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  • 金雪松氏の写真

    赤く囲んだ女性が金雪松氏。隣が金玉氏(提供:李潤傑氏)
    赤く囲んだ女性が金雪松氏。隣が金玉氏(提供:李潤傑氏)

    「これは、金正日が死亡した2011年12月、遺体が安置された錦繍山記念宮殿(当時。現在の名称は錦繍山太陽宮殿)を党の高位幹部らが弔問した際の映像のキャプチャ画像です。一般には公開されておらず、幹部たちだけが見ることのできる記録映画として制作された映像を、北朝鮮国内の協力者から入手しました。ここに写っている右端の女性(赤い囲み)が金雪松です」

    「写真右端から2人目の女性(青い囲み)は、金正日の5人目の妻であったとされる金玉(キム・オク)です。彼女の顔は広く知られており、容易に確認することができます。さらに、彼女らと一緒に整列した幹部たちの中に、海外でも良く知られた人物の顔を見つけることができます(画像)。 1人は党組織指導部第1副部長の金京玉(キム・ギョンオク)、もう1人は李スヨン駐スイス大使(当時)です。金京玉はこのとき、北朝鮮の官僚機構の頂点にいた人物で、映像でも弔問を取り仕切っていた様子がわかります。また、李スヨンはその後、外相を経て党副委員長にまで上り詰めました。つまり、ここに揃った面々は文字通り、北朝鮮の最高幹部たちであるということです。 そして、その中にたった1人だけいる若い女性は誰なのか。しかも、金正日の妻だった金玉の隣に立っている。この状況で、この位置を占められる若い女性と言えば、金一族の一員であり、党幹部として活動していた金雪松以外には考えられません」

    (北朝鮮戦略情報センター(NKSIS)の李潤傑代表)

  • 金正恩氏「脱北兵士の射殺」を命令…亡命事件後、異例の早さで

    北朝鮮の金正恩党委員長が、先月13日に板門店で発生した兵士亡命事件を受け、「祖国に背を向けて逃れる者を見つけたら、即時射殺せよ」との指示を下したという。

    両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によれば、金正恩氏は事件発生から10日後となる先月23日、中国との国境を守る国境警備指令部にこのような指示を下した。その中で金正恩氏は、亡命事件にも言及。「国境地域全体が最前線である」「国境を鉄の城壁のように固く守らねばならない」と強調。加えて上記のとおり、「射殺命令」を下したという。

    金正恩氏が、兵士亡命からわずか10日後に事件に言及するのは、北朝鮮としては異例だ。北朝鮮当局は通常、このような事件を国民から徹底的に隠す。事実、北朝鮮メディアは同事件について、これまでまったく言及していない。

    そうした前例を破って金正恩氏が事件に言及したのは、隠してもいずれ知られてしまうと判断したものと思われる。韓国で放映された事件のニュース映像は、まず間違いなく、北朝鮮国内に秘密裏に持ち込まれる。そして、それを見た北朝鮮国民は、極めて大きな衝撃を受けるはずだ。

    (参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

    とくに、国境を守る兵士たちは、外部情報との接触が早い。「それならば」と、先に事件に言及した上で射殺命令を下し、軍に緊張感を与えようと考えたのかもしれない。

    ただ、命令を受けた兵士たちが、逃げる同僚を本当に撃つかどうかは微妙だ。朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士たちは、ろくに食糧も供給されないなど、きわめて粗末に扱われている。軍紀の乱れ方もハンパではない。上層部の命令を、どれだけマジメに受け入れるか。ただ、やらなければ自分が危ないと判断すれば、ためらいなく引き金を引くかもしれない。

    (参考記事:必死の医療陣、巨大な寄生虫…亡命兵士「手術動画」が北朝鮮国民に与える衝撃

    いずれにしても、軍紀の立て直しは北朝鮮にとって大問題だ。2015年には、北朝鮮が軍事境界線に埋設した対人地雷に韓国軍兵士が接触、身体を吹き飛ばされる重傷を負い、南北間の軍事的緊張が高まった。

    (参考記事:【動画】吹き飛ぶ韓国軍兵士…北朝鮮の地雷が爆発する瞬間

    しかしこのとき、北朝鮮が地雷を仕掛けたのは、韓国軍を狙ったのではなく自軍兵士の脱北防止のためだった可能性が高い。

    おそらく今後も、北朝鮮兵士の亡命はなくならないだろう。その現場で何が起きるかによって、誰も予想していない大事件につながる可能性は、決して小さくはないのだ。

  • 金雪松氏と一緒に写っている北朝鮮の最高幹部たち

    白い囲みの中の人物が金京玉氏、黄色い囲みの中が李洙墉氏(提供:李潤傑氏)
    白い囲みの中の人物が金京玉氏、黄色い囲みの中が李洙墉氏(提供:李潤傑氏)

     

