ちぎれた手足が散乱、マンション崩壊で500人死亡….そのとき何が⁉

建設労働者はもちろん、近隣の住民まで現場から資材を盗み出すのだ。建設工事に携わってもまともな給料がもらえないため、生きていくために盗みを働くのである。かくして問題だらけのマンションは完成したが、当初から傾いているとの指摘がなされていた。

そして、2014年5月15日の事故当日。マンションは鉄骨と外壁だけが完成した状態だったが、すでに多くの人が入居していた。北朝鮮では、工事がある程度進んだ時点で入居し、内装工事は入居者が行うのが一般的だからだ。

午後6時ごろ、マンションは轟音と共に粉塵を巻き上げ、あっけなく崩れ去った。内装工事に使うために運び込まれていた砂や砂利の重さに耐えられなくなり、4階東側の壁に亀裂が入ったのが原因だった。

遺体収容も行わず

マンションには、建設労働者、7総局の担当者、住民、引越し祝いに招かれた人など大勢の人がいたが、内部資料によると、450人から500人が犠牲になったとされている。