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  • 「何故あんなことを言うのか」文在寅発言に米高官が不快感

    韓国の文在寅大統領は2日の閣議で、次のように述べたという。

    「南北に続いて米朝も、文書上の署名ではないが、事実上の敵対関係の終息と新しい平和時代の本格的な始まりを宣言したと言える」

    6月30日に板門店(パンムンジョム)で行われた事実上の米朝首脳会談を巡っての発言だ。トランプ米大統領が米国の首脳として、初めて北朝鮮の地を踏んだことなどを高く評価したわけだ。ところがこれに対し、またもや米国側から否定する声が出た。

    (参考記事:「考え方が違う」米国から文在寅氏に不快感…北朝鮮もダメ出し

    法王「訪朝説」の虚構

    朝鮮日報(日本語版)5日付によれば、トランプ政権の高官は次のように語ったという。

  • 朝鮮の統一のために大いなる心血を注いだ民族の大聖人

    【平壌7月6日発朝鮮中央通信】「金日成 1994.7.7.」

    金日成主席が朝鮮の統一に関連する歴史的文書に残したこの最後の親筆には、民族の大聖人の熱烈な祖国愛と民族愛がこもっている。

    主席は、外部勢力によって国が分裂した初日から祖国の統一を民族至上の課題とし、その実現に大いなる労苦をいとわず、心血を注いだ。

    チュチェ37(1948)年4月、平壌で北と南の各党、各派、各界の人士の歴史的会合である南北朝鮮政党・大衆団体代表者連席会議を招集して分裂主義者の策動を粉砕した。

    主席は、民族共同の統一綱領である祖国統一の3大原則と高麗民主連邦共和国創立方案、全民族大団結の10大綱領をはじめ、公明正大で現実的な統一方略を打ち出して北と南、海外の全同胞に民族挙げての統一運動の旗印を与えた。

    金日成主席は1994年6月中旬、北南最高位級会談を行う大勇断を下して三千里の領土が統一熱気で沸き立つようにした。

    主席は、全同胞の大きな期待と関心の中で開かれる会談の成果のために7月7日、夜遅くまで祖国統一関連の歴史的な文書を見て偉大な生涯の最後の親筆を残した。

    最高指導者金正恩党委員長は2012年3月、歴史の地である板門店(パンムンジョム)を視察する日に厳かに立っている主席の親筆碑の文字を眺めながら、国の統一のために一生あらゆる労苦をいとわず、心血を注いだ主席の永久不滅の業績を回顧した。

    こんにち、朝鮮半島には金日成主席と金正日総書記の祖国統一遺訓を貫徹していく金正恩委員長の卓越した指導と愛国・愛族の大勇断によって、平和と繁栄、自主統一の新時代が開かれるようになった。---

  • 風俗街へと変貌を遂げた「金正恩の都」の北の玄関口

    北朝鮮の首都・平壌駅から北に向かう列車に乗って3駅目。間里(カルリ)駅は、新義州(シニジュ)から来た平義(ピョンイ)線と羅先(ラソン)から来た平羅(ピョンラ)線が交わる平壌の北の郊外の交通の要衝で、北の玄関口だ。

    この間里駅周辺が、平壌の風俗街に変貌を遂げたと噂されていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

    その舞台となっているのは「待機宿泊」だ。これは、劣悪な電力事情により頻繁に立ち往生する列車の運行再開を待つ客に、宿と食事を提供する一種の民泊だ。

    (参考記事:「夫が軍隊で酷い目に」…北朝鮮「巨大風俗街」で聞かれる悲しい話

    駅前に数十軒、駅から南東に数百メートル離れたところにも数十軒の民家が存在し、その間には数棟のマンションがあるが、北朝鮮の事情に明るい中国の情報筋によると、それらの中に数多くの待機宿泊が存在する。

  • 女性同盟の活動家と女性同盟員の回顧の集い

    【平壌7月5日発朝鮮中央通信】金日成主席逝去25周忌に際する女性同盟(朝鮮社会主義女性同盟)の活動家と女性同盟員の回顧の集いが5日、平壌の女性会館で行われた。

    朝鮮労働党中央委員会の李日煥部長、朝鮮社会主義女性同盟中央委員会の張春実委員長、関係部門、女性同盟の活動家、平壌市内の女性同盟員が集いに参加した。

    集いで出演者は、主席の限りなく高潔な人柄と徳望についてたたえた。

    革命戦士への愛を身につけて彼らの生を誉れ高く押し立てた主席の偉人的風ぼうについて感慨深く回顧した。

    朝鮮の千万の人々を愛の懐に抱いて革命の継承者、国の立派な担い手に育てた主席は、一国の領袖である前にわれわれみんなの実父であると激情を吐露した。

    出演者は、金日成主席と金正日総書記の志を継いでいく最高指導者金正恩党委員長を社会主義大家庭の慈父としていただいているので、この地に響き渡る伝説のような愛の物語は過去も現在も未来も永遠につながるであろうと強調した。---

  • 青年前衛の誓いの集会

    【平壌7月5日発朝鮮中央通信】金日成主席の逝去25周忌に際する青年前衛の誓いの集会が5日、平壌の万寿台の丘に立つ金日成主席と金正日総書記の銅像の前で行われた。

    朝鮮労働党中央委員会の崔輝副委員長と青年同盟の活動家、市内の青年学生が集会に参加した。

    金日成・金正日主義青年同盟中央委員会の朴鉄民委員長の音頭に従って参加者は、最高指導者金正恩党委員長の周りに固く結集して太陽の尊名によって輝くこの地に富強、繁栄する社会主義強国を必ずうち建てるという青年前衛の鉄石の信念と意志を誓った。---

  • 金正恩が手にかけた北朝鮮の「人気女優」たち

    北朝鮮の金正恩党委員長の「無慈悲な独裁者」ぶりを強烈に印象付けたのが、叔父である張成沢(チャン・ソンテク)元朝鮮労働党行政部長の処刑と、彼に連なる人々に対する大粛清だ。

    北朝鮮当局は処刑を正当化するため、張成沢氏の「悪行」を暴き、彼がいかにひどい人物であったかを強調した。しかしそれは、北朝鮮権力層の腐敗ぶりを国民に知らせる結果となり、また無慈悲な粛清は金正恩氏が先代の独裁者と変わらぬ暴君であることを見せつけた。