    上の写真は、金雪松氏が映っている同じ映像の、逆側から撮られた場面。

    「党組織指導部第1副部長の金京玉(キム・ギョンオク)はこのとき、北朝鮮の官僚機構の頂点にいた人物で、映像でも弔問を取り仕切っていた様子がわかります。また、当時は駐スイス大使だった李スヨンはその後、外相を経て党副委員長にまで上り詰めました。つまり、ここに揃った面々は文字通り、北朝鮮の最高幹部たちであるということです」(北朝鮮戦略情報センター(NKSIS)の李潤傑代表)

  • 悪徳警官に暴行され…それでも戦う北朝鮮女性

    日本ではさほど注目されないが、国際社会は核・ミサイル開発と並び、北朝鮮における著しい人権侵害を批判し、変化を促すために様々な施策を行っている。その成果によるものか、北朝鮮国民の間に人権意識が芽生えつつあり、当局の横暴に対抗する重要な武器となっている。

    北朝鮮国内の内部情報筋から寄せられた、ある事件に関する情報からは、そのような意識の変化が読み取れる。

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)会寧(フェリョン)に住むチェさんは、デイリーNKに2011年5月に平壌で起きた事件の顛末を伝えた。

    咸鏡南道(ハムギョンナムド)出身の女性、チョンさんは、咸興(ハムン)第1師範大学に通っていたが、その秀才ぶりを認められ、最高学府の金日成総合大学の哲学科に編入した。彼女は、大学にほど近い平壌市内の大城(テソン)区域にある家に間借りして勉学に励んでいた。国の将来を担う立場に立つという、将来が約束されたはずだった。

  • 似顔絵を初公開!金正恩氏の美貌の姉「金雪松」はこんな顔だった

    北朝鮮の金正恩党委員長の異母姉・金雪松(キム・ソルソン)氏の情報が韓国や日本で出回り始めたのは、2006年頃のことだった。

    韓国紙の朝鮮日報は同年2月25日、元朝鮮労働党幹部の脱北者の話として、「(金雪松氏は)目鼻立ちのはっきりした美人」「身長165センチで、北朝鮮の一般女性と異なり、腰まで届くような長髪」などと伝えた。

    さらに、父である金正日総書記の現地視察にしばしば動向しており、その際は朝鮮人民軍の軍服を着て中佐の階級章を付けているとも書いている。

    続いて翌月には時事通信がソウル発で、「党の思想や政策方針を国民に浸透させる労働党宣伝扇動部で活動し、副部長に就任したとされる」「2004年5月、元応熙(ウォン・ウンヒ)護衛司令官が死去。このため総書記の日程調整や護衛関係の業務も、雪松さんが掌握するようになったもよう」などと報じた。

    日韓のメディアはその後も散発的に、金雪松氏の役割に言及しているが、その人物像は謎のままだった。何より、北朝鮮の公式メディアへの登場は現在に至るも皆無である。

    「溺愛」受ける

    だが今回、は金雪松氏の「似顔絵」とされるものを入手した。

    【画像】金正恩氏の異母姉・金雪松氏の似顔絵

    提供してくれたのは、脱北者で平壌中枢の人事情報に精通する李潤傑(イ・ユンゴル)北朝鮮戦略情報センター代表である。李氏はこの似顔絵について、次のように説明する。

  • 北朝鮮で「大量粛清」の懸念…「軍幹部を追放、収容所送りも」韓国紙報道

    韓国紙・中央日報は12日、北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋の話として、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長が朝鮮労働党からの「出党」(追放)処分を受け、金元弘(キム・ウォノン)同第1副局長が政治犯収容所に収監されたと報じた。

    事実なら、金正恩党委員長の叔父・張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の処刑に次ぐ「大型粛清」につながる可能性がある。

    黄炳瑞氏と金元弘氏については、韓国の情報機関・国家情報院(国情院)が11月20日、国会情報委員会で、朝鮮労働党組織指導部が軍総政治局の「不純な態度」を問題視して検閲を実施。その過程で、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)総政治局長や金元弘(キム・ウォノン)第1副局長をはじめ、相当数の幹部が処罰されたもようだと報告していた。しかしどのような罰を受けたかは、詳らかにされていない。

    北朝鮮の高位幹部が「革命化(再教育)」などの処分を受けるのはよくあることで、一時的に過酷な体験をするとしても、場合によっては復帰も可能だ。実際、一時的に消息の途絶えていた金正恩氏の側近が、ガリガリに痩せた姿ながら、公式メディアに再登場した例もある。

    (参考記事:側近「激ヤセ写真」に見る金正恩式「再教育」の恐怖

    しかし、「出党」となると話は別で、政治生命はほとんど絶たれたも同然となる。その上、政治犯収容所に送られてしまうと、生きて出てこられる可能性はほとんどなくなる。ましてや、金元弘氏は収容所の運営や公開処刑を担当してきた国家保衛省(秘密警察)の元トップである。例えるなら、日本の警察庁長官が刑務所送りになった、いや、ナチスドイツの親衛隊トップがユダヤ人強制収容所に送られたようなものである。

