勲章を売り払ってコメを買う北朝鮮「英雄」たちの生活苦

「かつて、大同江の水が枯れることがあっても、自分の懐からカネが枯れることはないと言われるほどの大金持ちだったあるトンジュは、このままではあっという間にコチェビになるかもしれないと言っている」(情報筋)

コチェビとはストリート・チルドレンやホームレスのことを指す。さすがに大げさかもしれないが、「トンジュたちは食生活、飲酒、接待費などの支出を減らしている」(情報筋)とのことで、制裁不況に危機感を感じているということだろう。

供給過剰などの理由で昨年から下落傾向にあった北朝鮮の不動産価格は、中国との国境に面する新義州(シニジュ)全体を再開発するという巨大プロジェクトなどの影響で持ち直す地域もあったが、今年2月にベトナム・ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談が物別れに終わったことで、再び下落傾向となっている。平城の場合、昨年と比べて半分になっている。

生活苦は、国やに忠誠を誓う人にも例外なくのしかかっている。