触ると崩れるコンクリ壁…手抜きマンション「崩壊前夜」の恐怖

現地の労働党の幹部は、市内の渭淵洞(ウィヨンドン)で建設が進められている10階建てマンションの部屋に住む権利を得たが、台風と大雨の影響で資材が届いていない状態で工事が進められ、「速度だけは最先端レベル」「本当に鉄筋は入っているのか」と陰口を叩かれるようになったことで不安を感じ、権利を相次いで返上しているというのだ。

「マンションの部屋をもらい受けることになった幹部は、毎日のように工事現場にやってくる。セメントでできた壁をすっと撫でるとボロボロと崩れ落ちる、塊で落ちるのもあると言っていた」(情報筋)

資材、装備、予算などがまともに確保されていない状態で工事を強行している上に、現場では資材の横流し、窃盗が頻発している。今年7月、当局は三池淵と恵山の現場で資材を盗んで売り払う現象が起きているとして、大々的な検閲(監査)を行い、関係者を処罰している。