    (参考記事:謎に包まれた北朝鮮「公開処刑」の実態…元執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」

    また、軍総政治局長と元国家保衛相という大物2人に不正があったとすれば、そこに連座させられる人数はハンパな数ではなかろう。1980年代に2万人以上が粛清されたとされる「深化組事件」の再現すら懸念される。

    (関連記事:血の粛清「深化組事件」の真実を語る

    韓国政府は今のところ、メディアの取材に対し「確認された事実はない」とコメントしている。今後の北朝鮮内部の動向に注目である。

  • 金正恩氏の美貌の姉「金雪松」はこんな顔だった!

    北朝鮮「女人天下」の知られざる深奥(2)

    北朝鮮の金正恩党委員長の異母姉・金雪松(キム・ソルソン)氏の情報が韓国や日本で出回り始めたのは、2006年頃のことだった。

    韓国紙の朝鮮日報は同年2月25日、元朝鮮労働党幹部の脱北者の話として、「(金雪松氏は)目鼻立ちのはっきりした美人」「身長165センチで、北朝鮮の一般女性と異なり、腰まで届くような長髪」などと伝えた。

    さらに、父である金正日総書記の現地視察にしばしば同行しており、その際は朝鮮人民軍の軍服を着て中佐の階級章を付けているとも書いている。

    続いて翌月には時事通信がソウル発で、「党の思想や政策方針を国民に浸透させる労働党宣伝扇動部で活動し、副部長に就任したとされる」「2004年5月、元応熙(ウォン・ウンヒ)護衛司令官が死去。このため総書記の日程調整や護衛関係の業務も、雪松さんが掌握するようになったもよう」などと報じた。

    日韓のメディアはその後も散発的に、金雪松氏の役割に言及しているが、その人物像は謎のままだった。何より、北朝鮮の公式メディアへの登場は現在に至るも皆無である。

    「溺愛」受ける

    だが今回、デイリーNKジャパンは金雪松氏の「似顔絵」とされるものを入手した。提供してくれたのは、脱北者で平壌中枢の人事情報に精通する李潤傑(イ・ユンゴル)北朝鮮戦略情報センター代表である。李氏はこの似顔絵について、次のように説明する。

    金正恩氏の異母姉・金雪松氏の似顔絵(提供:李潤傑氏)

    「この似顔絵は金雪松の写真をスケッチしたもので、彼女を知る人々から『よく似ている』との評価を得ています。もちろん、その写真は私も見ています。しかし残念ながら、その写真そのものを公開することは出来ません。公開すれば、北朝鮮当局によって流出経路を辿られ、北朝鮮国内にいる情報提供者たちが命の危険にさらされてしまうからです」

    北朝鮮問題を取材している者ならば、そのような状況があり得ることは十分に理解できる。ただデイリーNKジャパンとしても、李氏の主張を鵜呑みにしてこの似顔絵を公開したわけではない。李氏からは、これが本当に金雪松氏であるかどうか、相当程度まで検証できる材料が提示されている。そちらについては、本連載の次の回で公開すべく準備中だ。

    ちなみに、金雪松の名前をインターネットで検索すると、ある女性の写真が出てくる(画像)。李氏によれば、これはまったくの別人であるということだ。

    金雪松氏とは、果たしてどのような人物なのか。前回は、彼女の生い立ちと成長過程について述べた。金正日総書記の子どもたちの家族関係は、父親の女性遍歴のせいで複雑である。

    (参考記事:金正日の女性関係、数知れぬ犠牲者たち

    しかし、正妻の子として生まれた金雪松氏は、一度も「日陰者」になったことがなかったようだ。とくに、祖父・金日成主席からは溺愛されたという。また、海外留学などで知性を磨き、国内では庶民ともふれあい、聡明な女性に育ったという。

    (参考記事:謎の長身美女「金雪松」のすべて

    一方、金日成氏は生前、正恩氏とは一度も会ったことがなかったとされる。

    (参考記事:金正恩と大阪を結ぶ奇しき血脈

    その後の金雪松氏の経歴について、李氏は次のように説明する。

    「金雪松は金日成総合大学に在学中の1993年12月30日、満21歳の誕生日に朝鮮労働党員になりました。そして、金日成が死亡した直後の翌年8月、党中央委員会宣伝扇動部の行事課長を皮切りに党幹部としてのキャリアをスタートさせました。その後の約24年間、党中央の核心部門で経験を積み、2011年12月に金正日が死亡した時点では党組織指導部副部長および秘書室副室長クラスにまで昇進していました」

    朝鮮労働党の組織指導部は、北朝鮮の統治機構の最中枢に位置する機関で、そのトップである部長は国内最強の権力者と言える。実際、金正日氏は存命中、自分でこのポストを兼務していた。部長の下には3人の第1副部長がおり、これが日本の中央省庁で言うところの次官クラスとなる。副部長はその下で、日本の官房長や局長よりやや高位にあると言える。