    (参考記事:「あまり美人に育たないで」北朝鮮の親たちが娘の将来を案じる理由

    張成沢氏に連座させられ、粛清された人々の数は1万人に上るという。そこには、張成沢氏の愛人だったとされる元トップ女優も含まれていた。

    その女優とは、一時は北朝鮮の銀幕スターだったキム・ヘギョンのことだ。

    (参考記事:【写真】女優 キム・ヘギョン――その非業の生涯

    彼女の悲惨な運命については、脱北者で平壌中枢の人事情報に精通する李潤傑(イ・ユンゴル)北朝鮮戦略情報センター代表も詳しくレポートしており、粛清情報は韓国に亡命した元駐英北朝鮮公使の太永浩(テ・ヨンホ)氏の証言と一致する。

    また、張成沢氏の粛清に際しては、彼につながる外交官たちも粛清された。その中に、前駐スウェーデン大使のパク・クァンチョルがいる。彼の息子の嫁は、2007年にカンヌ映画祭でも上映された北朝鮮映画『ある女学生の日記』に主演した女優パク・ミヒャンだ。

    (参考記事:北朝鮮の「清純派女優」はこうして金正恩に抹殺された

    太永浩氏によれば、彼女は夫や幼い息子とともに、政治犯収容所に送られてしまったという。

    さらには北朝鮮の大人気映画で、海外でもよく知られている『洪吉童(ホンギルトン)』のヒロインも粛清された。これまた「清純派女優」であるパク・チュニは、張成沢氏の甥である張ヨンチョル元駐マレーシア大使の妻だった。彼女自身は処刑を免れたものの、収容所に送られたとも、山間僻地に追放されたとも言われている。

    一方、デイリーNKジャパンは昨年、「コンピュータに入力してはならない電子ファイル目録」と題された北朝鮮の内部文書を入手した。2015年5月の日付が入ったもので、韓国誌・月刊朝鮮11月号はこれを、北朝鮮の体制に不都合な映像・音楽作品を取り締まるタスクフォース「109常務(サンム)」が作成したものだと断定している。

    内容は視聴が禁止された映像・音楽・ソフト類のリストで、列挙されたタイトルはざっと300以上にもなる。その中には北朝鮮の国民的女優・洪英姫(ホン・ヨンヒ)の出演作もある。

    (参考記事:【写真】北朝鮮の国民的美少女・洪英姫と映画「花を売る乙女」

    彼女の出演作がなぜ、禁止指定されたのかいまひとつわからないのだが、彼女もまた張成沢氏に連座させられてしまったのだろうか。

    このように、北朝鮮では誰もが知っているような有名女優たちが、金正恩氏の時代になって次々と姿を消した。それにより生じた社会的空白こそは、金正恩政権による人権蹂躙の証拠なのだ。

  • 船舶排気ガスの中の硫化物を除去する装置を開発

    【平壌7月5日発朝鮮中央通信】朝鮮の陸・海運省海運科学研究所で、船舶排気ガスの中の硫化物を除去する装置を新しく研究、開発した。

    航海中の船舶から流出する排気ガスの中の硫化物は、海洋環境を破壊し、海洋生態系に否定的影響を及ぼす。

    同研究集団は、混合式システムを成す脱硫工程の設計を完成したのに続いて、先端技術を応用して硫化物除去装置を開発した。

    ある貨物船にこの装置を設置し、運用してみたところ、従来より排気ガス清浄工程にかかった費用を大幅に減らしながらも、硫化物排出量を国際海事機関(IMO)が規定した許容基準数値以下に保障することができるということが科学的に検証されたという。

    海洋環境保護に関する国際的基準に到達する性能の高い硫化物除去装置が開発されて、海洋生態環境を保護し、貨物船と旅客船をはじめとする各種船舶の正常航海を円滑に保障できるようになった。---

  • 石炭工業部門で数百の予備採炭場を新しく確保

    【平壌7月5日発朝鮮中央通信】朝鮮の石炭工業部門で、上半期に数百の予備採炭場を新しく確保した。

    関係者によると、石炭工業省の計画に従って各炭鉱連合企業所では傘下炭鉱の炭層条件などを具体的に調べたことに基づいて有望な炭田を多く確保するための活動を推し進めた。

    徳川地区炭鉱連合企業所と順川地区青年炭鉱連合企業所で各々百数十の予備採炭場を確保し、北倉地区青年炭鉱連合企業所では昨年同期に比べて予備採炭場の数を増やした。

    价川地区炭鉱連合企業所と球場地区炭鉱連合企業所でも、掘進を先行させてそれぞれ数十の予備採炭場を確保した。

    トゥクチャン、江東、咸南、川内の各地区をはじめとする各地の炭田でも、予備採炭場の確保において成果を収めた。---

  • 女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー

    女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー

    北朝鮮が国際社会の非難に対し最も強く反発するのは、人権問題を巡ってのものだ。北朝鮮外務省の報道官が6月26日に発表した談話で、「最近だけでも、米国はあらゆる虚偽とねつ造で一貫した『人身売買報告書』と『国際宗教自由報告書』でわが国家を悪らつに謗った」と語気を強めた。

    北朝鮮が人権問題で反発するのは、それが最大の弱点だからだ。核問題はむしろ、国際社会の目を人権問題から逸らせる効果を発揮している。

    30日に板門店(パンムンジョム)で行われた実質的な米朝首脳会談の報道でも、人権問題に言及したメディアはほとんどなかった。しかしいくら非核化が進んでも、金正恩党委員長が残忍な独裁者であり、国際社会に受け入れがたい存在である事実に変わりはない。

    公開処刑は、その行為自体が人権侵害であると指摘されているが、北朝鮮ではそれが示威的に、さらには最高指導者の「個人的理由」で行われているところに重大な問題がある。

    金正恩氏の父である金正日総書記は、自らの女性スキャンダルが金日成主席(正恩氏の祖父)にバレることを恐れ、愛人だった有名女優の禹仁姫(ウ・イニ)を残忍な方法で公開処刑にしたとされる。しかも金正日氏は、彼女の同僚である芸能人らにその様子を見ることを強制し、恐怖による「口封じ」を行ったのだ。
    (参考記事:機関銃でズタズタに…金正日氏に「口封じ」で殺された美人女優の悲劇

    「妻の秘密」

    金正恩氏もまた、これと似たような行為を働いた。

  • 朝鮮の平野地帯で初めて旧石器時代の後期遺跡を発掘

    【平壌7月4日発朝鮮中央通信】最近、朝鮮の社会科学院考古学研究所の研究者らが、西海岸の平野地帯で初めて旧石器時代の後期(5万年前~1万5000年前)遺跡である狩り場と石器製作場の遺跡を新しく発掘した。

