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  • 韓流タレント「性犯罪スキャンダル」に北朝鮮国民も衝撃

    韓流タレント「性犯罪スキャンダル」に北朝鮮国民も衝撃

    韓国の公共放送KBSが、毎週日曜の夜に放送してきた人気バラエティ番組「1泊2日」。芸能人が韓国の各所を1泊2日で旅し、地元の人々と触れあう内容だ。

    だが、今年の3月7日を最後に放送されなくなってしまった。出演者の一人、歌手のチョン・ジュニョンが女性との性行為を隠し撮りし、ネット上に流すなどして逮捕されたためだ。

    この出来事が、北朝鮮国民にも衝撃を与えた。北朝鮮では韓流コンテンツの視聴は厳禁であり、発覚すれば拷問を受けた上に重罪に問われるが、それにもかかわらず人々は隠れて楽しむことを止めようとしない。

    (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、デイリーNK記者との電話で「なぜ突然、『1泊2日』が放送されなくなったのかと気になっている人が多い」と述べた。

  • 人民経済の先行部門、基礎工業部門で5カ年戦略目標の遂行に拍車

    【平壌5月10日発朝鮮中央通信】朝鮮の人民経済先行部門、基礎工業部門で、国家経済発展5カ年戦略目標の遂行に拍車をかけている。

    これまでの3年間、かなりの成果を収めた人民経済の先行部門、基礎工業部門では今年も提示された目標を達成するために継続革新を起こし、継続前進している。

    電力工業部門では、各発電所の生産施設を整備、補強し、技術改造を促して電力を増産するための闘いが繰り広げられている。

    各地で、漁郎川発電所と端川発電所をはじめとする発電所の建設が推進され、風力と潮水力、生物質と太陽エネルギーによる電力生産を増やし、自然エネルギーの利用範囲を拡大し続けるための活動が展開されている。

    順川と徳川、北倉地区の炭田をはじめ、各地の炭鉱の炭坑夫は埋蔵量が多くて採掘条件の有利な採炭場を探し出して人民経済の各部門により多くの石炭を送るための生産突撃戦を繰り広げている。

    また、柔軟軸を用いる切り羽装備と空気式回転ドリル、0.8立方メートル空気積載機と各種のスクレーパーコンベヤ、多機能化された慣性式積載運搬設備を製作、導入するなど、坑内作業の総合機械化、運搬の多様化を実現するために努めている。

    金策製鉄連合企業所をはじめとする複数の金属工場では、主体化の成果を強固にし、製鉄、製鋼、圧延工程の技術装備水準を高めるなど、金属工業の物質的・技術的土台をいっそう固めて鉄鋼材の生産を拡大している。

    鉄道運輸部門でも、5・18無事故定時牽引超過運動の炎を高く掲げて大高揚作業場ごとに多くの貨物を運んでおり、化学工業部門ではC1化学工業創設のための重要建設を積極的に推し進め、チュチェ肥料とビナロン、基礎化学製品の生産を増やしている。---

  • マンション崩壊で多数が下敷き…金正恩氏の「指示」もムダ

    マンション崩壊で多数が下敷き…金正恩氏の「指示」もムダ

    北朝鮮でまたもや建設中の建物が崩壊する事故が起き、多数の死傷者が発生した。

    平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、平壌市恩情(ウンジョン)区域の地境洞(チギョンドン)のマンション建設現場で、建物が崩れ多数の労働者が下敷きになり、3人が死亡し、多数の負傷者が発生した。

    (参考記事:金正恩氏、日本を超えるタワーマンション建設…でもトイレ最悪で死者続出

    事故の原因は、労働者が食べ物欲しさにセメントと鉄筋を売り払い、規定通りに施工しなかったことだと情報筋は指摘した。

  • 農業と山林部門に効能の高い植物成長促進剤を広く導入

    【平壌5月9日発朝鮮中央通信】朝鮮の農業部門と山林経営部門で楽園連運技術交流社の研究者らが開発した効能の高い植物成長促進剤に対する需要が高まっている。

    近年、黄海南道と平安南道、咸鏡南道をはじめ全国の多くの単位でこの植物成長促進剤を施肥して実践で効果をあげた。

    同製品は穀物と野菜作物、苗木などの植物の成長を促進し、収量を高める栄養液である。

    この促進剤を使用した複数の農場では不利な天気条件と環境の下でも種子の発芽率が高まり、作物の根の活性が強化されたし、光合成が促進されて農作物が丈夫に育ってヘクタール当たりの収穫が増えたという。

    冷気・湿気と干ばつ、塩気を克服する力も強まったという。

    世界知的所有権機関(WIPO)は去る4月、この植物成長促進剤をたいへん価値ある発明と認めた。---

  • 制裁下の北朝鮮で「ヤクザ勢力」が台頭…警察と癒着、利権握る

    制裁下の北朝鮮で「ヤクザ勢力」が台頭…警察と癒着、利権握る

    国際社会による制裁が続く中、経済難の深刻さが増す北朝鮮で「ヤクザ勢力」が台頭しているもようだ。

    米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は6日、平安北道(ピョンアンブクト)の消息筋らの話として、「新義州(シニジュ)で数十万ドルの資金を元手に高利貸しをしている業者は、すべて暴力団と手を握っている。暴力団は返済の滞った債務者に対し、あらゆる暴力と脅迫を行使している」と伝えた。

