直撃肉声レポート…北朝鮮「工作員」関西弁でかく語りき

そこで北朝鮮の軍関係者と接触し、各種情報と引き換えに多額の米ドルを受け取っていたとされる。その額は過去5年間で、少なくとも25万ドルに上っていたという。

また、海外とのやり取りにおいては、2通りの方法で暗号化されたメールも駆使していた。

ひとつは「換字表」と呼ばれるものを使ったもので、特定の単語をまったく意味の異なる言葉に置き換えるものだ。たとえば、「マレーシアで防衛省の資料を受け取る」という文章が、「妹のところで京都大学の写真を受け取る」に化けるといった具合である。

そしてもうひとつが、「ステガノグラフィー(ステガノ)」と呼ばれる暗号化ソフトを使う手法だ。これは、画像データにメッセージを埋め込んで隠すもので、特殊な操作をしなければファイルを開いても風景写真が出てくるだけ、というシロモノである。

誰と接触していたのか

サッカーと英語が得意で、笑顔を絶やさない〝ネアカ〟な男。学生時代、そんな印象で見ていたYが、スパイ映画さながらの暗号を駆使していたとは、正直驚きだった。本人にただすと、意外なほどあっさりとステガノの使用を認めた。