金正恩氏の「ブービートラップ」でも止まらない脱北

それでも、数の増減はあれど、脱北を完全に防ぐことは不可能なようだ。

かつて脱北者と言えば、飢えから逃れるためやむにやまれず国境を越えた人が多かった。それが最近では家族のより良い未来のため、時間をかけて綿密に準備した上で国境を越える。そして、情報の流出入によって北朝鮮住民の外部社会に対する関心が高まり、さらに脱北をしようとする人が増えるという、脱北を嫌う金正恩氏にとっては都合の悪いサイクルになっているようだ。

いくらブービートラップを仕掛けようと、閉塞感漂う北朝鮮社会から自由な社会へ行って新たな人生を築きたいと願う北朝鮮住民の意思は止められない。