    同遺跡は、平安南道粛川郡新豊里所在地から北西に約2キロ離れている田野にある。

    遺跡からは、460余点の獣骨化石、10余点の骨器(獣の骨で作った労働道具)、20余点の石器、1200余点の石器半製品、920余りの花粉化石が出土した。

    遺物は、泥炭層で集中的に現れた。

    考古学研究所をはじめとする考古学部門の研究者たちは、電子常磁性共鳴年代測定法(ESR)など、いろいろな方法で遺物に対する分析と鑑定を行って、その形成年代が1万5700余年前であることを科学的に解明し、新豊里遺跡が朝鮮の平野地帯で初めて発掘された旧石器時代の後期遺跡であることを実証した。

    新豊里遺跡の発掘は、当時、平野地帯で狩り活動を行った旧石器時代の人々の生産活動過程を明らかにするとともに、朝鮮で旧石器時代文化に淵源を置いた新石器時代文化が独自的に発生し、発展したということを論証するうえで学術的意義がとても大きい。---

  • 公開処刑も…日本海を荒らした「北朝鮮の海賊」の残虐度

    日本海沿岸で、漂流・漂着が相次いでいる北朝鮮から来たと思われる木造船。産経新聞は海上保安庁の情報として、日本海沿岸に漂着した木造船の数は2018年に225隻に達し、うち5件から12体の遺体が発見されたと報じている。

    原因は、金正恩党委員長が旗を振る漁業振興策の下、「日本なら100年前のシロモノ」と言われる粗末な木造船による強引な出漁にあると見られてきた。サイズが小さすぎ、構造的にも沖合での漁業に向かない木造船は、大波に遭うと簡単に転覆する。

    米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は昨年3月、かつて北朝鮮でイカ漁に従事したことのある脱北男性のインタビューを掲載した。男性はその中で、木の葉のように大波にもてあそばれる木造船の様子を描写。「あの時の恐怖は言葉では言い表せません」と語っている。

    (参考記事:「あの恐怖は言い表せない」北朝鮮の元漁師が体験した「生死の境目」

    ところがここへ来て、遭難した北朝鮮漁民の少なくとも一部は、凶悪犯罪の被害者である可能性が浮上した。

    米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋の話として伝えたところによると、現地で最近、強盗殺人を犯した6人に対する裁判が行われた。

    6人は、最初から強盗目的で海に出て、陸地から遠く離れた海上で小さな漁船を襲い、漁獲物、燃料、食品を奪い、証拠隠滅のために襲った漁船の漁師を殺害したという。さらにはエンジンまで奪って、あたかも船が漂流した末に漁師が亡くなったかのように偽装した。6人には数十件の余罪があるという。まさに現代の「海賊」と言える。

    目撃者のいない海上での完全犯罪のはずだったが、死んだはずの漁師が生きていて、自力で港に戻り通報したことから事件が発覚。司法当局が犯人の自宅を捜索した結果、15機のエンジンと犯行に使われた凶器が発見された。

    6人は、極刑を免れないだろう。遺族や地域住民は怒りを爆発させているとされ、残忍な方法による公開処刑もありうる。

    (参考記事:「死刑囚は体が半分なくなった」北朝鮮、公開処刑の生々しい実態

    咸鏡北道の別の情報筋によると、今回の事件の顛末が明らかになったことを受け、司法当局は、過去の海難事故を対象に具体的な調査を行い、事故だったのかあるいは事件だったのかを判別するための捜査チームを発足させた。

    漁師たちはさらなる真相究明と事件の再発防止を司法当局に求めている。陸地のみならず海でも凶悪犯罪が頻発していることは、北朝鮮国民が苦しい生活を強いられていることの現れだと情報筋は結論づけた。

    (参考記事:濡れ衣の女性に性暴行も…悪徳警察官「報復殺人」で70人死亡

  • 日米に加え北朝鮮も…「韓国パッシング」は今後も加速する

    韓国統一省は2日、板門店(パンムンジョム)で6月30日に実現した史実上の米朝首脳会談の現場に現れた、北朝鮮要人11人のリストをマスコミ向けに配布した。そこに挙げられたうちの半数以上は、李容浩(リ・ヨンホ)外相や金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長、崔善姫(チェ・ソニ)第1外務次官ら日本の報道でもなじみ深い人々だ。

    その一方、北朝鮮ウォッチャーが特に注目した人物もいた。チャン・グムチョル党統一戦線部長である。4月に行われた党の総会で金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長の後任として部長に就任して以降、対外的な場に初めて姿を現した。

    同氏については、プロフィールや人柄が外部にほとんど伝わっていない。統一戦線部は対日工作を担当する部門のひとつでもあり、日本でも注目されている人物なのだが、板門店での同氏の控えめな立ち位置を見て、日米との不協和音に加え北朝鮮も「韓国パッシングを加速させるかもしれない」との憂慮を表した向きがある。

    (参考記事:「考え方が違う」米国から文在寅氏に不快感…北朝鮮もダメ出し

    たとえば中央日報(日本語版)は2日、次のように書いている。

    〈統一戦線部が後ろに、外務省が前面に出ることで北朝鮮の「韓国無視」がさらに露骨化する可能性があるという指摘が出ている。(中略)仁済(インジェ)大学のチン・ヒグァン教授は「南北関係の責任者(統一戦線部長)が対米協議に出れば韓国という変数も考慮するが、対米交渉の実績を最高基準としている外務省に重きが移れば韓国の役割を無視する可能性がある」と分析した。実際、外務省が前面に出て韓国批判も強まった〉

    しかしここでも述べられているように、そもそも統一戦線部の担当分野は南北関係であり、北朝鮮の対米外交はほぼ一貫して外務省が仕切ってきた。ハノイで首脳会談が決裂するまで統一戦線部が対米外交の前面に出ていたのは、トランプ米大統領がポンペオ中央情報局(CIA)長官(現国務長官)を特使として送って寄越し、そのカウンターパートとして、やはり情報機関(偵察総局)のトップを歴任した金英哲党副委員長兼統一戦線部長に白羽の矢が立ったからだ。

    統一戦線部は「本業」でもない対米外交に、成り行きで駆り出された側面があるわけだ。ちなみに、ハノイでの会談決裂の責任を問われ、政治犯収容所に送られたとの説がある金聖恵(キム・ソンへ)統一策略室長も、統一戦線部の所属である。

    (参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態

    つまり、統一戦線部は南を、外務省は米国を担当するというのは北朝鮮外交の従来の形であり、さほど憂慮すべきこととは思えないのだ。

    中央日報が書いているように、北朝鮮は板門店での会談直前まで韓国批判を激化させていた。だがそれは、対米外交の担当部署が変わったからというよりも、金正恩党委員長の文在寅大統領に対する認識の変化がより大きく作用しているような気がする。

