ぼしたといわれている」と、韓国紙・朝鮮日報は伝えている。

    これはつまり、朝鮮半島有事において北朝鮮が韓国へ向けて日本海からSLBMを発射した場合、韓国軍は探知に手間取り、迎撃のための対応が遅れてしまう可能性を示唆している。北朝鮮は、飛行特性の異なる新型の短距離ミサイルを何種類も開発することで、韓国の防空網の攪乱を狙っていると見られている。そこにSLBMまでが加わったら、韓国が直面する脅威は相当なものになるだろう。核弾頭が搭載されていれば、まさに国家存亡の危機だ。

    もちろん、その脅威にさらされるのは韓国軍だけではない。在韓米軍もまた、同じリスクを負うことになる。

    韓国の文在寅政権が日本政府による輸出規制措置への報復として、GSOMIAの破棄を示唆し始めた当初から、米国は繰り返し「それや止めとけ」との警告を発してきた。今後、米国の「怒り」はいっそう増幅されることだろう。

    (参考記事:「韓国外交はひどい」「黙っていられない」米国から批判続く

    GSOMIA破棄は、文在寅政権に2重のリスクをもたらすことになった。文大統領はその意味するところを、十分に理解しているのだろうか。

  • 「独島が韓国の領土であるとの証拠は何もない」韓国ベストセラー書、衝撃の内容

    「独島が韓国の領土であるとの証拠は何もない」韓国ベストセラー書、衝撃の内容

    韓国外務省のイ・サンリョル・アジア太平洋局長代理は9月27日、日本政府が同日の閣議で了承した2019年版の防衛白書は日本の周辺国の軍事動向を説明する部分で、前年版と同じく「わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が依然として未解決のまま存在する」と記したことを受け、在韓日本大使館の実生泰介公使(総括公使代理)を呼び抗議した。

    「不快でも仕方ない」

    また、韓国国防省も同様に、在韓日本大使館の武官を呼んで抗議している。

    韓国において「独島(竹島)問題」は、他の歴史問題と同じく非常に敏感なイシューだ。他の歴史問題については「もう過去のことだから」という見方も出来るが、領土問題は現在進行形であるだけに、いっそう難しいとも言える。

    もっとも、韓国は島を実効支配しているのだから、日本からの抗議に「聞こえないふり」を決め込む方が得策ではないかとも思えるが、韓国国民としては、「また日本に国を取られる」との恐怖感があるのかもしれない。

    そんな敏感な問題にもかかわらず、韓国のベストセラー書籍『反日種族主義』は、「独島問題」について、韓国における定説を覆す主張を展開している。

    李栄薫(イ・ヨンフン)元ソウル大学教授ら6人の研究者が執筆した同書は植民地統治下の朝鮮半島で「日本による土地やコメの収奪はなかった」「従軍慰安婦の強制連行はなかった」などと主張し、韓国で物議を醸している。

    同書に書かれている「独島問題」に対する見解の詳細は、おそらく日本では数多く論じられてきた内容であると思われるため省略するが、李栄薫氏の次の記述は韓国国民にとっては衝撃的だろう。

    「今日、韓国政府が独島問題を国際司法裁判所に持ち込もうという日本政府の主張を受け入れられない境遇にあることは、皆がよく知る事実です。率直に言って、韓国政府が、独島が歴史的にその固有の領土であることを証明するために、国際社会に提示できる証拠はひとつも存在しないのが実情です。読者の皆さんは不快に思うかも知れませんが、国際司法裁判所の公平な法官たちは、そのように判断するはずです。私はひとりの知識人として、その点を指摘せずにはいられません」

    もちろん、同書に対しては韓国国内で様々な反論が出ており、これがかならずしも日韓の歴史の「決定版」とは言えない。ただ、「独島問題」が同国内で論争になったこと自体、これが初めてだろう。

    (参考記事:「この国は嘘つきの天国」韓国ベストセラー本の刺激的な中身

    しかしだからと言って、韓国世論がこの問題で日本の見方に歩み寄ることはないだろう。今後、ほかの歴史問題が解決することがあるのかないのかもわからないが、仮に解決していくにしても、「独島問題」は最後の最後まで残り続けるように思える。

  • 「GSOMIA破棄で損害を被るのは韓国」米有力者が断言

    共同通信によれば、28日までにソウルで海外メディアと会見した韓国政府高官は、「日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)は、北朝鮮のミサイル発射探知のため韓国以上に日本が必要としていると強調した」という。

    GSOMIAの破棄を宣言し、米国から繰り返し不満を表明されるなど外交的な立場がいっそう苦しくなっている韓国だが、この高官の弁は、苦し紛れの強がりにしか聞こえない。

    実際のところ、日韓のGSOMIAが締結された2016年当時、この協定締結をより望んでいたのは韓国側なのだ。韓国国防省は当時、GSOMIA締結の必要性について次のように強調していた。

    「高度化、加速化、現実化している北の核・ミサイルの脅威などに対し、日本の情報能力を活用することで、われわれの安保利益を高めることができる。北の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に関連する情報を得るのに実質的に役立つと期待される」

    現在建造中とされる北朝鮮の弾道ミサイル潜水艦は、東海岸の海軍基地に配備されると見られている。ということは、朝鮮半島有事には日本海に出撃してミサイルを発射する可能性が高いわけだが、そうなると、韓国は自軍レーダーの探知範囲の外から撃たれる形になる。だから、日本海を常時監視している日本の情報が必要だということだ。

    そのような経緯を忘れたのか忘れた「ふり」でもしているのか、件の高官の発言はあまりに軽薄だ。

    そんな具合だから、米国から韓国への警告の声も止まない。

    (参考記事:「そんなの嘘だ」…米国政府「文在寅」名指しして不満爆発

    米ヘリテージ財団の創設者で、トランプ米大統領とも近いとされるエドウィン・フールナー氏は27日、韓国紙・朝鮮日報とのインタビューで、「GSOMIAを破棄し、対立する状況が続けば、最終的に損害を被るのは韓国だ」と断言している。同紙によれば、フールナー氏は人差し指、中指、薬指を立て「韓米日はこのように緊密な関係を維持すべきだ。中国とロシアの面前で韓日が歴史問題で引き続き争うよりも、南シナ海問題など共同の利害がある分野で協力できることを見いだしてほしい」と述べたという。

    これは翻して言うと、韓国が歴史問題を理由にGSOMIAに象徴される3国の協力を傷つければ、それは「南シナ海問題など共同の利害」に対するダメージにつながり、韓国がその責任を問われかねないという意味の警告と言える。

    GSOMIAを維持しても破棄しても、歴史問題を巡る日韓対立で、どちらかが有利になったり不利になったりすることはない。いや、米国の機嫌を損ねた分だけ、韓国の方が不利だ。文在寅政権は早くそのことを認め、破棄の決定を撤回した方が身のためなのだが、そのことを文大統領は果たして理解しているのだろうか。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

  • 「性的虐待を受けた女性兵士が男性宅に押しかけて…」北朝鮮軍の闇

    「性的虐待を受けた女性兵士が男性宅に押しかけて…」北朝鮮軍の闇

    北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)清津(チョンジン)市に駐屯する高射砲部隊で、男性将校が女性兵士と「不適切」な関係を持ち、生活除隊(不名誉除隊)になる出来事があったと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。