    北朝鮮にも、かなり前から暴力団は存在しており、乱闘騒ぎもときどき起きている。

    (参考記事:【実録 北朝鮮ヤクザの世界(上)】28歳で頂点に立った伝説の男

    彼らの抗争がどれほど凄まじいものであるかは、昨年3月にロシアの地方都市で発生した北朝鮮労働者とタジキスタンの労働者の乱闘の様子を見ればわかる。Vesti.ruが公開した動画は、まるでヤクザ映画のようなド迫力である。

    (参考記事:【動画】北朝鮮労働者とタジキスタン労働者、ロシアで大乱闘

    前出の消息筋によれば、「今年に入り、外貨稼ぎ事業所や貿易商はビジネスが上手く行かず、資金難に苦しんでいる。そこで、トンジュ(金主=新興富裕層)から高利のカネを借りて新たな商売に挑戦しているのだが、トンジュは毎月元金の5%〜10%に達する利子の支払いを求めている。支払いが滞った債務者に対しては、暴力団を動員して強制的に取り立てている」という。

    また別の消息筋によれば、このような取り立てを行った場合、暴力団は回収した額の30%を報酬として受け取る。そのため、暴力団は「数十万ドルの資金を高利貸しで運用しているトンジュ数人から回収を請け負うだけで、十分な資金を確保することができる」とのことだ。

    ではいったい、保安署(警察署)などの司法機関は何をしているのか。

    「暴力団はこうして稼いだカネで司法機関の幹部を買収している。そうして地域内の利権を握り、好き勝手に暴力を振るっているのだ」(消息筋)

    つまりは警察と暴力団がグルになっているというわけだ。これでは、庶民は何も頼りにすることができない。北朝鮮では昨年1年間に、悪徳警察官らが70人も報復殺人で犠牲になったというが、それも不思議ではない状況があるということだろう。

    (参考記事:濡れ衣の女性に性暴行も…悪徳警察官「報復殺人」で70人死亡

    北朝鮮でも富裕層と貧困層の格差拡大が進んでいるが、今や来るところまで来てしまった観がある。

    (参考記事:北朝鮮で「サウナ不倫」が流行、格差社会が浮き彫りに

  • 「使えるのは1日たった3時間」北朝鮮の電力難、制裁で悪化

    「使えるのは1日たった3時間」北朝鮮の電力難、制裁で悪化

    北朝鮮は慢性的な電力難の状態にあるが、最近の一時期は改善の兆しも見えていた。しかし国際社会の制裁が長引くにつれ、各地から電力事情の悪化が伝えられている。

    平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、首都・平壌郊外の流通の拠点、平城(ピョンソン)の電力事情を伝えた。現地では朝に1時間、夜に2時間、合わせて1日3時間だけ電気が供給されており、朝は電気が来ないこともしばしばある。

    (参考記事:「金正恩印」のお菓子作りに失敗した5人の悲惨な運命

    これが今後、さらに悪化する見通しとなっている。理由は「田植え戦闘」だ。

    北朝鮮では、都市住民を大量に農村に送り込み、一気に田植えを済ませる「田植え戦闘」が行われるが、当局はそれが本格化する今月中旬から電気を農村に優先的に供給する。そうなると、都市部には電気が来なくなってしまうのだ。

    (参考記事:北朝鮮の中高生「残酷な夏休み」…少女搾取に上納金も

    金氏一家の銅像などをライトアップするために使われる電気を供給する1号線と呼ばれる系統は電力供給が保たれているが、それ以外は工場にも一般家庭にもまともに電気が来ていない状況だ。

    実は平城の電力事情は昨今、改善しつつあった。市内を走るトロリーバスは長年開店休業状態だったが、2017年末から本数が増加、昨年からはほぼ正常レベルの運行に戻っていた。

    しかし、冬頃から状況が悪化したようだ。「2月16日(光明星節、金正日総書記の生誕記念日)にも電気が3時間しか供給されなかった」という現状を考えると、トロリーバスの運行は再び止まったものと思われる。

    大活躍しているのがソーラーパネルだ。北朝鮮の家庭の多くが自宅にソーラーパネルを設置し、不足する電気を補っている。しかし、「照明やテレビを数時間使うのがやっと」(情報筋)で、冷蔵庫や洗濯機などはとても使えない。

    (参考記事:【北朝鮮国民インタビュー】「国が電気を供給してくれていた時代に未練はない」

    これに対して国営メディアは、石炭の増産が解決策だと主張している。

    朝鮮労働党機関紙・労働新聞は先月8日の社説で「電力生産の基本は火力による電力増産だ」「火力発電所をフル稼働するには石炭生産を確固とした前提にさせなければならない」と主張した。