    (参考記事:「思考と精神がマヒしている」文在寅氏への攻撃を強める北朝鮮

    つまり北朝鮮が今後、「韓国パッシング」を加速させるかどうかも、文在寅政権がどのような動きに出るかに関わっているわけだ。そして、文在寅政権のこの間の「外交下手」さかげんを見る限り、金正恩氏はいっそうイラ立ちを募らせ、韓国に辛く当たる可能性が大きいように見える。

    (参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は

  • 咸鏡北道鏡城郡温堡温室農場の建設を推進

    【平壌7月3日発朝鮮中央通信】朝鮮の咸鏡北道鏡城郡で、温堡温室農場の建設が積極的に推し進められている。

    総敷地面積が百数十万平方メートルに及ぶ同農場は、温室区域、育苗場区域、庁舎区域、住宅区域に建設される。

    朝鮮人民軍軍人建設者は、昨年9月末に工事を始めた時から短期間に数十万立方メートルの土量を処理し、基礎掘削と地帯整備を行って工事を早めることのできる突破口を開いた。

    数棟の標準温室が建設され、数百棟の住宅と文化厚生施設、生産建物の建築工事が本格的に進ちょくしている。

    建設された標準温室では、各種の野菜を栽培して育児院と愛育園などに送った。

    屋外苗木栽培場、円形挿し木場をはじめとする育苗場の生産施設と庁舎建設を最終段階で進めている。

    去る5月末から多層住宅の骨組工事を相次いで終えて内外部の壁塗り工事に進入するなど、住宅と公共施設の建設でも成果が収められている。

    最高指導者金正恩党委員長は昨年7月と8月、二回にわたって鏡城郡を訪れて咸鏡北道の人民に四季にわたって新鮮な野菜を供給するための大規模な温室農場を建設することを発起し、建設の方向と方途を明示している。---

  • 良質の医療用酸素を生産

    【平壌7月3日発朝鮮中央通信】保健酸素工場の従業員が、人民の健康増進に積極的に寄与する一念を抱いて良質の医療用酸素の生産を増やしている。---

  • 文在寅の「真っ赤なウソ」から生まれた韓国軍の迷走

    1日午後、韓国空軍が江原道の非武装地帯周辺で鳥の群れを正体不明の飛行物体と誤認し、戦闘機を出動させる出来事があった。

    韓国軍の合同参謀本部によれば、同日午後1時ごろ江原道(カンウォンド)中部の非武装地帯(DMZ)上空で正体不明の航跡がレーダーに捕捉され、KF-16戦闘機が発進。パイロットが肉眼で確認したところ、鳥の群れであることがわかったという。

    これを一部の韓国メディアは「過剰反応」と伝えた。韓国では先月、北朝鮮の小型木造船が海軍や海洋警察の監視網に捕捉されないまま、東海岸の港に入港する事件があった。これで批判を浴びた軍が、世論の視線に対して過敏になっているというのだ。

    (参考記事:「レーダー照射」問題どころじゃない…韓国軍「深刻な穴」がまた露呈

    しかし、もうひとつ解説を加えるなら、軍をいっそう過敏にさせているのは文在寅政権である。青瓦台は、小型船入港の詳細な状況を当初から把握しながら、軍が事態の矮小化を図るのを黙認したのだ。

    というよりも、文在寅大統領が「隠ぺい」に加担していたとするなら、それ自体が軍の自浄作用を殺す最大の圧力として作用していると見ることもできる。

    このように、世論と政治の板挟みになった軍の内部には、一部に政権に対する反発も見られる。

    (参考記事:韓国軍人までもが背を向け始めた…文在寅政権の危ない今後

    ただ、軍といえども行政機構の一部である以上、首脳たちは政治の意向に敏感にならざるを得まい。韓国ではこのようにして、軍事行政が政治によって捻じ曲げられる状況が長く続いてきた。

    そしてより懸念すべきは、朝鮮半島は今なお、北朝鮮と米韓が対峙する軍事的緊張下にあるということだ。軍紀が乱れ、本格的な戦争には耐えられそうにない北朝鮮だが、だからこそ韓国の弱点を攻略すべく核、サイバー攻撃、特殊部隊といった「非対称戦力」の強化に力を注いできた。

    (参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為

    先述したような、メディアの報道を通して日々明らかになる韓国軍の迷走ぶりは、北朝鮮にとって実に「おいしいネタ」であるわけだ。

    結果的なことを言えば、韓国では政治と軍当局が、そうしたネタを率先して北朝鮮に提供するような状況が続いてきた。

    (参考記事:17歳の女子高生ら被害も「氷山の一角」か…暴露された韓国軍の性暴力

    文在寅政権はそれを「積弊(積み重なった弊害)」と呼び、その清算を売り物の一つとしてきた。ところが今や、自分自身がその一部となりつつあることを、本人たちはどれほど認識しているのだろうか。

  • 金正恩は消えた「若い女性通訳」に何をしたのか

    韓国紙・朝鮮日報は5月31日、北朝鮮消息筋の情報として、2月末のハノイでの米朝首脳会談が決裂した責任を問われ、金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長が革命化(再教育)措置となり、金正恩党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)党中央委員会第1副部長は謹慎させられていると伝えた。

    しかし、この2人はすでに健在が確認されている。ただ、2人ともハノイでの会談決裂から相当期間、公式の場に姿を現さなかったので、何らかの形で問責が行われたのか、まったく行われなかったのかは判断が難しい。

    一方、同紙は同じ記事で、米国との事前交渉に当たっていた北朝鮮国務委員会の金革哲(キム・ヒョクチョル)対米特別代表が、3月に平壌郊外の美林(ミリム)飛行場で銃殺されたと報じた。美林飛行場は、過去にも公開処刑が行われてきた場所だ。

    (参考記事:機関銃でズタズタに…金正日氏に「口封じ」で殺された美人女優の悲劇

    同紙はまた、対米外交を統括してきたさらに金革哲氏らと事前交渉に当たった女性幹部の金聖恵(キム・ソンへ)党統一戦線部統一策略室長とシン・ヘヨン通訳官は、政治犯収容所に送られたとしている。実在する「地獄の1丁目」とも呼ばれる政治犯収容所から、女性が五体満足で生還するのは難しい。

    (参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態

    6月30日に板門店(パンムンジョム)で行われた米朝首脳の対面時にも、この2人の姿は見えなかった。

    ただ、朝鮮日報の報道内容には疑問を呈する声も少なくない。金革哲氏については、4月13日に本人を目撃したとの情報が出ている。

    それにそもそも、金正恩氏は部下の「裏切り」や「怠慢」に対して厳罰を与えたことはあるが、「失敗」を理由に罰した例は確認されていない。

    たとえば「裏切り」の代表的な例は、叔父である張成沢(チャン・ソンテク)元党行政部長だ。国家転覆陰謀罪で処刑し、彼に連なる人々に対しても大粛清を行った。

    (参考記事:「幹部が遊びながら殺した女性を焼いた」北朝鮮権力層の猟奇的な実態

    他方、北朝鮮のミサイル技術者たちは当初、中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射実験などで失敗を繰り返したが、それにより罰せられたとの話は伝わっていない。むしろ金正恩氏は期待をかけ続け、彼らが成果を出したときには大いに称賛している。