    北朝鮮の高射砲部隊は主に女性兵士で編成された部隊が多い。金正恩党委員長の祖父・

    北朝鮮では1962年 12月 10日,朝鮮労働党中央委員会第4期5次全員会議で「4大軍事路線」という方針が打ち出された。「全人民の武装化」「全国土の要塞化」「全軍幹部化」「全軍現代化」を目指そうというもので、これに基づき、女性兵士による高射砲部隊が数多く編成された。

    ただ、これらの部隊も指揮官は男性将校である場合が多い。そして、女性兵士の人権が軽んじられる風潮の中、高射砲部隊は性的虐待の温床にもなっているとされる。

    (参考記事:ひとりで女性兵士30人を暴行した北朝鮮軍の中隊長

    韓国の北韓人権情報センター(NKDB)2017年、「軍服を着た収監者~北朝鮮軍の人権実態報告書」と題した報告書を発表している。北朝鮮軍に勤務した経験を持つ脱北者70人を対象に調査したものだ。この調査では軍隊内での性暴力について、24人が経験したか、目撃したか、あるいは話を聞いたことがあると答えた。パーセンテージでは約34パーセントということになる。

    NKDBの調査に応じたある脱北女性は、次のように話している。

    「女性の中には妊娠して、自殺してしまう人も多い。旅団長や旅団政治委員に妊娠させられたとか、そういった噂が広がるんです。旅団内で、私が副分隊長への昇進を控えて士官学校に行ったとき、女性兵士が自殺した話を聞きました。妊娠してお腹が大きくなるのに、誰にも言えず悩んでいたらしいです」

    このような場合においても、性的虐待を加えた本人は、何ら制裁を受けないことがほとんどだという。

    (参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

    ただ、冒頭で触れた今回の事件では、女性は自殺も泣き寝入りもしていない。男性将校は既婚者でありながら独身を騙っていたとのことで、女性は妊娠するや男性の家庭に押しかけ、妻に離婚を要求したという。

    そのようにして騒ぎが大きくなったことで、上層部としても男性将校を処分しないわけには行かなかったのだろう。

    (参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為

    最近ではほかに、平安南道(ピョンアンナムド)の部隊で、性的虐待に耐えかねた女性兵士らの脱走が相次いでいるとの話もある。金正恩党委員長は、軍隊内における女性兵士の地位向上を厳命しているとされる。それが本当ならば、金正恩氏はこうした現象に目を配り、現状の抜本的な改善に取り組むべきだ。

  • 中国からも脅迫…文在寅「オウンゴール」で危機深まる韓国

    中国からも脅迫…文在寅「オウンゴール」で危機深まる韓国

    韓国経済新聞によれば、中国政府の「限韓令」で姿を消した中国企業の1000人単位の大型褒賞観光団が、続々と韓国を訪れているという。限韓令とは、韓国が2016年に米国の迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍配備を公表して以降に、中国政府がとった様々な報復措置を意味する言葉だ。

    THAADの韓国配備は北朝鮮の脅威を理由としたものだったが、同システムのレーダーは最大探知範囲が1000キロに及ぶことから、自国内の弾道ミサイルを無力化されることを懸念した中国が強く反発。褒賞観光団の渡韓や韓流アーティスト・作品の自国内での上演を制限するとともに、中国に進出した韓国企業にも様々な圧力を加えた。韓国側が被った損失は、莫大な規模になる。

    こうした事態を受け、韓国政府は2017年10月31日、中国との間で「THAAD追加配備、米ミサイル防衛システム(MD)への参加、韓米日軍事協力の3つをしない」ことで合意し、事態の鎮静化を図った。それから1年以上が経ち、ようやく褒賞観光団が戻ってきたというわけだ。

    しかし、それもいつまで続くかわからない。

    26日、国連総会が行われているニューヨークで韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会った中国の王毅外相は、「我々がTHAAD問題を重視していることを知っているではないか」と述べたという。中国の要求はあくまでTHAADの撤収だということだ。

    中国の習近平国家主席も今年6月に大阪で行われた韓中首脳会談で、THAAD問題について「解決策が検討されるよう望む」とクギをさしている。

    これだけでも頭の痛い韓国だが、「国難」の本番はこれからだ。ロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約の消滅を受けて、米国が新たな中距離ミサイルの開発と配備に前のめりになっているのは周知のとおりだ。その標的は中国とロシアであり、配備候補地には当然、韓国も入っていると考えるべきだ。

    そして、中国は米国の中距離ミサイルが日本やオーストラリア、そして韓国に配備された場合、強力な対抗措置をとることを予告している。本来、韓国は自国の国益を守るため、米国からの配備要求をのらりくらりとかわすべきなのだろうが、日本との軍事情報包括保護協定破棄で米韓同盟の信頼は揺らいでおり、その余地は狭まっている。

    文在寅政権は自らの判断ミスで、米中の板挟みに陥ってしまったのだ。

    (参考記事:韓国は「自滅の道を歩むだろう」…北朝鮮がシビアに予言

  • 米韓首脳会談、両国発表に「ズレ」…文在寅政権が「言い換え」か

    韓国青瓦台(大統領府)のコ・ミンジョン報道官は24日(日本時間)に行われた米韓首脳会談について、「両首脳は韓米両国が北との関係を転換し、70年近く続いてきた敵対関係を終息し、朝鮮半島の恒久的平和体制を構築する意志を再確認した」と発表した。

  • 米韓の険悪化も日本のせい!? 文在寅氏がまた不安な言動

    米韓の険悪化も日本のせい!? 文在寅氏がまた不安な言動

    韓国の文在寅大統領は22日、国連総会(ニューヨーク)に出席するために出発した。24日(日本時間)午前には米国のドナルド・トランプ大統領と就任以来9回目となる会談に臨む。

    当初、韓国からは李洛淵首相が国連総会に出席する方向だったが、米朝実務交渉が近く再開されそうな流れを受けて、文在寅氏の訪米が電撃的に決まった。

    文在寅政権は、法相任命を強行したチョ・グク氏周辺の疑惑に対する捜査拡大を受けて、またもや支持率が低迷している。来年の総選挙で与党を勝たせるには、何としてもここで得点を挙げて起きたいはずだ。そこで、首脳会議をテコに米朝の間に割り込み、南北対話を復活させるのが大統領訪米の目的だろう。

    しかし、そんな大事な役割だからこそ、文在寅氏に任せて大丈夫なのかとの不安もよぎる。そう思うのは、金正恩党委員長が文在寅氏に対して冷淡になったのは、米朝の仲介役を自任して来た文在寅氏の言動が、むしろ状況を混乱させて来たためである可能性が高いからだ。

    実際、今回も文在寅氏は米国への出発にあたり、よくわからないことを言っている。韓国紙・中央日報によれば、同氏は見送りに出たハリス駐韓米国大使にこう言ったという。

    「最近の韓日関係の困難が韓米関係に影響を及ぼしてはいけない」

    これは、韓国政府が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると決めたことに対し、米国から不満が噴出していることを巡って出た言葉だろう。