    このようなキャリアを踏み、父親の現地視察に同行してきた金雪松氏の頭の中には、膨大な数の幹部たちに関する「データベース」が構築されていたはずだ。そして前回も指摘したとおり、金正日氏は遺書において、「金雪松を正恩の幇助者(助言者)として準備させ後押しするように」と指示していたとされる。

    李氏はこの指示の真意について、次のように分析する。

    「金正日は国家を守る軍や国家安全保衛部(現国家保衛省)、偵察総局などの安全保障部門を正恩に、経済など国内行政に関わる部門は金雪松に託し、両者の均衡の下で国家が統治されるよう望んだのだと思います」

    次回はいよいよ、金雪松の実像を見せる証拠資料を検証する。(つづく)

    【北朝鮮「女人天下」の知られざる深奥(3)】金正恩氏の「美貌の姉」の素顔…画像を世界初公開

  • 金正恩氏の異母姉・金雪松氏の似顔絵

    金正恩氏の異母姉・金雪松氏の似顔絵(提供:李潤傑氏)

    「この似顔絵は金雪松の写真をスケッチしたもので、彼女を知る人々から『よく似ている』との評価を得ています。もちろん、その写真は私も見ています。しかし残念ながら、その写真そのものを公開することは出来ません。公開すれば、北朝鮮当局によって流出経路を辿られ、北朝鮮国内にいる情報提供者たちが命の危険にさらされてしまうからです」(北朝鮮戦略情報センター(NKSIS)の李潤傑(イ・ユンゴル)代表)。

  • 謎の長身美女「金雪松」のすべて

    北朝鮮「女人天下」の知られざる深奥(1)

    北朝鮮の金正日総書記が2011年12月17日に死亡してから、もうすぐ丸6年となる。その後継として誕生した金正恩体制はこの間、対外的には核兵器開発を巡り米国との対立を激化させ、国内では恐怖政治の刃を無慈悲に振るいながらも、統治の盤石化に成功しているように見える。

    金正恩党委員長は1984年1月生まれとされているから、国家の最高指導者になったときには30歳にもなっていなかったわけだ。それほどの若さで父親からの権力継承に成功できたのは、正恩氏の陰に強力な「後見役」がいたからであるのは間違いなかろう。ただ、それが誰であるかを外側からうかがい知るのは、簡単なことではない。

    そんな中、正恩氏の権力継承に最も大きく貢献した人物として、2人の女性の名前を挙げる専門家がいる。その女性とは、ひとりは金正日氏の実妹にして、正恩氏の叔母である金慶喜(キム・ギョンヒ)氏。もうひとりは、金正日氏の次女で、正恩氏の腹違いの姉である金雪松(キム・ソルソン)氏である。

    複雑な女性関係

    長らく朝鮮労働党幹部を務め、兄の統治を補佐した金慶喜氏は、北朝鮮の内外で広く知られた人物だ。一方、金雪松氏は謎に包まれている。金正日氏が外遊に出た際、彼女と思しき随行員の姿を見た外国人から「長身の美女」などとする証言が出たことはある。また、有能な秘書として父親から大きな信頼を得ていたとの情報も、漏れ伝わってはいる。しかし、その動静が公式に伝えられたことはなく、北朝鮮メディアへの登場も皆無だ。

    いったい、金雪松とはどのような人物なのか。

    上記2人の女性の重要度を強調しているのは、脱北者で、韓国のNGO・北朝鮮戦略情報センター(NKSIS)代表の李潤傑(イ・ユンゴル)氏だ。北朝鮮において護衛司令部傘下の青岩山(チョンアムサン)研究所に所属していた李氏は、平壌の中枢人事に精通。2012年に「金正日の遺書」を入手して公開するなど、北朝鮮の秘密の数々を暴いてきた。

    (参考記事:美貌の女性らが主導…北朝鮮芸術家「ポルノ撮影」事件の真相

    李氏は金雪松氏について、次のように語る。

  • 「写真の人物は金雪松ではない」と識者

    金正日総書記が2011年7月に平壌の第1百貨店を視察した際に撮られた写真
    金正日総書記が2011年7月に平壌の第1百貨店を視察した際に撮られた写真

    インターネットで「金雪松」で検索すると、上の写真が上位に出てくる。左端の人物が金雪松氏とされているのだが、使用しているメディアによって、未確認であることを注記しているものもあれば、本人だと断定しているものもある。

    脱北者で、平壌中枢の人事に精通する李潤傑(イ・ユンゴル)北朝鮮戦略情報センター代表はこの写真の人物について「まったくの別人」と指摘している。

    (参考記事:金正男氏殺害で気になる正恩氏「美貌の姉」の身の上

  • 金正恩体制を育てた北朝鮮「女人天下」の知られざる深奥(1)

