金正恩氏が党大会に隠していた「血と恐怖」のシナリオ

北朝鮮は、小国である。独裁者は絶対的な権力を握りながらも、外部からの圧力に敏感にならざるを得ない。もし、体制内に周辺大国と結託した「獅子身中の虫」がいれば、内側から権力を横取りされる恐れもある。

小国の独裁権力は、何もせずに維持できるものではないのだ。

父の死を受け、帝王学すらろくに学ばず権力を受け継いだ正恩氏が、そのことに不安を覚えなかったはずはない。カリスマに溢れていた祖父ですら、ライバルからの挑戦を全力で叩き潰さねばならなかったのだ。

叔父を反逆罪で処刑

そこで金正恩氏は、祖父から続く悪しき粛清政治で体制固めをはかる。