兵士らが金正恩「特別列車」を襲撃…重大事件の意外な顛末

「列車が動き始めたのに喧嘩がやまず、興奮した8総局兵士が地方軍の兵士を車外に強く押し出した。列車から投げ出された兵士はその場で死亡した」(情報筋)

人民内務軍8総局は、平壌市内での建設工事を専門に請け負う工兵部隊だ。平壌市の建設以外にも、国家的な建設プロジェクトや、金正恩氏一家の特閣の建設にも動員される。今回の資材は特閣の補修工事に使われるものだった。

そんな資材に手を出そうものなら、どんな過酷な処罰を食らうかわからないが、国際社会の制裁による食糧不足で背に腹は変えられなかったのだろう。恐らくは狙った相手が何であるかも知らず、見境なく飛びついたというわけだ。北朝鮮では兵士はもちろん、民間人が停車中の列車に群がり、窃盗を行う事件が頻発していると伝えられている。

(参考記事:美女2人は「ある物」を盗み銃殺された…北朝鮮が公開処刑を再開

事件後、8総局と平安北道地方部隊の間では責任のなすりつけ合いが起き、事件から20日以上経っても収束していない。