    これに対して住民の間からは「問題は石炭生産ではなく、発電所設備の改善」との指摘が上がっていると情報筋は伝えた。順川(スンチョン)と北倉(プクチャン)の火力発電所は、それぞれ1基しか発電機が使えない状況だという。つまり、設備の老朽化が問題ということだ。また、老朽化が今ほど進んでおらず石炭生産が順調だった1980年代でも、電気を満足に使えたことはなかったというのが、現地住民の証言だ。

    北朝鮮の内部文書にも、発電設備の老朽化を示す数字が記されている。

    週刊エコノミスト5月7日号が報じた、北朝鮮の極秘文書「国家経済発展戦略)(2016〜2020年)によると、発電設備の現存能力は設備の7割の518万キロワットに過ぎず、2014年の生産実績も518万キロワットに過ぎない。これでも2003年から2013年の年平均244万キロワットに比べたら改善したものだ。

    これに対して北朝鮮は水力だけでも2022年までに600万キロワットの設備を増やし、火力は150万キロワット以上、自然エネルギーは30万キロワット以上の供給量を確保する方針を示しているが、昨今の電力事情は計画通りに進んでいないことを示している。

    (参考記事:北朝鮮で「ダム崩壊」の危機…軍兵士らの死亡事故も多発

  • 北朝鮮軍が「長期的な弱体化」を宿命付けられた決定的な理由

    北朝鮮軍が「長期的な弱体化」を宿命付けられた決定的な理由

    昨年の北朝鮮の実際の兵力規模は105万人の水準であり、韓国国防省の発表をはじめ、120万人以上とする既存の推計はやや過大評価ではないか、との指摘が専門家から出ている。

    たしかに、北朝鮮軍は最近、人口減少や兵役忌避により人員確保に苦労しているとされており、無視できない指摘と言えそうだ。(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「性上納」行為…軍では8割「経験あり」

    兵力増強は容易ならず

    韓国国防研究院のタク・ソンハン責任研究員は、4月30日発表の「北朝鮮経済レビュー」(韓国開発研究院)に寄せたレポート「北朝鮮軍の実際の兵力数推定と今後の展望」で、直近の北朝鮮の正規軍の兵力規模を104万8千人と推計した。

  • ねらわれた9歳女児…金正恩「拷問部隊」の非道な手口

    ねらわれた9歳女児…金正恩「拷問部隊」の非道な手口

    北朝鮮と中国当局が最近、脱北者を摘発するためにスパイを活用しているとの情報が出てきた。

    米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は2日、複数の消息筋の話に基づき、中国国内に潜伏する脱北者と彼らを手引きしたブローカーを探し出すため、協力を強化していると伝えた。それによると、北朝鮮当局の指図を受けた北朝鮮人が、国境を越える人々のグループに浸透して脱北者とブローカーのネットワークを把握し、中国当局が一網打尽にする事例が増えているという。

    先月末には9歳の女児を含む7人の脱北者が中国当局に摘発されたとの情報があるが、この人々もまた、こうした方法で摘発されたらしいとのことだ。

    (参考記事:9歳女児を待つ残酷な運命…北朝鮮に強制送還の危機

    北朝鮮でこうした作戦を担当するのは、国家保衛省である。拷問や公開処刑、政治犯収容所の運営などを担当する、泣く子も黙る秘密警察である。

    国家保衛省は近年、中国に潜伏する脱北者を摘発したリ、韓国に逃れた脱北者を強制的に帰国させたりするオペレーションに血道を上げてきた。それはもちろん、金正恩党委員長の命を受けたものである。

    (参考記事:美人タレントを「全身ギプス」で固めて連れ去った金正恩氏の目的

    金正恩氏は最近、軍内での女性兵士に対する虐待を止めさせるよう指示するなど、一部の面においては人権に配慮しているかのような所も見られる。

    (参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

  • 金正恩氏「最愛の妹」身辺に異変か…「米朝決裂で問責」指摘も

    金正恩氏「最愛の妹」身辺に異変か…「米朝決裂で問責」指摘も

    北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)党中央委員会第1副部長について、各方面で異変説が指摘されている。

    まず、米ニュースサイトのビジネスインサイダー(英字版)が2019年4月16日付で、金与正氏が北朝鮮の権力中枢から遠ざけられた可能性を指摘した。たしかに金与正氏は、4月11日の最高人民会議第14期第1回会議に代議員として参加したが、公式の場で姿が確認されたのはこれが最後だ。北朝鮮メディアが公開した政治局委員33人の団体写真にも写っておらず、故金日成主席の誕生日(4月15日)に際し、金正恩氏が幹部たちを引き連れて錦繍山太陽宮殿を参拝した際にも、その姿は見られなかった。

    彼女が今や、金正恩氏の側近中の側近であることを考えれば、不自然な出来事ではある。

    (参考記事:「急に変なこと言わないで!」金正恩氏、妹の猛反発にタジタジ

    さらに、金正恩氏のロシア訪問に随行しなかったことが、異変説の拡散に拍車をかけた。金与正氏は過去3回の南北首脳会談や2回の米朝首脳会談では、常に金正恩氏の身近にいて補佐していたからだ。