    金正恩体制を育てた北朝鮮「女人天下」の知られざる深奥(1)

    謎の長身美女「金雪松」の正体

    北朝鮮の金正日総書記が2011年12月17日に死亡してから、もうすぐ丸6年となる。その後継として誕生した金正恩体制はこの間、対外的には核兵器開発を巡り米国との対立を激化させ、国内では恐怖政治の刃を無慈悲に振るいながらも、統治の盤石化に成功しているように見える。

    金正恩党委員長は1984年1月生まれとされているから、国家の最高指導者になったときには30歳にもなっていなかったわけだ。それほどの若さで父親からの権力継承に成功できたのは、正恩氏の陰に強力な「後見役」がいたからであるのは間違いなかろう。ただ、それが誰であるかを外側からうかがい知るのは、簡単なことではない。

    そんな中、正恩氏の権力継承に最も大きく貢献した人物として、2人の女性の名前を挙げる専門家がいる。その女性とは、ひとりは金正日氏の実妹にして、正恩氏の叔母である金慶喜(キム・ギョンヒ)氏。もうひとりは、金正日氏の次女で、正恩氏の腹違いの姉である金雪松(キム・ソルソン)氏である。

    複雑な女性関係

    長らく朝鮮労働党幹部を務め、兄の統治を補佐した金慶喜氏は、北朝鮮の内外で広く知られた人物だ。一方、金雪松氏は謎に包まれている。金正日氏が外遊に出た際、彼女と思しき随行員の姿を見た外国人から「長身の美女」などとする証言が出たことはある。また、有能な秘書として父親から大きな信頼を得ていたとの情報も、漏れ伝わってはいる。しかし、その動静が公式に伝えられたことはなく、北朝鮮メディアへの登場も皆無だ。

    いったい、金雪松とはどのような人物なのか。

    上記2人の女性の重要度を強調しているのは、脱北者で、韓国のNGO・北朝鮮戦略情報センター(NKSIS)代表の李潤傑(イ・ユンゴル)氏だ。北朝鮮において護衛司令部傘下の青岩山(チョンアムサン)研究所に所属していた李氏は、平壌の中枢人事に精通。2012年に「金正日の遺書」を入手して公開するなど、北朝鮮の秘密の数々を暴いてきた。

    (参考記事:美貌の女性らが主導…北朝鮮芸術家「ポルノ撮影」事件の真相

    李氏は金雪松氏について、次のように語る。

    「金雪松は1972年12月30日、金正日と彼の正妻・金英淑(キム・ヨンスク)の間に生まれました。金正日はそれまでに、洪一茜(ホン・イルチョン)という女性との間に娘を1人もうけており、金雪松は次女ということになります。また、長男の金正男氏もすでに生まれていました。ただ、金正日が正式に結婚したのは後にも先にも金英淑ただひとりでした。そのため金雪松は周囲から、長女としての待遇を受けることになりました」

    李氏が語っているように、金正日の女性関係は複雑だ。長男・金正男氏を生んだ成恵琳(ソン・ヘリム)氏も、正恩氏を生んだ高ヨンヒ氏も内縁関係のままだった。それが北朝鮮の権力の構図を複雑にしてきた部分があるのだが、内容が煩雑になるので、ここでは敢えて触れないことにする。

    (参考記事:金正日の女性関係、数知れぬ犠牲者たち

    完璧な英語力

    続けて、金雪松氏に関する李氏の説明を聞こう。

    「金正日は内妻たちとの間で1男1女をもうけながら、父である金日成主席はそのことを隠していました。そのため金日成にとっては、金雪松こそが『初孫』だったのです。金日成はこの孫娘を溺愛し、しばしば幼い金雪松を膝の上に乗せたまま国政会議に臨んだと言われます。 そのような環境の中、金雪松は聡明な女性に育ちました。高級幹部専用の幼稚園に通った後、特別な家庭教師たちから初等教育を受け、その後は地中海の島国・マルタで英語を学んだほか、欧州各国で6~7年の留学を経験したようです。そのおかげで英語を完璧に話し、フランス語とスペイン語も自在に操る語学力を身につけた」

    留学を終えて帰国した金雪松氏は、金正日氏の娘であるという身分を隠し、一般の学生たちとともに大学生活を送ったという。

    「国内ではまず、康盤石(カンバンソク)遺子女大学の3年に編入し、1992年9月から1993年4月末まで党建設と財政経済学を学びました。続いて1993年9月から1994年2月まで、金日成総合大学社会学部政治経済学科で6カ月間の特別コースを履修しました。2回目の大学在学時には、生物学も同時に学んでいます」

    別人の写真

    ちなみに康盤石遺子女大学は、革命家の遺児たちを党や国家の幹部候補として育てる女子大学だ。金雪松氏はここに、韓国に対する工作活動中に死亡した両親の子どもとして入学したという。ちなみに李氏が入手した情報によれば、正恩氏も身分を隠して兵役に就いたことがあるが、その時に使われた偽の経歴も、これと同様のものだった。