    これについてはもちろん、「ミサイル技術者たちは北朝鮮の最も重要なエリートたちだから」という見方も可能だろう。しかしそれならば、金聖恵室長もシン・ヘヨン通訳官も比較的若い年で、しかも女性でありながら、男性本位の北朝鮮社会でスポットライトを浴びたエリートだ。金正恩氏が、そう簡単に「使い捨て」にするとも思えない。

    もっとも北朝鮮は、最高指導者の権威を傷つけることは「政治的事件」と見なされるお国柄だ。金正恩氏の権威が、ハノイで著しく傷ついたのは事実だ。そのことで、誰かが重大な責任を問われている可能性は消えない。

    (参考記事:金正恩命令をほったらかし「愛の行為」にふけった北朝鮮カップルの運命

  • サプライズ米朝会談実現でも「文在寅はずし」は終わらない

    6月30日、トランプ米大統領の「ツイッター提案」から始まった板門店(パンムンジョム)でのサプライズ米朝首脳会談の推移を、韓国メディアは固唾を呑んで見守った。

    韓国メディアが関心を寄せたのは、会談そのものの成否だけではない。それに劣らず、文在寅大統領の「立ち位置」が注目の的となったのだ。というのも、北朝鮮メディアはこの前日まで、「思考と精神がマヒしている」などと口を極めて文在寅大統領を罵倒していたからだ。

    文在寅政権はこの間、北朝鮮に対してたいへんな気の使いようだった。特に、金正恩党委員長が最も批判されることを嫌う、北朝鮮国内における残忍な人権侵害からは露骨に目を背けてきた。

    (参考記事:女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態

  • 「思考と精神がマヒしている」文在寅氏への攻撃を強める北朝鮮

    対韓国宣伝サイトの「ウリミンジョクキリ(わが民族同士)」は28日、韓国の文在寅大統領を激しく罵倒する論評を掲載した。

    訪韓したトランプ米大統領と金正恩党委員長が非武装地帯(DMZ)で対面する可能性が示唆される中でのことだ。韓国は日米との間で不協和音を抱えているが、北朝鮮までが「韓国はずし」に走る実態がまたもや鮮明になった形だ。

    (参考記事:日米の「韓国パッシング」は予想どおりの展開

    文在寅氏は24日、朝鮮戦争に参戦した韓国軍と国連軍の元兵士ら功労者182人を青瓦台(大統領府)に招いて昼食会を開催。あいさつで「1953年7月27日に戦争の砲煙は消えたが、まだ完全な終戦はなされていない」とし、「悲痛な歴史だが、北の侵略に打ち勝ったことで韓国のアイデンティティーが守られた」として、功労者らを称えた。

    これに対して同サイトは、韓国が北朝鮮との対話を主張しながらも、「南朝鮮の執権者までもが前面に出て『北の侵略』と『韓米同盟』をうんぬんし、米国と共に朝鮮戦争を挑発した者たちの罪を否定し、戦争を扇動する動きを見せるというのは実に驚くべきこと」と主張。

  • 「思考と精神がマヒしている」文在寅批判を強める金正恩氏

    対韓国宣伝サイトの「ウリミンジョクキリ(わが民族同士)」は28日、韓国の文在寅大統領を激しく罵倒する論評を掲載した。

    訪韓したトランプ米大統領と金正恩党委員長が非武装地帯(DMZ)で対面する可能性が示唆される中でのことだ。韓国は日米との間で不協和音を抱えているが、北朝鮮までが「韓国はずし」に走る実態がまたもや鮮明になった形だ。

    (参考記事:日米の「韓国パッシング」は予想どおりの展開

    文在寅氏は24日、朝鮮戦争に参戦した韓国軍と国連軍の元兵士ら功労者182人を青瓦台(大統領府)に招いて昼食会を開催。あいさつで「1953年7月27日に戦争の砲煙は消えたが、まだ完全な終戦はなされていない」とし、「悲痛な歴史だが、北の侵略に打ち勝ったことで韓国のアイデンティティーが守られた」として、功労者らを称えた。

  • 「考え方が違う」米国から文在寅氏に不快感…北朝鮮もダメ出し

    韓国の文在寅大統領の発言に対し、米ホワイトハウスの関係者らが不快感を表したという。

    文在寅氏は26日、聯合ニュースやAFPなど国内外の通信社による書面インタビューに答え、「プルトニウム再処理施設とウラン濃縮施設を含む寧辺の核施設のすべてが検証の下で全面的に完全に廃棄されるなら、北朝鮮の非核化は後戻りできない段階に入ると評価しうる」との考えを示した。

    韓国紙・東亜日報(日本語版)がワシントンの外交筋からの情報として伝えたところによれば、この発言に対してホワイトハウス関係者らは、「(文大統領とは)考えが同じでない」とし、不快感を示したという。

    (参考記事:「韓国は欲張り過ぎだ」米国から対北朝鮮で厳しい声

    一方、北朝鮮は27日、外務省局長の談話を通じて「(朝米対話の)仲介など必要ない」として韓国を突き放している。

    文在寅氏は、主要国の首脳が一堂に会す「20カ国・地域首脳会議」(G20サミット=大阪・28~29日)への参加を目前に控え、米国と北朝鮮の双方からダメ出しされてしまったわけだ。

    北朝鮮が韓国にダメ出しをした理由は、文在寅政権が米国の視線を気にして、いつまで経っても南北経済協力に踏み出そうとしないからだ。一方、ホワイトハウス関係者らは文在寅氏が前述のインタビューで、開城(ケソン)工業団地の再開などに言及したことに対しても、「実質的な非核化の進展がなければ難しいという従来の立場に変わりはない」と強調したという。

    まさに、文字通りの「板挟み」である。しかし、この窮地を招いたのは文在寅政権自身に他ならない。非核化のロードマップすら見えない中で、北朝鮮と安易な約束を交わしてしまったのが原因なのだ。政権の外交音痴のために窮地に陥っているのは、日韓関係だけではないのである。

    (参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は

    青瓦台(韓国大統領府)はインタビュー公開の翌日、記者団に「寧辺の核廃棄は完全な非核化に進むための後戻りできない段階に入る入口」とし、「寧辺の非核化が完全な非核化ということではない」と釈明したという。果たして、それで米国の懸念が消えたかどうかはわからない。