    そもそも金与正氏は、兄の「動線」を管理しながら出世の階段を上ったとも言われている。北朝鮮が核・ミサイル実験を繰り返していた時期、米韓は北朝鮮指導部に対する「斬首作戦」の導入を公言していた。それでなくとも、金正恩氏には一般人と同じトイレを使うことが出来ないという状況もある。そんな条件下で金正恩氏の動きを取り仕切る事ができるのは、やはり信頼できる身内しかいなかったのかもしれない。

    (参考記事:金正恩氏が一般人と同じトイレを使えない訳

    それを考えると、やはり彼女がロシア訪問に同行しなかった理由が気になる。実際、北朝鮮側はロシアで「儀典上のミス」を繰り返していた。たとえば25日午後、金正恩氏とロシアのプーチン大統領が初めて会った際には、金正恩氏の上着のベント部分がせり上がっていた。

    これについて、韓国紙・朝鮮日報は北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋の話として、「金正恩氏の身体に唯一触れることができる金与正氏が現場にいなかったので起こったようだ」と伝えている。そんな重要人物を外すのだから、そこにはそれなりの理由があるはずだ。

    北朝鮮専門家の間からは、彼女が党宣伝扇動部に籍を置いていることから、「対米交渉などでの宣伝戦に失敗した責任を問われたのではないか」との指摘が出ている。確かに、金正恩時代に入ってからの北朝鮮のメディア戦略は、金正日総書記の時代とは大きく異なるものになっている。そこに、最高指導者の妹として発言力があり、若さも兼ね備えた金与正氏のセンスが反映されている可能性はある。

    (参考記事:北朝鮮が日本に異例の「ありがとう」伝達…金正恩氏ら兄妹のメディア戦略

    2月末にベトナム・ハノイでの2回目の朝米首脳会談が決裂するまで、北朝鮮メディアの論調にはどこか楽観的な雰囲気が漂っていただけに、金与正氏が兄や周囲から「甘かった」と指摘される余地はあるかもしれない。

    しかし果たして、金正恩氏がそうした理由をもって、金与正氏を完全に遠ざけてしまうかは疑問だ。金正恩氏が妹を相当、大事にしてきたことは、つとに知られている。大事にし過ぎて、彼女の友人を大量失踪させる事件まで起こしたことがあるほどだ。

    (参考記事:金正恩氏実妹・与正氏の同級生がナゾの集団失踪

    金与正氏の「不在」には、健康不安などほかの様々な要因も考えられる。見極めるには、もうしばらくの観察が必要と言える。

  • 北朝鮮「美貌のウェイトレス」たちの茫然自失の日々

    北朝鮮「美貌のウェイトレス」たちの茫然自失の日々

    北朝鮮労働者を2019年末までに帰国させることを義務付けた国連安全保障理事会の制裁決議を遵守し、ルーマニア、アラブ首長国連邦(UAE)、ナミビアなど国連加盟国は、自国内にいた北朝鮮労働者を次々に送り返している。

    アイドル並みの美貌で観光客から好評を得てきた北朝鮮レストランのウェイトレスたちをはじめ、8万人もの北朝鮮労働者を受け入れていた中国も、北朝鮮労働者の送還を進めている。(参考記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発

    遠回しに「追い出し」

    北朝鮮事情に明るいデイリーNKの中国情報筋によると、中国当局は3月初め、遼寧省丹東にいる北朝鮮労働者のビザの1回の滞在期間を1週間に制限する措置を取った。これを受け、市内の北朝鮮レストランや縫製工場で働いていた女性従業員が、3年の予定を切り上げて急遽帰国した。

  • 怨みを買って刑務所送り…北朝鮮「悪徳警察官」の悲惨な運命

    北朝鮮では、公務員のいびつな給与体系が原因となり、拝金主義がはびこっている。職場からもらえる給料だけでは生きていけないため、許認可を握っている人々は、ありとあらゆるネタでワイロをかき集めているのだ。

    中でも酷いと言われるのが、保安員(警察官)である。保安員は取り締まりの権限を振りかざし、庶民からワイロを搾り取ることを生業としている。要求に応じなければ様々な言いがかりをつけて逮捕し、刑務所送りにすることもある。また、同様のやり方で女性に性行為を強要することもあり、悪徳保安員に対する庶民の恨みは深い。

    (参考記事:「私たちは性的なおもちゃ」被害女性たちの血のにじむ証言を読む

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)の消息筋が韓国のリバティ・コリア・ポスト(LKP)に語ったところによれば、昨年末までの1年間で、全国の保安員(警察官)に対する殺人事件は70件を超えるという。

    (参考記事:濡れ衣の女性に性暴行も…悪徳警察官「報復殺人」で70人死亡

    金正恩党委員長は、こうした事態を懸念してか、不正腐敗を根絶するキャンペーンを進めている。そしてその中で、ある女性保安員が摘発され実刑判決を受けたと、平壌のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。

  • 北朝鮮「36人死亡」のバス大惨事、燃料節約が原因か

    北朝鮮「36人死亡」のバス大惨事、燃料節約が原因か

    先月22日に北朝鮮の黄海北道(ファンヘブクト)で起きた交通事故は、中国人観光客ら36人が死亡する大惨事となった。事故の原因については、当時降っていた大雨の影響が指摘されているが、その一方では間接的に経済制裁が影響したのではないかとの声も上がっている。