    しかし様々な報道でも明らかなように、GSOMIAの維持を日韓のいずれにも増して熱望していたのは米国であり、米国はそのことを隠していなかった。にもかかわらず、どういう意図からか蛮勇を振るって破棄を決め、米国までをも向こうに回すオウンゴールを決めてしまったのは、当の文在寅氏だ。

    上記の発言を見ると、まるで米韓の険悪化の遠因もしくは原因が日本にあると言っているようにも取れる。

    物事に自己流の解釈を加える、文在寅氏の悪い癖が出ているように見える。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

    この調子で果たして、トランプ氏との会話は噛み合うのだろうか。後日、今回の首脳会談を巡り、北朝鮮から「出しゃばるな」との非難の声が上がる可能性が高いと思われる。

  • 「責任回避ばかりするな」北朝鮮が“新ネタ”で文在寅政権に攻勢

    北朝鮮の対韓国宣伝サイトである「ウリミンジョクキリ(わが民族同士)」は20日、「12人のわが女性たちはどこに」と題した記事を掲載。韓国に亡命した北朝鮮レストラン従業員らの送還を要求するとともに、文在寅政権の対応を非難した。

    この事件は2016年4月、中国の北朝鮮レストラン「柳京食堂」の支配人と女性従業員ら計12人が集団で脱走、韓国に亡命した出来事で、北朝鮮は当初から「集団拉致された」と主張。また韓国国内においても、朴槿恵前政権下において国家情報院が介入した「企画脱北」ではないかとの疑惑が持ち上がっていた。

    そして今月9日、韓国の政府機関である国家人権委員会は、この事件に関する調査結果を明らかにしている。それによると、脱北の過程で韓国政府の違法・不当な介入があったとする主張については、「客観的な証拠を確認できない」とする一方、一部の従業員が支配人の懐柔と脅迫によって入国を決めた蓋然(がいぜん)性を排除できないとした。

    また、外国の法律家でつくる真相調査団は4日に発表した訪朝調査結果の中間報告書で「12人の女性従業員は欺瞞(ぎまん)により韓国に強制移送された」とし、この事件は「拉致・人権侵害」であると結論付けている。

    事態がこうなった以上、北朝鮮が黙っているわけはない。前述の記事は「朴槿恵保守逆賊一味が敢行した前代未聞の反人権犯罪」であると指摘する一方、文在寅政権にも非難の矛先を向けている。

    「現当局の執権後も変わった点はなく、ただ責任回避にのみ汲々している」としながら、「現南朝鮮当局は、我々の女性たちを強制抑留して戻さずに置きながら、『離散家族の痛み』とやらを論じてはならない」として、従業員らの送還を、文在寅大統領が重視する朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族の再会事業の前提条件とする姿勢を見せている。

    他の北朝鮮メディアも、これと同様の記事を掲載しているが、こんなものはまだまだ序の口である。しばらくすれば、北朝鮮当局者が公式に、従業員らの送還を韓国政府に要求するかもしれない。また、国連人権委員会などで、北朝鮮にいる従業員らの家族が、娘の送還を訴えることもあり得る。

    金正恩党委員長はまたひとつ、文在寅政権を窮地に追いやる「ネタ」を握ったと言えるのだ。

    (参考記事:「奇怪な醜態」金正恩氏が文在寅氏を罵倒した理由

  • 日本より徹底的…金正恩氏の文在寅政権に対する「無視」戦術

    北朝鮮の金正恩党委員長と韓国の文在寅大統領が首脳会談を行い、「平壌共同宣言」に署名してから19日で丸1年となったが、この節目の日に北朝鮮メディアはいっさい、このことに触れなかった。

    今年2月にベトナム・ハノイでの米朝首脳会談が決裂して以降、北朝鮮は南北経済協力などの約束を履行せず、米韓合同軍事演習を続ける文在寅政権への非難を強めてきた。それでも、昨年4月の南北首脳会談で採択された「板門店宣言」から1周年のときは、対韓国窓口機関・祖国平和統一委員会が備忘録を発表している。韓国を非難する内容ではあったが、宣言の重要性に対する認識は示していた。

    米国から不快感

    それを考えると、共同宣言から1周年を迎えながらまるで言及がないとは、なかなか驚くべきことと言える。

  • 「韓国は腹立ちまぎれに自害した」米国から絶妙な指摘

    韓国の文在寅大統領は米ニューヨークで開かれる国連総会に出席するため22日から訪米し、現地でトランプ米大統領と首脳会談を行うという。

    韓国紙・東亜日報などの報道によれば、当初、今年の国連総会には大統領ではなく、李洛淵首相や康京和外相の参加が検討されていた。それが変更になったのは、米国と北朝鮮の実務協議が9月下旬に見込まれるなど、非核化などを巡る米朝対話がにわかに動き出したからだ。

    米朝は非核化の進め方を巡って対立しながらも、トランプ氏と金正恩氏の個人的な信頼関係を軸に対話のラインを保ってきた。最近、北朝鮮が忌み嫌う強硬派のボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)をトランプ氏が解任したことで、こうした米朝対話の形はいっそう強固なものになっていく可能性が高い。

    こうした米朝関係と対照的に、見るも無残な状態にあるのが南北関係だ。

  • 韓国バカ売れ本「反日種族主義」に北朝鮮が猛反発

    韓国バカ売れ本「反日種族主義」に北朝鮮が猛反発

    北朝鮮国営の朝鮮中央通信は13日、韓国のベストセラー書籍『反日種族主義』を「売国的詭弁だ」などと猛非難する論評を配信した。北朝鮮メディアが、韓国の民間人が執筆した書籍に食って掛かるのは珍しい。

    李栄薫(イ・ヨンフン)元ソウル大学教授ら6人の研究者が執筆した同書は植民地統治下の朝鮮半島で「日本による土地やコメの収奪はなかった」「従軍慰安婦の強制連行はなかった」などと主張し、韓国で物議を醸している。

    1965年に国交正常化し、請求権協定が結ばれた日韓と異なり、北朝鮮と日本の間では何ら過去清算はなされていない。

  • 「日本の収奪はなかった」韓国“禁断のベストセラー”の核心部分

    「日本の収奪はなかった」韓国“禁断のベストセラー”の核心部分

    ソウル外信記者クラブは10日、韓国で論争を巻き起こしている異例のベストセラー『反日種族主義』の主著者である李栄薫(イ・ヨンフン)元ソウル大学教授を招いて記者懇談会を行った。参加したのは日本を含む海外メディアの記者たちで、デイリーNKジャパンの記者も質問する資格のないオブザーバーとして参加した。

    海外メディアと言っても、大半は外信に所属する韓国人(あるいは韓国系)の記者たちだったという。彼らが飛ばす、抑制的ながらもやや挑戦的な回答に、李栄薫氏も力のこもった言葉で回答。合間に、日本人記者との淡々としたやり取りがあったという。

    参加者の多くが韓国人記者となったのは、この本の英訳や和訳がまだ出ていないからだろう。そのため必然的に、本に書かれた内容が論理的に正しいかどうかの質疑では、韓国人記者が主役とならざるを得まい。