    北朝鮮との関係は、より難しい状況にある。

  • G20前に赤っ恥、金正恩から「いらない」と言われた文在寅政権

    主要国の首脳が一堂に会す「20カ国・地域首脳会議」(G20サミット=大阪・28~29日)を目前に控え、韓国の文在寅大統領が北朝鮮に赤っ恥をかかされた。

    北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は27日、米国の「敵対行為」を非難しつつ、「朝米対話の期限は年末まで」と強調する談話を発表した。また、同局長は談話の中で、韓国とは水面下においても対話や交流は「一つもない」と明言。「(韓国政府は)朝米関係を『仲介』するかのように振る舞い、自らの値打ちを上げようとしているが、そんな仲介など必要ない」とまで言って突き放したのだ。

    昨年12月に発生した日韓「レーダー照射」問題に端を発する軍事的葛藤や歴史問題のこじれのため、G20では日韓首脳会談が予定されないという異例の事態になっている。

    (参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は

    一方、同様に多くの葛藤を抱える日本と中国は、「永遠の隣国」をうたって「大人の関係」をアピールする運びで、韓国の孤立は否定できない状況だ。

    (参考記事:日米の「韓国パッシング」は予想どおりの展開

    しかも、文在寅氏はこの前日、聯合ニュースやAFPなど国内外の通信社による書面インタビューに答え、「金正恩国務委員長による非核化の意志を信じる」「(金正恩氏は)非常に決断力と柔軟性のある人物だ」と持ち上げたばかりだっただけに間が悪かった。

    内政でも外交でも良い所のない文在寅政権にとって、南北対話は唯一とも言える柱だった。それを維持するために、文在寅氏は「それでも人権弁護士か」との批判を浴びながらも、北朝鮮の凄惨な人権侵害から目を逸らし、金正恩氏のご機嫌を取ってきたのだ。

    (参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態

    それにもかかわらず、当の北朝鮮からハシゴを外されてしまったのだ。

    しかし実のところ、北朝鮮は何の前触れもなく豹変したわけではない。米国との対話の先行きが怪しくなってから、韓国への態度は明らかに冷淡になっていたのだ。

    北朝鮮はまた、韓国に対して何を望むかをハッキリと表現してきた。開城工業団地や金剛山観光などの経済協力事業がそれである。つまり、国際社会の制裁下でも北朝鮮経済が生き延びられるよう、延命装置になって欲しいということだ。

    国際社会の目もあり、韓国もさすがにこの要求には乗っていない。ということは、北朝鮮にとって韓国は対話相手として魅力がないということになる。南北対話は、どこからどう見ても行き詰りなのだ。

    そもそも文在寅氏はこのまま金正恩氏との対話が続いたとして、どのような「ゴール」を想定しているのか。国民の(ときには外国人に対しても)人権を蹂躙する独裁体制との統一を、韓国国民が受け入れるはずもない。

    文在寅氏はゴールなき対話のために、韓国と韓国国民をあまりに大きなリスクにさらしている。果たしてこの現状を、韓国国民が今後どれだけ甘受していけるのだろうか。

    (参考記事:【写真】元人気女子アナが韓国政府を猛批判「北が敵じゃないって…」

  • 韓国軍人までもが背を向け始めた…文在寅政権の危ない今後

    韓国軍部の元高官らが、文在寅政権の「嘘」を指摘している。韓国の青瓦台(韓国大統領府)と国防省は17日、軍・警察の警戒網に捕捉されることなく南下した北朝鮮の小型木造船が発見された場所について、東海岸の「三陟(サムチョク)港付近」と発表した。これを受け、誰もが当初は海上で発見されたものと理解した。ところが実際には、小型船は自力で港に入った状態だった。

    この嘘が露呈してもなお、政府側は「(付近とは)通常の軍事用語であって、事態を矮小化したのではない」と言い逃れを続けている。

    (参考記事:「レーダー照射」問題どころじゃない…韓国軍「深刻な穴」がまた露呈

    だが、朝鮮日報(日本語版)の26日付の報道によると、元国防相や軍の元高官らはこれを揃って否定。たとえば制服組トップの合同参謀本部議長や首都防衛司令官を歴任したシン・ウォンシク氏は「漁船が三陟港付近で発見されたと言うときは、三陟港に近い海域にいた、ということを意味する。本当に三陟の埠頭にいたという意味だったなら、『三陟港一帯』という表現を使っただろう」と指摘している。

    元高官だけではない。現役の軍人の中にも、文在寅政権への反発が見られる。中央日報(日本語版)は24日、「複数の軍消息筋」からの情報として、小型船が三陟港に入った当日の午前、鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相らが出席した対策会議が合同参謀本部地下バンカーで開かれたと暴露した。この会議では、小型船が三陟港に接岸し、現地住民が通報したという海洋警察の状況報告が共有されていたという。

    通常、軍首脳らが地下バンカーで開いた会議の内容が、外部に漏れるなどあり得ない。内容を知り得るのは一部の関係者にとどまり、軍当局がその気になれば「犯人」を突き止めるのも容易だ。ということは、中央日報の「複数の軍消息筋」は、相当なリスクを覚悟して告発を行っているということになる。

    軍とは本来、設定された目標を達成するため、合理的に行動する組織だ。

    (参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は

    しかし韓国では、政治の理念対立や利権争いの影響を受け、軍事行政がねじ曲げられてきた。例えば昨年12月に発生した日韓「レーダー照射」問題で混乱が生じているのも、軍の情報機関である機務司令部を解体してしまったことが原因のひとつとして指摘されている。

    (参考記事:日韓「レーダー照射問題」の背後にある韓国政治の闇

    また、韓国の職業軍人の大多数は、保守的な政治傾向にある。過去には軍事政権下で国民に対して犯罪的行為を働いたこともあったし、近年においても保守政権下で逸脱や越権行為も見られた。

    (参考記事:17歳の女子高生ら被害も「氷山の一角」か…暴露された韓国軍の性暴力

    また、文在寅政権が進める北朝鮮との対話にも、懐疑的な見方をする将校は少なくない。

    つまりは一言で言って、左派の文在寅政権とそりが合わないのだ。そのような軍の性質について善し悪しを語ったところで、そういったものは一朝一夕で変わるものではない。

    軍の統帥権者である文在寅大統領は、そのような現実を知った上で、政治をマネジメントする必要がある。小型船問題を巡る現状は、それが大失敗に終わる可能性を如実に示唆している。

  • 金正恩氏「最愛の妹」から消えぬ「身辺に異変」の兆候

    韓国情報機関・国家情報院は25日、国会情報委員長を務める野党・正しい未来党の李恵薫(イ・ヘフン)議員に対して行った業務報告で、北朝鮮の金正恩党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長の地位について「指導者クラスに格上げされたようだ」との分析を明らかにした。