    北朝鮮事情に精通した中国の消息筋は、中国の北朝鮮専門旅行会社の担当者の話として、事故の原因はドライバーの惰性運転と、運転ミスにあると伝えた。

    自動車を運転するときに、下り坂などでギアをニュートラルに入れ、エンジンを完全に切ると、燃料を節約できる。

  • 文在寅政権の「大いなるカン違い」を象徴する1枚の写真

    文在寅政権の「大いなるカン違い」を象徴する1枚の写真

    韓国・ソウルの外信記者クラブで3日、康京和(カン・ギョンファ)外相の記者懇談会があった。参加した記者によると、「韓国政府は北朝鮮の人権問題はどうするのか」との質問を受けた康京和氏は、次のように答えた。

    「北朝鮮の人権問題を巡る国際社会の努力については、わが政府も支持し、関与している。(しかし)政府が非核化や平和体制の(対話の)テーブルにこの事案を上げるのは適切でない。平和体制を築く過程で北朝鮮との関与が深まり、国際社会との交流や開放が拡大しながら、北朝鮮の住民の人権も好転し、いつかはこの問題を本格的に論議するときが来ると思う」

    早い話、現在の韓国政府にとって、北朝鮮の人権問題は優先順位が低いということだ。同氏は国連の人権高等弁務官事務所などでキャリアを積んだ人物でもあり、人権の重要さについては人並み以上に良くわかっているはずだ。上記の言葉は、政治家として朝鮮半島の「現実」と向き合い、敢えて冷厳な言葉を述べたものだろう。

    しかし、朝鮮半島の「現実」とは、北朝鮮当局との対話を通して見えるものがすべてではない。そのことを象徴するような場面が、記者懇談会の直後に見られた。康京和氏が会場を離れようとしたとき、中国で逮捕された脱北者7人の救出を訴えている市民団体と遭遇したのだ。

    (参考記事:【写真】康京和外相と市民団体「不都合な遭遇」

    報道によれば、7人中国・瀋陽市郊外の隠れ家に潜伏していたところを中国当局により逮捕された。その中には、先に脱北した両親と合流すべく国境の川を渡った、9歳の女児も含まれている。現在は北朝鮮に強制送還される危機に直面していると見られ、そうなれば拷問を含む過酷な処罰が下されるのが普通だ。

    (参考記事:9歳女児を待つ残酷な運命…北朝鮮に強制送還の危機

    2017年7月には父母と息子1人、娘2人の5人家族が脱北後に中国当局に摘発され、将来を悲観して服毒自殺する出来事もあった。

    (参考記事:金正恩氏に追い詰められ死を選んだ、ある一家の悲劇

  • 【写真】康京和外相と市民団体「不都合な遭遇」

    韓国・ソウルの外信記者クラブで3日、康京和(カン・ギョンファ)外相の記者懇談会があった。終了後、康京和氏は会場を離れる際に、中国で逮捕された脱北者7人の救出を訴えている市民団体と遭遇した。懇談会での質問に対し、韓国政府にとって北朝鮮の人権問題は最優先ではないと明かした直後だった。

    写真で康京和氏と向き合っているのは、「韓半島の人権と統一のための弁護士の会」に所属する弁護士だ。彼女が掲げた手書きのプラカードには「9歳の娘まで銃殺されないよう助けてください!」と書かれている。

    韓国の康京和外相と、中国で逮捕された脱北者7人の救出を訴える市民団体の女性(デイリーNK)
    韓国の康京和外相と、中国で逮捕された脱北者7人の救出を訴える市民団体の女性(デイリーNK)
  • 「食べるため」牛泥棒も…北朝鮮、経済制裁で困窮深まる

    「食べるため」牛泥棒も…北朝鮮、経済制裁で困窮深まる

    経済制裁下の北朝鮮で、困窮した労働者が工場の設備や資材を盗んで売り払い、社会問題になっている。

    朝鮮労働党平安南道委員会の会議室で幹部を対象にして行われた講演会で、道の保安局長(県警本部長に相当)が价川、徳川(トクチョン)、北倉(プクチャン)などの工場で窃盗が増加しているとして注意喚起を行った。窃盗の被害に遭っているのは、溶接棒などの設備や、銅線、動線、鉄筋、アルミ、電気ケーブル、珪素鋼板、セメント、木材など資材だ。

    1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の時代には、こうした事件が頻発した。当局は公開処刑などの極刑で抑え込みを図ったが、それでも盗難の続発は収まらなかった。

    (参考記事:美女2人は「ある物」を盗み銃殺された…北朝鮮が公開処刑を再開

    庶民からすれば、飢えて死ぬのも処刑されるのも一緒、との考えだったのだろう。生き延びるため、手段を選ぶ余裕などなかったのだ。

  • 北朝鮮軍で「深刻事態」発生…新兵が次々と倒れる

    北朝鮮軍で「深刻事態」発生…新兵が次々と倒れる

    朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の訓練所で4月、大規模な食中毒が起きていたことが最近になってわかった。