    もっともデイリーNKジャパン記者によれば、「李栄薫氏とBBCの記者とのやり取りの中で、日本軍慰安所が朝鮮人慰安婦を集める過程における『強制性』の認識で議論を深める必要性が認められたが、質疑でその点が掘り下げられることはなかった」という。

    もちろん、記者だからと言って必ずしも歴史問題の専門家ではない。1回のやり取りで議論が深まらなかったからと言って、記者の落ち度とは言えない。今後また同様の機会が持たれるならば、より興味深いやり取りが生まれる可能性もある。

    ただ、次の機会を期待するのも、簡単な話ではないかもしれない。韓国の左派系メディアは、この懇談会が企画されたことさえもニュースにした。この場を通じ、何が外国に発信されるかわからない、というワケだ。このような空気は韓国人記者にとってストレスになり、著者との柔軟なやり取りを妨げる。

    これは、この本が韓国社会の「常識」にとっていかに挑戦的なものであるかを物語ってもいる。確かに、「日帝による土地やコメの収奪はなかった」「強制連行はなかった」「(独島=竹島から)挑発的な施設や観光は撤収すべき」などとする本書の主張に、多くの韓国人はエキサイトせずにはいられないだろう。

    だが、李栄薫氏は本の序盤で、同書の意義に関する核心的なことを言っている。韓国の歴史かが事実を誤解したりわい曲したりするのは、「日帝が朝鮮を支配した目的、メカニズム、結果、その歴史的意義を理解できなかった」からだと指摘している。たしかにこれらを理解できなければ、歴史論争がまともなものになるはずがない。韓国メディアがこの点により注目するならば、より生産的な議論が期待できるのだが。

    (参考記事:「この国は嘘つきの天国」韓国ベストセラー本の刺激的な中身

  • 金正恩氏の「美人妻利権」に手を出した軍幹部の運命

    朝鮮人民軍(北朝鮮軍)では、幹部の私的な商行為を厳しく禁じている。政治的な問題に繋がりかねない上に、軍の規律を見出し、メンツも潰すという理由からだ。

    そんな規制をくぐり抜けて、タクシービジネスを行ってきた準軍事組織の幹部夫婦が当局に摘発された。お咎めは夫婦だけにとどまらず、組織全体に広がる様相を見せているという。また、平壌のタクシービジネスは、権力者の利権に直結しているという背景もある。

    現地のデイリーNK内部情報筋によると、この夫婦は人民内務軍8総局の所属だ。人民内務軍とは、準軍事組織で現在は人民保安省(警察庁)の所管だが、有事の際には正規軍に組み込まれる、中国の武装警察に近い存在だ。8総局は、平壌市内の建設事業を行う建設部隊だ。

    妻は平壌市郊外の寺洞(サドン)区域にある8総局軍医所で軍医として、夫は8総局の高級軍官(将校)だったが、2014年からタクシー2台を購入し、ドライバーを雇い入れて5年間にわたりタクシー業を営んできた。

    タクシー業を営むには、タクシー事業所への登録が必要だ。しかし軍人の身分である夫婦の名前では登録ができないため、別のタクシー会社にワイロを掴ませ、ナンバープレートを譲り受け、営業を行ってきた。

    ちなみに、北朝鮮では普通の人がタクシー業を営むのは非常に難しい。手続きが非常に面倒で、カネとコネが必要だからだ。まず、営業用の車両は中国から取り寄せなければならないが、関税が高いため、朝鮮労働党系列の貿易会社にワイロを渡して密輸してもらう。購入費用と密輸費用と合わせると新車なら一台1万2000ドル(約127万円)、中古でもその半分だ。

    現在、平壌市内で営業しているタクシーの台数は約6000台(韓国の統一研究院の推定)。ほとんどが高麗航空、大同江旅客運輸事業所等の国家機関に所属しているが、個人が経営するタクシーも一部存在する。

    次に必要になるのはドライバーだ。車を購入した本人が運転する場合もあれば、ドライバーを雇うこともある。手軽に儲けられる上に、成分(身分)の調査や書類審査もなく面接で決まるため、30~40代の男性に人気の職種となっている。ちなみに女性はタクシードライバーになれないとのことだ。

    (参考記事:北朝鮮のオヤジは「タクシー運転手」が夢の職業

    摘発のきっかけは些細な交通違反だった。

    所属するタクシーが営業中に交通違反を起こし、ドライバーが交通指揮隊に呼び出された。取り調べを受ける過程で、夫婦の名前が出たというのだ。それで部隊の政治部が大々的な検閲(監査)に乗り出した。平壌市内のタクシー料金は初乗りが2ドル(約212円)、後は4キロごとに5ドル(約531円)が加算される。夫婦は相当儲けていたことだろう。

    夫婦だけでは済まされず、組織全体の不正蓄財の問題にも飛び火する様相を見せている。

    「祖国保衛に忠実であるべき軍幹部が、金儲けのためにタクシー会社を営んでいたことを指揮部も厳しく叱責している。夫婦が不正行為で処罰されるのはもちろんだが、8総局全体の幹部の検閲問題に拡大する雰囲気だ」(情報筋)

    平壌のタクシービジネスには、常に権力と利権の影がついてまわる。

    (参考記事:金正恩氏が意のままにする「美人妻利権」の現場写真

    かつて、平壌市内最大手のタクシー会社を営んでいたのは、張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の姪の夫で、元俳優のチェ・ウンチョル氏だ。事実上、市内のタクシー事業を牛耳っていたが、張成沢氏が2013年12月に処刑された後、チェ氏も粛清された。

    チェ氏のタクシー会社は朝鮮労働党に所属が移ったが、その会社の裏にいるのは、金正恩党委員長氏の美貌の妻、李雪主(リ・ソルチュ)氏の一派と言われている。ということは、件の軍幹部夫婦は金正恩氏の「美人妻利権」に手を出して摘発されたとも言えるだろう。

    (参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー

  • 法相就任「悩んでみる」…妻起訴の文在寅側近、緊迫の一問一答

    韓国のソウル中央地検は6日深夜、次期法務部長官(法相)候補に指名されたチョ・グク青瓦台(大統領府)前民情首席秘書官の妻を私文書偽造の罪で起訴した。慶尚北道(キョンサンブクト)にある東洋大学で教授を務める妻は、娘が2014年に釜山大学大学院に進学する際、東洋大学の「総長賞の表彰を受けた」と記入した履歴書を提出したとされる。しかし、同大総長は検察の調べに対し、「表彰状を与えたことはない」と証言している。

    検察は、妻に対する取り調べもなく電撃的に起訴した。嘘の履歴書が作成された時期が2012年9月7日と特定されており、私文書偽造罪は時効が7年となっているためだ。

    世論の反発にも関わらず、文在寅大統領はチョ氏の任命を強行すると見られていたが、起訴を受けていっそう困難になったと言える。何よりも、これまで強気で押し通してきた本人に「弱気」が見え始めた。

    6日に開かれた国会の聴聞会でチョ氏は、妻とともに総長に電話をしたことも認めている。・その点を追及した自由韓国党のチャン・ジェウォン議員とのやり取りでは「(法相就任)を悩んでみる」と漏らしたのだ。緊迫のやり取りを、以下に再現する。