    先週、中国の習近平国家主席が訪朝した際の写真に表れた金与正氏の位置づけから、崔龍海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員長や李洙ヨン(リ・スヨン)党副委員長と同等のランクにいるように見えるという。

    一時は「ハノイでの米朝首脳会談決裂を巡り問責され、謹慎させられている」との説まで出ていた金与正氏だが、今度は一転して「昇進説」が浮上してきたわけだ。金王朝「白頭の血統」の一員であり、金正恩氏の最側近として重要な役割を担ってきただけに、彼女が北朝鮮の最高幹部となること自体は、不思議なことではない。

    (参考記事:「急に変なこと言わないで!」金正恩氏、妹の猛反発にタジタジ

    だが、このタイミングでのこの分析を、額面どおりに受け止められるかと言ったら、話は別だ。ハノイでの首脳会談の決裂後、金与正氏が本当に謹慎させられていたかどうかは別としても、彼女を巡り不穏なものを感じさせる要素は実際にあった。

    (参考記事:金正恩氏「最愛の妹」に忍び寄っていた異変…米朝決裂直後に兆候

    また、「身辺の異変」を感じさせる要素はほかにもある。朝鮮中央通信は21日、金正恩氏と習近平氏が党政治局メンバー32人とともに党本部庁舎で撮った団体写真を公開したが、その中に金与正氏の姿はなかった。彼女は政治局候補委員であるにもかかわらずだ。これと同様に、金与正氏は4月に公開された党政治局メンバーの団体写真にも写っておらず、党内での地位の変動が気になる。

    金与正氏は、政治行事の儀典担当として金正恩氏の動線管理を担いながら、兄の側近としての地位を固めたと見られている。

    さらには実の妹として、金正恩氏に対して遠慮なくものを言うことのできるポジションが、彼女の政治的な地位を高めたように見える。一時、パーティー狂いの噂のあった金正恩氏に対し、金与正氏は「飲酒はほどほどに」とたしなめたとも伝えられる。

    (参考記事:北朝鮮「秘密パーティーのコンパニオン」に動員される女学生たちの涙

    些細なことで部下を処刑してきた金正恩氏に対し、そんなことを言える側近は多くはあるまい。

    だが、やはりハノイでの首脳会談の失敗を機に、彼女のキャリアには何らかの変化が起きたように見える。党宣伝扇動部第1副部長の肩書を持つ彼女が順当に出世するとするなら、まず政治局候補委員から政治局委員に昇進し、部内で思想・宣伝分野での役割を拡大しつつ、党中央委員会への部長に就任するコースが見えていた。

    部長になるまでにはさすがに時間がかかるだろうが、いずれは金正恩氏の異母姉である金雪松(キム・ソルソン)氏がそうであったと伝えられるように、北朝鮮で最強の官僚ポストである党組織指導部長に上り詰める可能性もゼロではない。

    (参考記事:金正恩氏の「美貌の姉」の素顔…画像を世界初公開

    ただ、党政治局メンバーの団体写真から2回続けて外れた例などを見る限り、彼女がそのような「出世の王道」を進んでいるようには見えない。金正恩氏はもしかしたら、金与正氏をいったん政治権力の外に置いて「白頭の血統」としての象徴的な役割に限定し、彼女のキャリアの仕切り直しを試みているのかもしれない。

  • 北朝鮮の警察が血眼で追う「反体制エリート学生」の悲惨な運命

    警察庁の統計によると、国内の年間の行方不明者数は2016年も2017年も8万4850人となっている。捜索願が出されていない人も含めると、その数はさらに多いだろう。

    家族や隣人の前から忽然と姿を消す行方不明者は、北朝鮮にも存在する。しかし、他の国と違う点は、行方不明者が政治的に「危険な存在」として扱われる点だ。北朝鮮当局は、最高指導者の身辺警護にきわめて神経質になっている。

    (参考記事:金正恩氏が一般人と同じトイレを使えない訳)

    実際、過去には最高指導者の身近で、単なる事故とは思えないハプニングも起きている。そのため行方不明者が発生すると、体制を攻撃するために「潜伏」した可能性などが考慮されるわけだ。

    (参考記事:1500人死傷に8千棟が吹き飛ぶ…北朝鮮「謎の大爆発」事故

    両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると先月下旬、道内の金亨稷(キムヒョンジク)、金正淑(キムジョンスク)、三水(サムス)など中国との国境に面した各郡の人民班(町内会)に顔写真付きの尋ね人のポスターが貼られた。ただ、その後に開かれた人民班の会議で伝えられた内容は、「尋ね人」と言うにはおどろおどろしいものだった。

    人民班の会議では地域担当の保安員(警察官)が、行方不明になった2人の個人情報を説明した。一人は平壌の名門、金策(キムチェク)総合大学(旧称金策工業大学)に通う19歳のアン・ハクソン。もうひとりの経歴も似たものだったが、情報筋は正確に記憶していないと述べた。

    「国に対して罪を犯して逃げた者たちだ。渡江(脱北)する可能性が高いので行方を追っている。この者たちを見かけたら必ず通報しなければならない」(保安員)

    同時に、「二人と似た者がやって来て泊めて欲しいと言われても、騙されないように。家に入れれば重い罰を受ける。見かけたらすぐに通報せよ」と強い口調で警告した。

    ただ、二人がどんな罪を犯したのかについての話はなかった。近隣住民は「お上が目をつけている行方不明の案件だけあって、尋常ではない」「平壌の名門大学の学生なら、政治犯の可能性が高い」などとささやきあっているという。

    実際、1988年の夏には平壌で、この国の最高学府・金日成総合大学の学生たちによる「反体制事件」が発生。一部は逃亡を試みたものの、結局は逮捕され悲惨な運命を辿った。

    (参考記事:北朝鮮のエリート大学生が決起した「投書事件」の顛末

    今回の若者2人も、同じような最期を迎える可能性は小さくない。

    両江道出身で2010年に脱北したキム・チョル(仮名)さんも「追跡対象となる行方不明者は一般の犯罪者ではなく政治犯の可能性が高い」とし、実際にキムさんが北朝鮮にいたころに同様の「尋ね人」があったが、ほとんどが政治的に問題があった人々だったと証言した。

    北朝鮮は、選挙の前になると住民登録の再調査を行う。住民が登録した場所に住んでいるのかを確認するものだが、行方不明者を探し出す意味合いがある。

    もし、行方不明者の家族となれば、当局の監視のもとに置かれるなど様々な不利益が生じる。それを避けるために、商売などで遠隔地に出かけている人も、調査の前に住民登録地に戻ろうとする。選挙で投票に行かないことも、同様の意味で危険な行為だ。

