北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為
今回の人権理事会は、世界の女性の人権問題がテーマだ。北朝鮮だけを問題として扱うわけではない。それでも、北朝鮮の問題は議題のひとつに食い込むことになるだろう。それだけ、北朝鮮における女性への人権侵害が目に余るものだからだ。
(参考記事:脱北女性、北朝鮮軍隊内の性的暴力を暴露「人権侵害と気づかない」)
とくに、女性に対する人権侵害の温床になっているのが軍隊だ。北朝鮮で官僚や軍人、経済機関の幹部として出世するのに必須条件となるのは、朝鮮労働党に入党することだが、誰にでも認められるわけではない。体制への忠誠心や出身成分(身分)を問われるのはもちろんのこと、党員2人以上の推薦を受け、市や郡の党委員会の承認を経た後、1年間の「候補期間」を経てようやく正式な入党が認められる。
推薦を受けるために、党員にワイロを渡すのは基本中の基本だ。