  • 外貨不足の北朝鮮、子どもたちを「アヘン栽培」に強制動員

    国際社会の制裁により外貨不足に陥っていることが伝えられる北朝鮮。ありとあらゆる策を講じてはいるようだが、結局は手っ取り早い「クスリ」に手を出したようだ。

    平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK情報筋によると、道内の高級中学1〜2年生(14〜15歳)の生徒の大半が、両江道(リャンガンド)、咸鏡道(ハムギョンド)の大規模なアヘン農場に動員されたと伝えた。彼らは、農場で朝鮮労働党と教師の指示に従ってアヘンのエキスを取ったり、アヘンの花を乾燥させて粉末にしたりする作業に従事させられている。

    アヘンの原料であるケシは毎年6〜7月に花が咲く。花が散った後になる実(ケシ坊主)が完全に熟す前の8月に、実に傷をつけると乳液状の物質が出てくる。それをかき集めた上で、60度以下の温度で加熱加工すると、ベトベトした茶色の塊となるが、これを「生アヘン」と呼ぶ。つまり、生徒たちはこのような「ヘラ掻き」の作業をやらされているというわけだ。

    北朝鮮は1980年代から金正日総書記の指示で「白桔梗(ペクトラジ)事業」と称し、咸鏡道、両江道、慈江道(チャガンド)などの北部山間地域に大規模なアヘン農場を作り、アヘンを栽培していた。

    (参考記事:金正日氏「麻薬で外貨を稼げ!」…コードネームは「白桔梗」

    農民たちは貧しさから逃れるため、国から言われるがままに、アヘン栽培に手を出したが、その見返りとして約束されたはずの食料配給は届かず、多くの農民が餓死した。

    (参考記事:「アヘンで儲かる」に騙された北朝鮮農民を救った党書紀のおじさん

    その後、アヘン栽培は廃止されたが、昨今の制裁による外貨不足を受け、再開されたものと思われる。

    (参考記事:一家全員、女子中学校までが…北朝鮮の薬物汚染「町内会の前にキメる主婦」

    アヘン栽培そのものも大問題だが、さらなる問題はそこに、多くの子どもたちが動員されていることだ。北朝鮮は憲法で、労働可能年齢を16歳としているが、国家が自らがそれを破っている形となる。

    国連子供の権利委員会は2009年、北朝鮮が子どもたちをアヘン栽培に動員しているとして、人権侵害行為の改善を勧告している。2016年の5回目の報告書に対して北朝鮮は「児童労働ははるか以前に根絶された」「理論と実務を結合するために、現地実習を組み合わせて、学生が農場や工場を訪問している」と主張した。

    (参考記事:国連の子どもの権利委員会、北朝鮮に人権侵害改善を勧告

    子どもたちが動員されているのは、アヘン栽培だけではない。

    黄海南道(ファンヘナムド)の情報筋は、道内の三泉(サムチョン)にある農場に生徒たちが20日間も寝泊まりさせられ、葉タバコの収穫をさせられていると伝えた。収穫は今月10日ごろから始まり、学校ごとに割り当てられたノルマを達成するために、収穫、運搬、乾燥などの作業に当たっている。9月に入ると、タバコの背が高くなるので、大学生が動員されるとのことだ。

    動員された生徒たちは自分たちが食べる分の食糧を持参しなければならないが、それができない生徒たちのために学校側は、金持ちの生徒から動員免除と引き換えに、6万北朝鮮ウォン(約780円)を徴収している。つまり、そのカネを貧しい生徒たちの食費にあてるのだ。

    情報筋は「三泉郡は金持ちより貧乏人が多く、農村支援に行かされるたびに食べ物を確保するだけのカネがなく心配する人が多い。結局は、他の生徒からもらったものを食べたり、農場が補助せざるを得ない。今年は去年より状況が悪く、教師たちも心配ばかりしている」と語っている。

    (参考記事:北朝鮮の強制建設ボランティア「金持ちは免除、貧乏人だけ行かされる」

  • 米軍と韓国軍が合同演習で対立「文政権への不信みなぎる」

    米軍と韓国軍が合同演習で対立「文政権への不信みなぎる」

    8月に米韓が行った合同軍事演習の際、作戦指揮権を巡って両軍に対立が生まれていたことが、韓国メディアの報道から分かった。

    米韓は先月、「後半期連合指揮所演習」を実施した。これは、2020年代半ばに予定されている戦時作戦統制権(統制権)の韓国軍への移管を控え、韓国軍の統制権行使能力を検証するために行われたものだ。

    韓国は、朝鮮戦争が勃発した1950年に、統制権を米国のマッカーサー国連軍司令官に移譲した。その後も国連軍司令官を兼ねる在韓米軍司令官が統制権を掌握しており、韓国は戦時に自国軍を指揮できない状態が続いている。

    統制権の移管自体は、廬武鉉政権とブッシュ政権の間で合意されている。ただ、政治的には合意されていても、軍の現場ではそう簡単に事は運んでいない。

  • 北朝鮮「GSOMIA破棄」でも韓国非難…文在寅政権の四面楚歌

    北朝鮮「GSOMIA破棄」でも韓国非難…文在寅政権の四面楚歌

    北朝鮮の対韓国宣伝サイトである「ウリミンジョクキリ(わが民族同士)」は9月2日、韓国政府による日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄に関する記事を3本公開した。

    そのうちの1本は、「反日闘争の火柱も高く、親日積弊残滓を徹底的に清算してしまうことで、屈することを知らぬ民族の気概を大きく示すべきだ」などとして、GSOMIA破棄を支持する韓国民衆を煽る内容だ。

    もう1本は、韓国政府のGSOMIA破棄の決定に対して「憂慮と失望」を表明し、日米韓の3国協調の維持を主張する米国の態度は不当な干渉であると排撃する内容である。

    そして残る1本は、次のような書き出しで始まる。

    「先ごろ、南朝鮮では、『韓日軍事情報保護協定』の破棄が決定された。これは日本のサムライたちの横暴非道な経済侵略行為に反対し、正義の反日闘争に立ち上がった南朝鮮の民心が抱いてきた当然の結果である。刀を抜いて殺到する強盗と戦い、相応の罰を与えるのは誰も否定できない自衛的権利である」

    さらにはこの記事も、「憂慮と失望」を表明した米国を非難。日本の「経済侵略」に対しては見て見ぬふりをしながら、韓国の決定に激怒するのは「二重的な態度」であると断罪している。

    と、ここまで読めば、この記事の趣旨は韓国の文在寅政権にエールを送るものであると思えるのだが、実はその正反対だった。記事は続ける。

    (参考記事:「間抜けな行為は止めろ」北朝鮮が文在寅政権にキビシイ指摘

    「『韓日軍事情報保護協定』の破棄は『自主的決定』であると主張していた南朝鮮当局は、激怒した主(米国)の号令の前に縮み上がり、『韓米同盟には影響がない』『より堅固な韓米同盟のために努力する』、『米国との緊密な協議を通じて、日米韓共助を継続的に推進していく』などと機嫌とり、卑屈に振る舞っている。骨髄まで染みた事大的根性と、外勢依存政策の集中的発露であると言わざるを得ない」