    (参考記事:金正恩氏は「シゴキ」と「パシリ」を経験した…謎の軍隊生活秘話

    李氏が続ける。

    「金雪松は大学で、相当に優秀な成績を収めたということです。さらに特筆すべきは、設備の行き届かない北朝鮮の学生寮で、寒い冬の日に冷水で衣類を手洗いするなどしながら、一般の学生たちとまったく同じように生活していたということです。性格も快活で格式張らず、誰にでも気安く接した。このときに近しくなった友人たちとは、彼女が国家の重要な役割を担うようになってからも関係を保っているようです」

    ちなみに、金雪松の名前をインターネットで検索すると、ある女性の写真が出てくる(画像)。李氏によれば、これはまったくの別人であるということだ。

    では、このようなキャラクターの金雪松氏は、いかにして正恩氏の「後見人」となるまでに至ったのか。その詳細は次回以降に見ていくことにするが、金雪松氏が金正日氏の補佐役として、父親から大きな信頼を寄せられていたのは前述したとおりだ。

    さらに、李氏が入手して公表した「金正日の遺書」には、「金雪松を正恩の幇助者(助言者)として準備させ後押しするように」との言葉があることを、ここで指摘して置こう。(つづく)

  • 【動画】「火星15」型の発射映像

    北朝鮮は2017年11月29日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」型の発射実験に成功したと報じた。

  • 【画像】「ミサイル発射映像に炎に包まれる兵士」金正恩氏、目撃しながら大喜びか

    【画像】「ミサイル発射映像に炎に包まれる兵士」金正恩氏、目撃しながら大喜びか

    北朝鮮が先月29日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」型を発射した際、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士と思しき人物が、エンジンから噴出された火炎に包まれて死亡したとの情報が出ている。しかも北朝鮮が公開した映像に、その場面が映っていたという。

    米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が北朝鮮国内の複数の情報筋の話として伝えたところでは、北朝鮮の軍内部ではもちろん、テレビでこれを見た人々の間で衝撃が広がっているという。

    発射の瞬間。火炎の左手前に見える人影

    その後、映像は編集されて再放送されているとのことだが、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋はRFAに対し、「『火星15』の発射場面が最初に流されたときには、発射台近くにいた兵士が炎を避けようとする様子が間違いなく映っていた。

    また編集された映像にも、兵士の姿が一瞬だけ映っている」と話している。

    ただ、最初の映像を見た人でなければ、編集後の映像を見てもどこに人影が写っているかわからないという。

    「笑顔を浮かべ」

    この情報筋はまた、「問題の場面を見た人々は、『火星15』の発射映像が当日ではなく1日後に放映されたのも、このような事故のためだったのではないかと推測している」としながら、「実際には、(ミサイルの)周囲により多くの兵士がいたかもしれない」と語る。

    さらには、「事故が兵士のミスのせいなのか、発射管制室の落ち度なのかは分からないが、現場にいた金正恩が目撃しなかったはずはない。それでいて発射成功に浮かれ、笑顔を浮かべている様子に庶民は鳥肌が立つ思いをしている」と話している。

    北朝鮮では、行政の怠慢による大規模な事故が後を絶たない。その凄惨な現場の情報が、口コミで広く伝えられてもいる。

    (参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図

    「強い反感」

    しかし、テレビニュースは事件や事故の報道をほとんど行わないから、人々は現場の様子を見ることには慣れていない。問題の映像に、本当に事故の瞬間が映っていたとしたら、それを見た人々が受けたショックはさぞや大きかったはずだ。

  • 「炎に包まれる兵士」か

    火星15発射【動画】「火星15」型の発射映像

    両江道(リャンガンド)の情報筋がRFAに語ったところでは、「11月30日にテレビで初めて発射場面の映像が流れた際、火星15が発射された瞬間、発射台近くにいた兵士が炎に包まれる場面が収められていた。それを見て、道人民委員会(道庁)の会議室で火星15の発射シーンを集団視聴していた幹部たちが驚愕していた」という。【動画】「火星15」型の発射映像

    (関連記事:【目撃談】北朝鮮ミサイル工場「1000人死亡」爆発事故の阿鼻叫喚

  • 【画像】「炎に包まれる兵士」北朝鮮、ICBM発射で死亡事故か…米メディア報道

    【画像】「炎に包まれる兵士」北朝鮮、ICBM発射で死亡事故か…米メディア報道

    金正恩氏は軍需工業大会で、「国家核戦力完成の大業を成し遂げたのは、高価な代償を払いながら決死の闘いで獲得したわが党と人民の偉大な歴史的勝利だ」と宣言した。

    ここで言う「高価な代償」とは、核・ミサイル実験に対する国際社会の経済制裁によって生じた、経済的・政治的損失のことを指していると思われる。ただ、北朝鮮の独裁体制において、金正恩氏ら支配層が最終的に損失を負うことはない。そういった損失はすべて大衆に押し付けられるからだ。