    ただの食中毒と甘く見てはいけない。弱体化が著しい北朝鮮軍だけに、兵士らは容易に回復しないかもしれない。

    (参考記事:金正恩氏の「ポンコツ軍隊」は世界で3番目に弱い

    デイリーNK内部情報筋によると、平安南道(ピョンアンナムド)から招募、つまり徴兵された若者が150人が、招募所(新兵訓練所)で出された食事を食べたところ、嘔吐と下痢を繰り返し、市内の病院に搬送された。病院はいずれも食中毒患者で溢れかえったという。原因について情報筋は言及していない。

  • 北朝鮮で工場閉鎖の動き…制裁で景気悪化、製品売れず

    北朝鮮で工場閉鎖の動き…制裁で景気悪化、製品売れず

    国際社会の制裁が北朝鮮の経済をじわじわと苦しめつつある。各地の国営工場がその窮状を訴えているが、政府は一切手を差し伸べようとしていない。

    平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、道内の国営工場から助けを求める声が上がっている。平城(ピョンソン)機械工場、平城木材工場をはじめとして、文徳(ムンドク)、粛川(スクチョン)、价川(ケチョン)、平原(ピョンウォン)の鉄製日用品工場、絹織工場などが最近、の地方工業管理局に資金支援を要請した。

    これらの地域は、豊富に産出される石炭を原材料にした軽工業や流通業が盛んで、北朝鮮でもかなり裕福な地域だった。ところが、制裁で石炭が輸出できなくなり、地域経済は苦境に追い込まれ、昨年夏の時点で餓死者が発生するほどになっていた。

    (参考記事:餓死、捨て子、孤立…北朝鮮きっての「金持ち地域」が没落

    地域の軽工業の工場群は、地元の石炭と中国から輸入した原材料で製品を生産してきたが、それも制裁で輸入できなくなり、立ち行かなくなった。そこで地方政府に泣きついたが、返ってきた答えは「自力更生せよ」「艱苦奮闘せよ」というものだった。

    その一方で、地方政府の内部ではこれら工場を閉鎖することを議論しているというのだ。

    「3月中旬、道の地方工業管理局は経営危機に陥った一部の地方企業の閉鎖問題を討議した。関係者の間では『1年以内に新製品を売り出せず、経営に変化がない限りは正常化より閉鎖が現実的』との意見が飛び交っている」(情報筋)

    これらの工場で生産される製品は、質が悪く競争力がない上に、制裁で懐が冷え切った庶民は、市場に行っても食品以外のものを買う余裕がないため、製品が売れなくなってしまった。

    そのせいで、北朝鮮経済のなし崩し的な資本主義化を先導してきた市場でも、商人の数が急減する現象が現れているとされる。

    (参考記事:北朝鮮の市場に異変「商人の数が激減している」

  • 9歳女児を待つ残酷な運命…北朝鮮に強制送還の危機

    9歳女児を待つ残酷な運命…北朝鮮に強制送還の危機

    韓国の主要メディアは29日、同国外務省やNGOの北韓正義連帯などの情報に基づき、9歳の女児を含む脱北者7人が中国の公安当局に逮捕され、北朝鮮に強制送還される危機に直面していると伝えた。外務省は中国当局に対し、北朝鮮に送還しないよう要請しているが、予断を許さない状況だ。

    (関連記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    強制送還された脱北者に対しては、拷問を含む過酷な処罰が下されるのが普通だ。2017年7月には父母と息子1人、娘2人の5人家族が脱北後に中国当局に摘発され、将来を悲観して服毒自殺する出来事もあった。

    (参考記事:北朝鮮、脱北者拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も

    報道によれば、7人は今月初め、中朝国境の川・鴨緑江(アムロッカン)を越えて脱北。その後、中国・瀋陽市郊外の隠れ家に潜伏し、26日までは韓国にいる家族などと連絡を取り合っていたが、翌日午前には連絡が途絶えた。隠れ家は無人で、荷物や寝具が散乱した状態だったという。
    (参考記事:金正恩氏に追い詰められ死を選んだ、ある一家の悲劇

  • 金正恩氏が恐怖の「思想検閲」指示…米朝首脳会談の失敗で

    金正恩氏が恐怖の「思想検閲」指示…米朝首脳会談の失敗で

    北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が最近、党統一戦線部の思想検閲を実施するよう、党組織指導部に指示を下したと、デイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。対米・対韓国外交で所期の目的を達成できなかったことに対する批判と懲罰を通じ、統一戦線部の思想を検閲するよう命じたという。

    情報筋によれば、金正恩氏は今月10日、組織指導部に対し、直接指示を出したという。金正恩氏は、統一戦線部の幹部と実務スタッフたちが米国の戦略を見誤ったためにベトナム・ハノイでの米朝首脳会談が決裂したと指摘。特に、統一戦線部と外務省が「これは私の仕事、これはあなたの仕事」という風に縦割りで動いた結果、韓国政府との対南事業でも足踏みを続けている――と問題視したとのことだ。