    北朝鮮メディアは、韓国政府がGSOMIA破棄を決定してしばらくの間、論評することを控えていたのだが、この記事を読んで理由がわかった。文在寅政権が決定を繰り返さず、「破棄」をやり遂げられるかどうか怪しんでいるのだ。

    もとより文在寅政権としては、破棄そのものに目的があるわけではない。どこまでも日本を圧迫するためだったのが、当てが外れて米国を敵に回し、悩みが深まってしまったのが現状なのだ。北朝鮮はそこへさらに、圧力をかぶせてきた。「GSOMIA破棄を覆すようなら、いっそう信用できなくなる」と言っているわけだ。

    多国間の錯綜する利害の調整は、文在寅政権が最も不得手とするところだ。GSOMIA破棄で自ら招いた悩みは、深まるばかりだ。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

  • 「後悔しても手遅れ」北朝鮮、文在寅政権の“妄想”に警告

    韓国政府は29日の臨時国務会議(閣議に相当)で、今年より9.3%増となる513兆5000億ウォン規模の来年度予算案を審議・議決した。

    文在寅大統領は会議の冒頭、歴史問題や輸出規制措置を巡って日本を批判すると同時に、「来年度予算は、誰も揺るがすことができない強い国への足場を築くことに特別に主眼を置いた」と強調したという。

    経済政策でまったく良い所のなかった文在寅政権が、いきなりこんな大盤振る舞いをして大丈夫かと心配になるが、特に外交・国防予算への力の入れようが気にかかる。

    文在寅氏は、「強い国の基盤である自主国防能力と外交能力を裏付けるための予算を増やした」とし、「国防予算は今年度比7.4%増え、史上初の50兆ウォン兆で策定した」と誇示。

    さらに、「兵器システムの国産化と科学化を最優先目標とし、次世代の国産潜水艦の建造などを通じて戦力を補強し、国防分野の研究開発を拡大して核心技術を確保することに重点を置いた。防衛産業が民間経済の助けになるようにした」と説明した。

    しかし、今このタイミングでの軍備拡大は、文在寅政権にとって非常に難しい問題を引き起こしかねない。

    北朝鮮の内閣などの機関紙・民主朝鮮は24日、韓国政府が最近発表した「2020―2024国防中期計画」で、北朝鮮の脅威に対応するための「戦略的抑止能力の確保」などがうたわれていることなどに反発し、「われわれと力で対決してみようとするのは、極めて愚かな妄想」だとする論評を掲載した。

    論評は「南朝鮮当局の軍事的妄動は北南軍事分野合意書を履行する意思が全くないということを世界に今一度、自らさらけ出した」と指摘。「われわれの重なる警告を無視して南朝鮮当局が引き続き無分別に振る舞うなら、高い代価を払うことになる」としながら、「後悔はいつも、手遅れである」と強調している。

    文在寅政権は恐らく、国防予算の拡大は「多様な危機」に対応するためと説明するだろう。しかし、最近の金正恩党委員長は、文在寅氏の言うことをまったく信じていない。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

    そもそも、こうした大型の財政計画は、もっと時間をかけて練るべきものではないのか。経済オンチの文在寅政権が急ごしらえしたこの財政計画こそ、韓国に「危機」をもたらすのではないかと心配でならない。

  • 米国からの止まぬ非難…文在寅政権「嘘」で深まる窮地

    韓国国防省の崔賢洙(チェ・ヒョンス)報道官は29日の定例会見で、韓国政府が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了を決定したことに対し、米国高官が繰り返し「憂慮と失望」を表明していることについて「具体的な事案について緊密に協議しているため、(韓米の立場に)大きな違いがあるとはみていない」との見解を示した。

    これに先立ち、シュライバー次官補は28日(米現地時間)に行われた戦略国際問題研究所(CSIS)での講演と質疑応答で「(GSOMIA終了の決定は)われわれが北東アジアで直面している深刻な安保的挑戦に関する文在寅(ムン・ジェイン)政権の深刻な誤解を反映している可能性がある」と述べていた。

    崔報道官はこの記者からこの発言に対する見解を求められると、またもや「韓米間で緊密な連携が維持されている状況だ」との答えでお茶を濁した。

    GSOMIAを破棄したことは韓国の国益にとって大きなマイナスだが、この「米国と緊密な協議」うんぬんといった「言い訳」を繰り返している事実は、文在寅政権にいっそう深刻なダメージをもたらすかも知れない。

    この「言い訳」は、GSOMIAの破棄を決定した直後から文在寅政権の高官らが言い続けてきたものだ。いや、正確に言うと、当初は「米国からも理解を得ている」という趣旨で説明し、米国政府からの抗議を受けて言い直した経緯がある。

    (参考記事:米国政府「文在寅」名指しして不満爆発…北は軍事挑発

    だがおそらく、米国政府は「緊密な協議」うんぬんを言われることすらも迷惑なのだ。朝日新聞によると、シュライバー氏は講演後の質疑で、「(韓国からGSOMIAを)破棄するという決定自体について、事前に通告を受けていなかった」と明かしている。これほど重大な決定を事前に通告していなかったのなら、普通はそれを「緊密な協議」とは言わない。

    ということは米国政府から見ると、韓国政府が米国と「緊密な協議」を行っていると言えば言うほど、文在寅政権は「嘘」を重ねているということになりかねない。

    ちなみに最近、北朝鮮が韓国との対話を拒絶しているのは、南北合意に反して米韓合同軍事演習を行った――つまりは文在寅大統領が金正恩党委員長に「嘘」を言ったからということになる。

    日韓のGSOMIAが自国の安全保障に重要な意味を持つと考えている米国は、今後も韓国政府に破棄の再考を求め続けるだろう。そして、韓国政府はその度に、米国との「緊密な協議」をうんぬんしてバツの悪さを取り繕うしかない。そして、そんな無責任な説明のひとつひとつが、文在寅氏の窮地をより深刻なものにしていくのだ。

    (参考記事:「この国は嘘つきの天国」韓国ベストセラー本の刺激的な中身

  • 「韓国に致命的な結果もたらす」米国からの警告が現実味

    韓国の聯合ニュースによれば、「韓国軍が25日に開始した独島防衛のための訓練が26日正午ごろ、終了した。今年最初の独島(注・竹島)防衛訓練で、『東海領土守護訓練』という名称が初めて用いられた」という。

    今回の訓練にはイージス駆逐艦「世宗大王」(7600トン級)をはじめとする海軍と海洋警察の艦艇約10隻、空軍の戦闘機F15Kなど陸海空軍の航空機10機のほか、陸軍の特殊部隊海軍特殊部隊(UDT・SEAL)、海兵隊の機動部隊が投入されるなど、過去最大規模で行われた。

    (参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は

    韓国政府は明言していないが、同訓練の目的に日本へのけん制が含まれているのは明らかだ。日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄した文在寅政権の判断は、韓国国内での世論調査で過半数の支持を得ており、さらなる支持率の上昇を狙った可能性もある。

    ところがこれに対し、米国政府が強烈な不快感を表した。米国務省は韓国紙・東亜日報や中央日報、米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)など各メディアの取材に対し、「最近の韓日対立を考えると、リアンクール岩礁(竹島)での軍事訓練のタイミング、メッセージ、そして規模の拡大は、問題を解決するのに生産的ではない」と回答。同盟国の防衛訓練に対して異例の批判を行ったのだ。

