政治犯収容所などでの拷問・強姦・公開処刑の恐怖
(f)収容中の死亡と死者の尊厳尊重の欠如
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政治犯は戸籍を抹消されたものとみなされていた。死亡しても収容所外の家族に遺体が返されることはなく、文化的伝統や死者の尊厳は顧慮せずに処理された。収容所外に家族がいる場合にも、死亡通知はなされないのが通常であった。
- アン・ミョンチョル氏の説明によれば、収容者の指定埋葬所や朝鮮式の墓はなかった。集団埋葬場所の浅い穴に埋められるだけだった。
「死体の上に他の死体を重ねて埋めることもあった。穴を掘っていると骨が出てくることがあった。[収容所内に]鉱山があれば、周囲の丘や山は墓地のように使われた。政治犯に墓地というものはなかった。」
- カン・チョラン氏は、燿徳の第15収容所での10年間で300体以上を埋めたと述べた。作業にあたった収容者たちは死体から衣服をはぎとり、再利用しあるいは物々交換した。最後には、埋葬場所とされていた丘に収容所当局がブルドーザーをかけ、とうもろこし畑にした。
「ブルドーザーが地面を掘ると、人の体が最後の安息地から再び現れてきた。腕、足、脚。ストッキングをはいたままのものもある。それがブルドーザーの波に飲み込まれていった。私は恐怖を感じた。友人の一人は嘔吐していた…看守は穴を堀り、数名の収容者に、表面に出ている死体や体の一部を投げ入れるよう命じた。」