    北朝鮮では過去、失政が露呈するたびに、こうした検閲が繰り返されてきた。その結果、すべての責任を負わされた幹部が処刑されたこともある。

    (参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導

    またそこまで行かずとも、「革命化」などの処分が下された例は枚挙に暇がない。革命化とは再教育のことだが、その内容は、いくつか講義を受ければ済むような生易しいものではない。贅沢に慣れた幹部が僻地の農村や工場に追いやられ、ボロボロになるまで重労働を強いられることもあるのだ。

    (参考記事:側近「激ヤセ写真」に見る金正恩式「再教育」の恐怖

    韓国の情報機関・国家情報院は24日、国会情報委員会に対し、これまで統一戦線部長を兼務していた金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長がその任から外れ、新たな部長にはチャン・グムチョル氏が就任したもようだと報告した。

    これらの情報がすべて事実ならば、思想検閲の件と部長交代は無関係ではなかろう。実際、チャン・グムチョル氏の党中央委員会の「部長」への就任が明らかにされたのは、10日に開かれた党中央委員会第7期第4回総会でのことだった。前述したとおり、金正恩氏が思想検閲を指示されたとされる日と、同じ日付である。

    では、統一戦線部長から外された金英哲氏は、処刑あるいは粛清されてしまうのか。「それはないだろう」というのが北朝鮮ウォッチャーの大方の見方だ。

    そもそも、統一戦線部は対韓国や対日本を専門としてきた機関であり、対米外交の担当部門ではない。それにもかかわらず金英哲氏が対米外交の前面に出たのは、マイク・ポンペオ米国務長官のカウンターパートを務める必要があったからだ。ポンペオ氏が最初に訪朝した際の肩書は中央情報局(CIA)長官だった。そのため自然と、北朝鮮の諜報工作機関である偵察総局長を歴任した金英哲氏に白羽の矢が立つ形になったのだ。

    しかし、こと対米外交については、経験も情報も人材も、統一戦線部より外務省に蓄積がある。情報筋によれば、金正恩氏は統一戦線部と外務省の「縦割り」を批判したというが、それは金英哲氏や外務省の幹部たちにとっては酷な話だ。なぜなら北朝鮮の行政機関が極端な縦割りになっているのは、独裁体制に挑戦する勢力が出てこないよう、情報と権力を最高指導者に集中させるためだからである。

    確かに、金英哲氏が金正恩氏のロシア訪問に同行しなかったばかりか、送迎の場でも姿が確認されなかった理由は気になる。それでも、同氏がただちに党副委員長から降格されたり、国務委員から外されたりするようなことはないように思える。なぜならそれをしてしまうと、金正恩氏は自ら、ハノイでの米朝首脳会談が大失敗だったことを認める形になってしまうからだ。

    (参考記事:「死刑囚は体が半分なくなった」北朝鮮、公開処刑の生々しい実態

  • 北朝鮮の国境警備兵が赤裸々に告発「犯罪天国」の実態

    北朝鮮の国境警備兵が赤裸々に告発「犯罪天国」の実態

    普通の国では、国民がお上から何らかの不利益を被った場合、裁判所、人権擁護機関などに訴え出て、救済を求める。しかし、北朝鮮ではそれらは存在しないか、まともに機能していない。北朝鮮国民が頼れるのはコネ、カネ、あるいは「信訴」だけだ。

    「信訴」というのは、中国の「信訪」と同様に、理不尽な目に遭った国民が、そのことを政府機関に直訴するシステムで、一種の「目安箱」のようなものだ。元々は法制度の外で運用されていたものが、1998年に制定された信訴請願法で、法的根拠が与えられた。

    密輸に加担した容疑で摘発され、実刑判決を受けた北朝鮮の国境警備隊の兵士がこの「信訴」を使って密輸や人身売買など部隊の不正行為を暴露し、大騒ぎとなっていると、デイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

    (参考記事:中国で「アダルトビデオチャット」を強いられる脱北女性たち

    6ヶ月の刑を終えて朝鮮人民軍606号教化所(刑務所)から出所したばかりのこの兵士は、同じ中隊の軍官(将校)と上級者の不正行為を告発する信訴の手紙を上部に送った。

  • 「たわごとを言うな」金正恩氏が文在寅氏の誘いを無視した理由

    「たわごとを言うな」金正恩氏が文在寅氏の誘いを無視した理由

    北朝鮮の金正恩党委員長と韓国の文在寅大統領が初の南北首脳会談を行い、「板門店(パンムンジョム)宣言」に署名してから27日で1年が過ぎた。両首脳は当時、「完全な非核化を通じて核のない朝鮮半島を実現し、民族全体が繁栄と幸福を享受する新しい時代を切り開く」と高らかに宣言した。

    しかし、現在の実情はお寒い限りだ。韓国からの1周年記念行事を共同で行おうとの呼びかけに、北朝鮮は無回答を通した。それどころか、文在寅政権に対する北朝鮮の態度は冷たさと辛らつさを増してきている。