    韓国としては、予想外の展開かもしれない。しかし、米国から韓国に対しては様々なチャネルで、GSOMIAを破棄すべきでないとの警告が発せられていた。

    たとえば外交問題評議会(CFR)シニア・フェローのスコット・スナイダー氏はVOAに対し、「(韓国は)米国の仲裁を引き出すために(GSOMIA)をテコとして活用している側面があるが、これは(米国との)同盟の精神に反する行動だ」と指摘。

    また、「米国はGSOMIAが交渉のカードに使われることなど想定していない」としながら、「GSOMIAは韓国と日本の2国間関係だけでなく、米国を含む3者の協力とも密接に関係しているだけに、これを解体しようとする行動は、韓国に致命的な結果をもたらす」と述べていた。

    米国にとって最も重要なのは、当たり前だが米国の国益である。そして、米国の安全保障上の喫緊の課題のひとつは、自国と日韓の防衛資産を完璧に連動させ、中国とロシアのミサイルから自国領土を守るシステムを築き上げることだろう。

    (参考記事:韓国は「自滅の道を歩むだろう」…北朝鮮がシビアに予言

    GSOMIAについては、日本でも韓国でも「対して役に立っていない」といった報道が少なからず出ている。しかしそもそも、GSOMIAは米国にとってより必要なものなのであって、そこが大事な部分なのだ。それを知ってか知らずか破棄の判断に走った韓国が米国から圧迫を受けるのは、むしろ当たり前の展開と言えるだろう。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

  • 「間抜けな行為は止めろ」北朝鮮が文在寅政権にキビシイ指摘

    韓国紙・東亜日報(日本語版)は27日、「GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)破棄により北東アジアで米国が負う安全保障費用が増加したと判断された場合、トランプ政権が軍事演習の縮小だけでなく来年度の在韓米軍駐留経費負担交渉で韓国に負担増大を迫ることが憂慮される」と伝えた。

    これは、トランプ米大統領がフランスで25日(現地時間)に行われた日米首脳会談前の冒頭発言で、米韓合同軍事演習について「必要とは考えない」「私は完全な金の無駄遣いと考える」と話したことを受けてのものだ。

    青瓦台(韓国大統領府)の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は23日、GSOMIAの破棄と関連して開いた記者会見で、「重要なのは、この機会が韓米同盟関係をさらに一段階アップグレードできるきっかけになることだ」と強調。また、「防衛費の増額と軍事衛星など戦略兵器の購入により、わが国の防衛力を積極的に高めていく」ことで、北朝鮮の監視強化につなげていくと表明した。

    米国との同盟関係を「一段階アップグレード」するためには、常識的に考えれば米韓合同軍事演習を維持しなければならない。しかしトランプ氏の主張を踏まえるなら、韓国は演習費用の負担や在韓米軍の駐留経費増額要求を、相当な範囲で飲む必要が出てくる可能性が高い。東亜日報の指摘はもっともなものだ。

    (参考記事:米国政府「文在寅」名指しして不満爆発…北は軍事挑発

    また、そうした流れが現実となったとき、文在寅政権は別の面でも困難にぶち当たる可能性がある。

    北朝鮮国営の朝鮮中央通信は22日、米国が韓国に対して防衛費分担金の大幅増額を求めている問題で、韓国政府は「対米屈従姿勢を捨てるべきだ」とする論評を配信した。

    論評は、「米軍の南朝鮮駐屯はいわゆる南朝鮮を守ってやるためではなく、国の分裂を永久化し、世界を制覇しようとする戦略的目的によるものである」と主張。「侵略的な外部勢力に断固と立ち向かう代わりに、頭を下げて譲歩すれば、民衆に多大な不幸と苦痛、災難だけをもたらすことになる」などと述べた。

    さらに、「問題は、南朝鮮当局が『防衛費分担金』に対する『正確な基準』『支給方式の改善』などと言って、米国の強盗さながらの要求を受け入れる兆しを見せている事実」だと指摘し、「これこそ、間抜けな行為だと言わざるを得ない」として、文在寅政権を痛罵している。

    北朝鮮はそうでなくとも、米韓合同軍事演習を理由に韓国との対話を拒絶している。韓国が米国の要求に応じれば、より強硬な態度を示すのは必至だ。南北の関係改善に賭けてきた文在寅政権には、多難な前途が待ち受けている。

    (参考記事:韓国は「自滅の道を歩むだろう」…北朝鮮がシビアに予言

  • 文在寅政権の「前後不覚」に北朝鮮から笑えない指摘

    青瓦台(韓国大統領府)の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は23日、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄と関連して記者会見し、「米国がわれわれにGSOMIAの延長を希望してきたことは事実だ」としながら「米国が表明した失望感は米国の希望が実現しなかったことによるもので、失望するのは当然だ」と説明した。

    そして、「しかし重要なのは、この機会が韓米同盟関係をさらに一段階アップグレードできるきっかけになることだ」と強調。また、「防衛費の増額と軍事衛星など戦略兵器の購入により、わが国の防衛力を積極的に高めていく」ことで、北朝鮮の監視強化につなげていく考えを明らかにした。

    ハッキリ言って、取ってつけたような説明である。GSOMIA破棄の表明を受け、文在寅政権に対して異例の「名指し」批判を行った米国政府の激怒ぶりに慌てたものと見られる。

    (参考記事:米国政府「文在寅」名指しして不満爆発…北は軍事挑発

    実際、この局面で米韓同盟の強化や軍備増強を強調することは、文在寅政権のこれまでの姿勢と矛盾して見える。

    同政権が対話再開を切望する北朝鮮は最近、米韓合同軍事演習を繰り返し非難。昨年の南北首脳会談で結ばれた緊張緩和の約束に違反するとして、韓国との対話を拒絶する姿勢を鮮明にしている。

    それでも、文在寅政権の活路は南北対話にしか見いだすことが出来ないのが現状だ。日本からの輸出規制措置を受け、文在寅氏が8月15日の演説で「南北の平和経済の実現で日本に追いつく」と宣言したのは記憶に新しい。ところがこれも、北朝鮮当局者から次のように言われて拒絶されてしまった。

    「わが軍隊の主力を90日内に『壊滅』させ、大量殺りく兵器の除去と『住民生活の安定』などを骨子とする戦争シナリオを実戦に移すための合同軍事演習が猛烈に行われており、いわゆる反撃訓練なるものまで始まっている中で公然と北南間の『対話』をうんぬんする人物の思考は果たして健全なのか。まれに見る図々しい人だ」

    つまり、米韓同盟と南北対話の「板挟み」に苦しんでいるのが文在寅政権の現状なのだ。この窮地から抜け出したければ、米韓同盟を洗練化させ、北朝鮮に少しずつ理解を求める道しかないだろう。

    しかし文在寅政権は、日本との対立というもうひとつの難問を抱え込んでしまったことで、政策判断の均衡を失いつつあるようにも見える。北朝鮮からの「思考は健全なのか?」との意地の悪い問いかけも、素通りできないものになりつつある。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

