「まるで公開処刑が遠足のようだった」…北朝鮮「人権侵害」の実態(7)
今月17日に国連総会が採択した、北朝鮮の人権侵害の追及を促す決議は、そのための取り組みが「速やかに」行われることを求めている。その背景には、ひとつの重大な懸念があると思われる。
急がなければ、文字通り人格を全否定されている政治犯収容所の収容者たちが「証拠隠滅」のために抹殺されてしまうのではないか、という懸念だ。
収容所で看守として働いていた脱北者、アン・ミョンチョル氏は、「北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)」の最終報告書(以下、国連報告書)の中で次のように証言している。
「管理所では、収容者は戸籍のある国民ではなく、処刑に法律は不要だった。国家安全保衛部の担当官が生死を決定していた。担当官の決定がすべてだった」
(参考記事:元死刑執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」)
また、調査委員会は次のように指摘している。