    実際に家族の誰かが脱北してしまった場合、残された家族はその人の死亡届を出して死亡したことにする。政治的な面倒に巻き込まれることを防ぐことに加えて、何かにつけて脱北者家族からカネをせびり取ろうとする保安員や保衛員(秘密警察)を避けるためでもある。

  • 「米朝会談の決裂直後に金正恩が公の場で泣いた」韓国議員が証言

    韓国の野党・正義党の金鍾大(キム・ジョンデ)議員は24日、CBSラジオの番組「キム・ヒョンジョンのニュースショー」に出演し、「韓米情報筋から『(決裂した)ハノイ米朝首脳会談直後に金正恩委員長が公式の席で涙まで流した』という噂を聞いた」と明かした。

    ちなみに金鍾大氏は、国会国防委員会の所属だ。このエピソードについては「事実かどうかは確認していない」としながらも、「精通する情報筋から聞いた」と話した。

    金正恩氏は打算に長けている一方で、激情型だとも言われる。現地指導中に怒りを爆発させ、スッポン養殖工場の支配人を処刑。自ら激怒する場面の映像をテレビで公開させたエピソードからも、そのことはうかがい知れる。

    (参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導

    また、米国から人権問題で制裁指定された際にも、その荒れ方は手が付けられないほどだったとされる。そのようなキャラクターであるだけに、米朝首脳会談の決裂にショックを受け、あるいは怒りの余りに「泣いた」としても不思議ではない。

    (参考記事:金正恩氏が「ブチ切れて拳銃乱射」の仰天情報

    実際、金正恩氏は北朝鮮メディアで、自身の泣き顔を公開したことがある。2015年12月、交通事故で死亡した金養建(キム・ヤンゴン)朝鮮労働党書記の遺体と対面した際の写真(上)がそれだ。

    ちなみに金養建氏は、韓国との交渉経験も豊富な北朝鮮外交のキーパーソンのひとりだったが、その死因については「謀殺説」も取り沙汰された。しかし筆者は、本当に事故死だった可能性が高いと考えている。北朝鮮では、金正恩氏自身も「走り屋」と知られている通り、高位幹部がクルマでガンガン飛ばし、事故を起こす例が珍しくないとされるためだ。

    (参考記事:金正恩氏の「高級ベンツ」を追い越した北朝鮮軍人の悲惨な末路

    本題に戻ろう。これまで述べたとおり、金正恩氏が米朝首脳会談の決裂後に「涙を見せた」としても不思議でない状況があるのは事実だ。

    ただし、今回の情報には判断を留保すべき点もある。金鍾大氏はラジオ番組で「どのような席だったかは正確に分からないが、金委員長が『人民が飢えている時に私は景色の良いところを旅行し、いかなる成果も出せなかった』と悔恨の涙を流したようだ」と述べているのだ。

    これまで、北朝鮮の最高指導者が公の場で涙を見せた事実が確認された例は少ない。前述した金正恩氏の金養建氏との対面時の礼を除けば、金正日総書記が父・金日成主席の死に涙した姿くらいしか、筆者は記憶にない。

    つまり、北朝鮮の最高指導者が自分より「下位」にある者のために涙した(ことが確認された)例は、金正恩氏の1回しかないのだ。それも、涙した対象は権力の中枢にあった最高幹部の死である。

    些細なことで部下を処刑し、国民の苦難をものともせず核開発に突き進む指導者が、本当に「人民の飢え」を思って泣いたのか。これは単に、金正恩氏のイメージ戦略として北朝鮮が流した作り話である可能性はないのか。

    今のところはとりあえず、判断は据え置いた方がよさそうだ。

    (参考記事:金正恩氏が自分の“ヘンな写真”をせっせと公開するのはナゼなのか

  • 「トラックに乗せられ、核実験場に消えた人々」北朝鮮もう一つの闇

    今月20日、中国の習近平国家主席は北朝鮮を公式訪問し、金正恩党委員長と首脳会談を行った。両首脳の会談は5回目となるが、習氏が訪朝するのは初めてだ。会談前には、習近平氏が北朝鮮から非核化に向けた具体的な措置を引き出せるかが注目されたが、非核化に関しては大きな成果は得られていないようだ。

    北朝鮮の非核化をめぐっては、昨年6月に行われた史上初の米朝首脳会談直後は、大きな進展が見られるかもという期待感もあったが、時間が経つにつれそう簡単には進まないという認識が広がりつつある。そもそも非核化が一気に解決するということはありえない。

    それでも北朝鮮の非核化を放棄してはならない。なぜなら、北朝鮮の核開発の裏では深刻な人権侵害が隠されている疑いが極めて強いからだ。昨年5月24日、第1回目の米朝首脳会談直前に北朝鮮は豊渓里(プンゲリ)にある核実験場を爆破し、非核化の意思をアピールした。これについて、核開発の証拠隠滅との指摘もあったが、強制被曝労働の証拠も消されているかもしれない。

    (参考記事:「肛門のない赤ちゃんが生まれた」北朝鮮核開発、被ばく労働の恐怖

    実は、豊渓里近くには、悪名高き政治犯収容所「16号管理所」(化成〈ファソン〉収容所)が存在し、ここに収容された政治犯が、核実験施設で防護服なしで強制労働させられていたという情報があるのだ。収容所の警備兵出身で脱北者の安明哲(アン・ミョンチョル)氏は、「若くて元気な政治犯たちがトラックに乗せられ、『大建設』という名目で核実験施設に連れて行かれた」と証言している。

    (参考記事:北朝鮮、核施設で「強制被ばく労働」させられる政治犯たち

    北朝鮮当局にとって政治犯は「敵対勢力」であり、強制労働させても被ばくさせても何ら罪の意識を感じないようだ。むしろ徹底的な罰を与えることにより、北朝鮮住民の間に政治的に国家に刃向かうことを絶対に許さないという恐怖を植え付けている。だからこそ、政治犯収容所では、拷問、公開処刑などありとあらゆる人権侵害が常態化するのだ。

    (参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も

    米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は今月6日、北朝鮮寧辺(ヨンビョン)核施設団地のウラン濃縮工場で活動が見られると報じた。韓国の情報機関である国家情報院は3月29日、国会情報委員会の場で「寧辺5メガワット原子炉は昨年から稼働が中断し、再処理施設の稼働の兆候はないが、ウラン濃縮施設を正常稼働中と判断している」と述べている。

    北朝鮮の核開発は人権侵害と表裏一体であり、安全保障上容認できないのは無論だが、人道的にも許されることではない。