    (参考記事:「約束も礼儀もなく無責任」北朝鮮が文在寅政権を猛批判する理由

    北朝鮮が韓国に対して冷たくなったのは、ベトナム・ハノイでの2回目の米朝首脳会談が決裂し、その後の外交戦略の練り直しのために余裕がないため――では決してない。

  • 米大学生の「歯がズレて拷問死」が金正恩氏を苦しめ続ける

    米大学生の「歯がズレて拷問死」が金正恩氏を苦しめ続ける

    米大学生のオットー・ワームビアさん(当時22)が北朝鮮で約1年半にわたり拘束され、昏睡状態で解放直後に死亡した問題が尾を引いている。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は25日、関係者の話として、北朝鮮がワームビアさんの医療費として米政府に対し、200万ドル(2億2千万円)を請求していたと伝えた。

    この一件についてワシントン・ポスト紙は「並外れた厚かましさ」だと北朝鮮を批判している。当然だろう。米ワシントンDCの連邦地方裁判所は昨年12月24日、北朝鮮に渡航後のワームビアさんの歯列が大きくズレていたことを示す写真などを根拠に、死因は拷問によるものと認定。北朝鮮に対し5億100万ドル(約552億円)の損害賠償を命じているのだ。

    (参考記事:北朝鮮が拷問か…死亡の米大学生の歯列変形。米メディアが写真公開

    この問題を巡っては、トランプ氏も自国世論の批判を浴びている。

  • 公開処刑は空から見られていた…証拠をつかまれた金正恩氏

    公開処刑は空から見られていた…証拠をつかまれた金正恩氏

    恐怖政治、再び(6)

    北朝鮮の公開処刑は、その現場が衛星写真に捉えられたことがある。

    2014年10月、平壌に近い姜健(カンゴン)総合軍官学校を撮影した民間衛星の写真を見ると、広場に何らかの物体10個が一列に並べられている。それに向かって6門のZPU-4対空機銃が並べられていて、その後ろには、射撃の様子を観察するためと見られる場所が設けられている。

    (参考記事:「家族もろとも銃殺」「機関銃で粉々に」…残忍さを増す北朝鮮の粛清現場を衛星画像が確認

  • 「金正恩は最初に何人か処刑する」独特の統治ノウハウの落とし穴

    「金正恩は最初に何人か処刑する」独特の統治ノウハウの落とし穴

    恐怖政治、再び(5)

    デイリーNKの内部情報筋や米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えるところによると、北朝鮮当局は、しばらく控えていた公開処刑を今年に入り再開したものと見られる。

    これまでに処刑が伝えられているのは、薬物密売人や占い師など、いわゆる「非社会主義的行為」を行ったとみなされた人々だ。金正恩氏は、これらの行為に加え売買春、賭博、韓流コンテンツの流入・流布などを厳しく取り締まる姿勢を見せてきた。

    (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

    それにもかかわらず、こうした行為に走るのは、金正恩氏と彼が率いる体制の権威に対する挑戦と見られているのかもしれない。北朝鮮においては、これより重い罪はない。

    (参考記事:金正恩命令をほったらかし「愛の行為」にふけった北朝鮮カップルの運命

  • 金正恩氏が軍隊に「武力統一」を強調する、致命的な裏事情

    金正恩氏が軍隊に「武力統一」を強調する、致命的な裏事情

    北朝鮮の金正恩党委員長は16日、朝鮮人民軍航空・対空軍第1017軍部隊戦闘飛行士の飛行訓練を指導した。これに続き17日には、国防科学院が実施した新型戦術誘導兵器の試射を視察した。

    金正恩氏が軍事活動の視察を行うのは、実に久しぶりのことだ。2017年には弾道ミサイルの発射実験をしょっちゅう視察していた。あの頃に比べれば、北朝鮮はずいぶん静かになったものである。

    このように感じているのは、北朝鮮の兵士たちも同様だろう。米軍の軍事圧力下で弾道ミサイルの発射実験を強行する際には、相当な緊張感が伴ったはずだ。現場で重大な事故が起きた形跡も捉えられており、まさに「実戦さながら」といった雰囲気だったろう。

    (参考記事:【画像】「炎に包まれる兵士」北朝鮮 、ICBM発射で死亡事故か…米メディア報道

    それだけに、昨年からの対話ムードの中での気の緩みも大きいに違いない。実際、両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によれば、軍の内部では将兵に対する思想教育が強化されているという。

  • 杭に縛り付けた2人を火炎放射器で灰に…金正恩時代の処刑方法

    杭に縛り付けた2人を火炎放射器で灰に…金正恩時代の処刑方法

    恐怖政治、再び(4)

    北朝鮮の歴史は粛清と処刑の歴史だ。それは金王朝の始祖・金日成主席の時代に始まり、金正日総書記の時代にも、金正恩党委員長の時代にも続いている。

    ただ、それぞれの時代ごとに少しずつ違った特徴がある。金日成氏の時代、その主な目的はソ連や中国を後ろ盾とした政敵の除去だった。

    しかし金正日氏の時代、彼の政敵となり得る存在はもはや根絶やしにされていた。それでも、金正日氏はもっぱら自らの失政から国民の目を背けるため、軍に命じて公開処刑に拍車をかけた。また時には、自らの乱れた私生活を隠ぺいするため、愛人を口封じで処刑したこともある。

    (参考記事:機関銃でズタズタに…金正日氏に「口封じ」で殺された美人女優の悲劇

    では、金正恩氏の時代に行われている公開処刑の特徴は何か。