悪評だらけの北朝鮮テレビで「若手女子アナ」らの涙ぐましい演出

取り締まりを繰り返しても浸透が抑えられない韓流に対抗するために、元々平壌の周辺でしか見られなかった万寿台(マンスデ)テレビを他の地域でも見られるようにして、外国映画などを放送するなど努力はしている。また、外国映画のDVDも発売している。

(参考記事:北朝鮮がケーブルテレビで外貨集め…切り札は「インド映画」か

北朝鮮国営メディアの変化の裏には、金正恩党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏がいるものと思われる。

彼女が2014年11月に朝鮮労働党中央委員会の宣伝扇動部の副部長に就任した後、金己男(キム・ギナム)氏、李載佾(リ・ジェイル)氏、崔輝(チェ・フィ)氏などの長老に革命化(再教育)処分が下されたとも言われる。宣伝扇動部の部長と第1副部長が革命化されたことは未だかつてなかった。言葉で説明しても聞かないので強硬手段に出たのだろう。

しかし、いくらスタイルが新しくなり、技術が発展しても、北朝鮮メディアの目的が独裁世襲体制を強固にするプロパガンダにあることには何ら変わりはない。目覚ましい発展を遂げる中国のメディアも、中国共産党の宣伝を行う「党の舌」であることには何ら変わりはない。つまり、どのような変化も「小手先」に過ぎないということだ。