経済制裁でいよいよ「困窮に直面」し始めた北朝鮮国民の生活

羅先の市場は、安くて新鮮な海産物を求めて多くの中国人業者、観光客が訪れていた。また今頃は、日本の盆休みに当たる秋夕(チュソク)用の供え物を求める多くの地元民が訪れる時期だ。ところが、中国への海産物の持ち出しができなくなり、中国人の姿が消えた。また、中国業者の撤退で失業し、購買力を失った人が急増したこともあり、市場では閑古鳥が鳴いている。

別の情報筋は、贔屓にしているレストランの20代女性従業員から越冬用のコートを買ってくれないかとせびられたという。平均的な4人家族が1ヶ月暮らすには50万北朝鮮ウォン(約6500円)ほどかかるが、彼女の月給はわずか150ウォン(約2550円)。食事にも事欠く有様で、服を買うことなど夢のまた夢だ。