    テレビで見て衝撃

    それは、核・ミサイル開発の現場にいる軍人たちも同じだ。北朝鮮が最近、実施したミサイル発射実験においては、事故が多発していた様子が観測されている。

    北朝鮮が先月29日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」型を発射した際、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士と思しき人物が、エンジンから噴出された火炎に焼かれて死亡したとの情報が出ている。しかも北朝鮮が公開した映像に、その場面が映っていたという。

  • 「在韓米軍の家族の帰国がすでに決定」との情報…北朝鮮との衝突に備え

    米トランプ政権が北朝鮮との有事に備え、韓国に駐留する米軍人家族の帰国をすでに決めている――デイリーNKジャパン編集部は4日までに、東京と韓国・ソウルの情報筋からこのような情報を入手した。

    この問題を巡っては、米共和党のリンゼー・グラハム上院議員が3日のCBSニュースのインタビューで、米国と北朝鮮の軍事衝突が近づいているとの認識を示し、「在韓米軍の家族を韓国国外へ退避させ始める時が来た」と述べていた。今後、米国政府が取るべき方針として主張した形だが、実際にはすでに帰国は決まっており、グラハム発言はそれを知った上で「口がすべった」ものだというのが情報源の説明である。

  • 必死の医療陣、巨大な寄生虫…亡命兵士「手術動画」が北朝鮮国民に与える衝撃

    3つのショック

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

    この動画は、北朝鮮国内に密かに持ち込まれ、一般国民の間で広く視聴される可能性が高い。そうなった場合、北朝鮮国民は3つの点で衝撃を受けるはずだ。

  • 亡命北朝鮮兵士の手術に取り組む医療陣

    亡命北朝鮮兵士を取り囲む医療陣
    亡命北朝鮮兵士を取り囲む医療陣

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。

    動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。

    続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

  • 搬送される亡命北朝鮮兵士

    搬送される亡命北朝鮮兵士
    搬送される亡命北朝鮮兵士

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。

    動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。

    続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

  • 亡命北朝鮮兵士の体内にある銃弾

    亡命北朝鮮兵士の体内にある銃弾
    亡命北朝鮮兵士の体内にある銃弾

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。

    動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。

    続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

  • 必死の医療陣、巨大な寄生虫…亡命兵士「手術動画」が北朝鮮国民に与える衝撃

    3つのショック

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

    この動画は、北朝鮮国内に密かに持ち込まれ、一般国民の間で広く視聴される可能性が高い。そうなった場合、北朝鮮国民は3つの点で衝撃を受けるはずだ。

  • 亡命北朝鮮兵士の手術場面

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。

    動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。

    続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

  • 亡命北朝鮮兵士の手術記録

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。

    動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。

    続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

  • 【画像リンク】米CNNが北朝鮮亡命兵士の手術場面を公開

    米CNN放送は5日、韓国への亡命過程で受けた銃撃で重傷を負った元北朝鮮軍兵士、オ・チョンソン氏の手術場面の動画を公開した。

    動画は、韓国京畿道水原市にある亜州病院の記録カメラに収録されたもの。米軍の米軍航空医務後送部隊「ダストオフ(DUSTOFF)」のヘリが病院の敷地に着陸し、オ氏が手術室に搬送される場面から始まる(画像)。

    続いて10人の医療陣が手術台を取り囲み、オ氏を懸命に蘇生(画像)。オ氏の体内の銃弾が映ったエックス線写真(画像)や、体内から寄生虫が取り出される様子も収められている(画像)。寄生虫は、大人の小指ほどの太さがある(画像)。

  • 金正恩氏が「飲み会禁止」を発令…「迫撃砲で処刑」との情報も

    北朝鮮当局が、飲酒歌舞、すなわち酒を飲んで歌って踊るような集まりを禁止していると韓国の情報機関・国家情報院(国情院)が11月20日、韓国国会に報告した。それによると、国連安全保障理事会による制裁が国内社会に不穏な空気を醸成する可能性があるとして、北朝鮮当局は朝鮮労働党の組織網を通じて国民の生活を監視する体系を強化し、情報流通の統制を強化しているという。

    幹部を飲酒で処刑

    平壌在住の内部情報筋によると、人民保安省(警察庁)が11月初め、平壌市内の国営レストランから郊外の協同農場の食堂(農場員が個人経営している食堂)に至るまで、「『酒風』(酒に酔って騒いだりする行為)をなくすことについて」という布告を貼り出したと述べた。

    北朝鮮国民にとって飲酒は、数少ない娯楽のひとつだ。平壌などの大都市以外の地域で、気軽に利用できるレジャー施設がある例は極めて珍しい。国営の朝鮮中央テレビの番組はプロパガンダ一色で、まったく面白みがない。庶民は違法である韓流ビデオなどの海外コンテンツをこっそり楽しむが、発覚すれば拷問や、最悪の場合極刑が待っている。