  • 韓国は周辺国の打撃目標になる」予言していた北朝鮮

    韓国が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を宣言した。驚愕すべき事態と言える。韓国でも、安全保障や外交の専門家の多くは驚きのあまりひっくり返っていると聞く。

    米国の専門家たちはかねてから、韓国がGSOMIAを破棄したら日米韓の協調体制に甚大な悪影響を及ぼすと警告してきた。より正確に言うならば、破棄により打撃を受けるのは日本よりも米国の国益であり、米韓関係だろう。

    (参考記事:「韓国に致命的な結果もたらす」米国から厳しい警告

    文氏を罵倒する理由

    一方、韓国はいずれ孤立し、「周辺国の打撃目標になる」と予言した国がある。ほかならぬ北朝鮮だ。

  • 米国政府「文在寅」名指しして不満爆発…北は軍事挑発

    米国政府「文在寅」名指しして不満爆発…北は軍事挑発

    米国務省の報道官は22日、韓国政府が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決定したことについて、「米政権は文在寅政権(Moon administration)に対し、協定を破棄すれば米国および同盟諸国の国益に悪影響を及ぼすと繰り返し明確にしてきた」と指摘。その上で、破棄決定は「文政権が北東アジアで私たちが直面する深刻な懸案を正しく理解していないことの表れだ」と批判した。

    また、米国防総省も同日、「韓国の文政権(Moon administration)の決定に強い懸念と失望を表明する」との声明を発表。さらに、「日韓関係の中で摩擦のある分野があったとしても、私たちの相互防衛と安全保障上の連携は、持続しなければいけない」とした。

    韓国紙・朝鮮日報によれば、米国がこのようなケースで公式に韓国政府について言及する場合、「ROK(Republic Of Korea)」とするのが普通だという。米国はこうした慣例を破って文在寅政権を名指しし、強烈な不満を表したわけだ。

    このところ文在寅政権への批判を強めている北朝鮮ですら、「南朝鮮当局者」「南朝鮮執権者」と呼ぶに止め、文在寅氏への名指しまではしていない。このことからも、米国の不満がいかに強いかがわかる。

    米国はまた、青瓦台(韓国大統領府)の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長が、GSOMIA破棄の決定過程について「政府は各レベルで米国と緊密に意思疎通・協議し、われわれの立場を説明した」としていることにも不満を抱いているようだ。

    朝鮮日報によれば、トランプ政権の高位関係者は、文在寅政権がGSOMIA破棄について米国の理解を得ていたと取れるような説明をしていることについて「嘘だ」と強く否定したという。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

    一方、日本政府は韓国のGSOMIA破棄について懸念と失望を表明しながらも、特段の行動を示していない。「無視」する戦術を取っているのは明らかだ。

    そんな最中、北朝鮮は24日午前、北東部・咸鏡南道(ハムギョンナムド)の宣徳(ソンドク)付近から朝鮮半島東側の海上に向け、飛翔体を2発発射した。飛翔体が東の日本海へ抜けていく軌道の追跡は、韓国軍が苦手とする部分であり、タイミングを狙いすました軍事挑発である可能性が高い。

    韓国の行動を起点とした同盟の不協和音は、北朝鮮により確実に狙い打たれている。

  • 「この国は嘘つきの天国」韓国ベストセラー本の刺激的な中身

    「この国は嘘つきの天国」韓国ベストセラー本の刺激的な中身

    日本でも注目されている韓国のベストセラー本『反日種族主義』が、引き続き売れている。ソウルにいるデイリーNKジャパン記者によれば、ソウル市中心部の大型書店で今週も総合ランキング1位である。

    ソウルの大型書店でベストセラー1位の『反日種族主義』
    ソウルの大型書店でベストセラー1位の『反日種族主義』

    李栄薫(イ・ヨンフン)ソウル大学名誉教授ら、6人の学者の共著である同書のテーマをざっくり言うと、「歴史問題に関する嘘や無知、誤解に基づく韓国の『反日』は、未発達な精神文化の表れであり、これを克服しなければ韓国社会の発展はない」というものだ。

    最近の韓国社会の雰囲気とは真逆に置かれる内容だが、否定派も含め、同書を手に取る人が圧倒的に多いのも韓国社会の現実なのだ。日韓関係の悪化を受けて、歴史関係の書籍が全体的に売れているというが、同書に追随する本は見当たらない。

  • 「韓国外交の孤立」に緊迫のソウル…日韓情報協定の破棄でトドメ

    日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が延長されるかどうかが決まる期限が、24日に迫っている。徴用工問題を巡り、日本から輸出規制の報復を受けた韓国政府は、再報復として協定を破棄するかどうかで悩んでいる。

    しかし実際のところ、GSOMIAを破棄したところで日本に対する報復の効果はなさそうだ。

    GSOMIAの効果としてよく言われるのが、日韓の情報能力の相互補完だ。日本は哨戒機や偵察衛星など情報収集資産で勝り、韓国は脱北者を通じた人的情報(HUMINT)、北朝鮮のミサイル発射初期の把握で優れているから、協力し合えば互いに有益だというものだ。

    本当にそうなのだろうか。

    確かに、ミサイル情報は大事だ。ただ、現在の日韓の指導者の中に、北朝鮮と本当に戦争になる危険性を心配している人物などいないのではないか。その心配があれば、そもそも日韓が現在のように争う局面は訪れていないと思う。

    また日本政府にとって、脱北者を通じたHUMINTなど「どうでも良いこと」のように思える。日本政府は、日本人拉致問題の真相を暴くための諜報活動など、ほとんど行っていない。公安機関の現場に、朝鮮語のできる人材がきわめて少ないのがその証拠だ。やっているのは、外務省が北朝鮮に対し「本当のことを教えろ」と要求しているだけのことだ。

    そんな日本政府が、韓国からの情報を本気で欲しがっているとは思えない。

    そもそも韓国側がGSOMIAの破棄に言及し始めた理由のひとつは、この協定の存続を重視している米国を動かし、日本との関係を仲裁させようというものだった。しかしすでに、米国の役割には限界があることが明らかになっている。つまり、今さら韓国がGSOMIAを破棄して得るものなどないのだ。

    (参考記事:「韓国に致命的な結果もたらす」米国から厳しい警告

    それにもかかわらず韓国では、「われわれを信用しない日本と軍事情報を交換するなんてけしからん」という主張が独り歩きしてしまっている。その手前、文在寅政権はGSOMIAの延長を素直に決めることができないのだ。

    もちろん、韓国でも良識派は現状に緊迫感を持ちつつ憂慮している。19日にソウルで行われた「韓日ビジョンフォーラム」でパク・ヨンジュン国防大教授は、韓国がGSOMIAを破棄した場合、「米国は韓国が韓日米の安全保障協力から離脱したとの認識を抱きかねない。半面、中国・北朝鮮・ロシアは韓日米安全保障協力体制から韓国を分離させたと判断し、韓国外交の孤立として映るおそれがある」と語っている。

    (参考記事:韓国は「自滅の道を歩むだろう」…北朝鮮がシビアに予言

    もっともな話で、普通ならばGSOMIA延長で決まりだ。変数が働くとすれば、文在寅大統領がこうした認識を共有しているかの一点ではないだろうか。

    (参考記事:「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感