    (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    こうした中、人々が酒を飲み、酔った勢いで歌と踊りを楽しむのは当たり前のこととも言える。しかし、北朝鮮当局は庶民のささやかな楽しみさえ規制するというのだ。

    内部情報筋によると、布告文には、密造酒の製造と販売、酔って騒ぐこと、そして3人以上集まって酒を飲むことを禁じると書かれていた。普通の飲み会はもちろんのこと、誕生日の祝いや結婚式で酒を飲んだり踊ったりすることすら禁止だという。ことの流れで飲み会をしてしまった場合には、午後10時までには終えて、上部組織にその事実を報告せよとのことだ。

    この布告以降、平壌市内のレストランや市場では酒類の販売が制限されるようになり、庶民はもちろん幹部ですら飲み会を行おうとしないという。

    金正恩党委員長は過去に、飲酒に絡んで朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の幹部を処刑したことがある。2012年には、「故金正日氏の追悼期間中に飲酒した北朝鮮軍の高級幹部14人を迫撃砲で処刑した」との情報も伝えられた。迫撃砲というのは、本来は敵の陣地を攻撃するのに用いられるもので、人間のような小さな目標に命中させるのは難しい。しかし威力が大きいため、至近距離に着弾しただけで人体はバラバラになってしまう。これは軍紀の乱れに対する処罰というより、軍に対して恐怖心を植え付ける目的からのものだったと思われる。

    (関連記事:北朝鮮、故金正日氏追悼期間中に飲酒した軍幹部を迫撃砲で処刑

    そうでなくても、北朝鮮当局は以前から、社会秩序を正し、党員やその他の一般国民の思想がたるむことを防止するために「『酒風』を根絶するための全群衆的闘争」を強調してきた。

    朝鮮労働党出版社が2005年に発行した資料は、根絶すべき風潮として「客の接待、病人の見舞いで酒を飲む」「時と場所を選ばず飲み会を行なう」「業務時間に飲み会を行なう」「酒を飲みながら賭博をする」などを挙げて批判した上で、旧ソ連は酒が崩壊の原因になったなどと主張している。

    (関連記事:将軍様も敵わない北朝鮮の酒飲み「警察も検事も飲酒運転」

    北朝鮮当局はこれまで、このような資料を配布した上で、酒が及ぼす悪影響を教育する講演会などを行ってきた。だが情報筋は、今回の飲み会禁止令は「酒風」を戒めることではなく、思想と世論を統制することに目的があると見ている。

    平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋によると、ある外務省の幹部が、飲み会の席で国際社会で北朝鮮が孤立していることについて語った舌禍事件が、今回の禁止令のきっかけだという。事実が知れ渡ることで反体制的な世論が巻き起こることを懸念した当局が、事前にそうした災いの芽を摘むことを目的にしているということだ。

    北朝鮮当局は、それほど口コミの影響力を恐れているのだ。

    北朝鮮当局がひた隠しにしていた金正男氏殺害事件は、口コミを通じて広まってしまった。海外在住、または長期出張に行っていた複数の貿易関係者が帰国し、海外で仕入れた情報を家族や親戚に話したところ、主に女性らが井戸端会議のネタにしたことで、全国に広まってしまったのだ。

    (関連記事:金正男氏の「殺害情報」を広める「情報通の奥様」たち

    しかし、口コミは飲み会を通じてのみ拡散するわけではない。例えば、中国との国境地帯で海外情報に触れた行商人が、他の地方に行って話すことで全国に広まる例もある。また、最近は韓国や米国の対北放送(ラジオ)を聞く人も多く、全国に無数の「情報通」が生まれている。飲み会を取り締まったぐらいで、そうした情報の奔流を統制できるわけがないのだ。

  • 金正恩氏のせいで性感染症の拡大が止まらない北朝鮮

    毎年12月1日は「世界エイズデー」だ。これに合わせて東京では23日から26日まで、第31回日本エイズ学会学術集会・総会(外部リンク)や関連イベント「TOKYO AIDS WEEK」(外部サイト)が開催された。依然として存在するHIV陽性者への偏見、差別を解消し、感染拡大の抑止を図るのがこの行事の目的だ。

    一方、世界エイズデーに際した行事は北朝鮮でも行われている。

    北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、昨年12月1日に平壌の人民文化宮殿で世界エイズデーの関連行事が開催され、保健部門の関係者、世界保健機関(WHO)、国連開発計画(UNDP)の関係者が参加し、レポート発表と討論が行われたと報じた。また、この日に合わせて中央と各道の衛生宣伝機関は、エイズ予防の宣伝活動を行った。

    北朝鮮当局は、このような活動を行っている一方で、HIVなどの性感染症の防止に欠かせないコンドームをご禁制の品にしているとされる。
    (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち