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  • 金正恩氏の「権威失墜」…北朝鮮の危険指数は世界最悪レベル

    国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は7日までに、北朝鮮南西部の黄海北道(ファンヘブクト)・黄海南道(ファンヘナムド)で先月下旬、台風19号により大規模な水害が発生し、76人が死亡、75人以上が行方不明になっていると明らかにした。被災民の数は少なくとも数千人、多くは5万人を超えるとの報道もある。

    近年、北朝鮮では毎年、こうした水害が起きている。台風の大規模化の影響もあるが、北朝鮮当局の危機管理意識の低さが被害を拡大させているのは明らかだ。

    (参考記事:金正恩氏の背後に「死亡事故を予感」させる恐怖写真

    国連の各機関が最近、共同で発行した「2018人道主義の危機と災害リスク評価報告書(Index for Risk Management)」は、北朝鮮当局の危機管理指数を、世界191カ国のうち43番目にランキングさせた。この指数は、順位が高いほど危険度が高いことを示している。北朝鮮の危機管理指数は、下位23%に属する最低レベルと評価されたのだ。

    もともと北朝鮮は、大事故や災害が起こった際、国の体面を守るため、そして安全対策の不備を国内外から非難されないよう被害規模を隠蔽する悪弊がある。過去にも、橋梁の建設現場で500人が一度に死亡する地獄絵図のような大惨事が起きたにもかかわらず、事故の詳細は一切明らかにされなかった。

    (参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図

    また、ダムや発電所などのインフラを守るため予告もなく放水するなど、人命軽視と言わざるを得ない現象も見られる。

    (参考記事:「あんた達のせいで皆死んだ」住民見殺しで金正恩体制の権威失墜

    また、北朝鮮当局は最近、9日の建国70周年記念行事の準備に気を取られ、災害への対応が後回しにしているとの指摘が、同国内から漏れ伝わっている。

    そうでなくとも、今年は異常な猛暑と日照りにより、農業が壊滅的なダメージを負ったと見られている。北朝鮮の食糧事情はかつてと比べ大幅に改善しているが、それも国内で一定量の収穫が確保されてこそのものだ。

    なし崩し的な資本主義化の進行で貧富の格差も拡大しており、貧困層は、わずかな食糧価格の変動からも大きな影響を受ける。

    金正恩党委員長は最近、韓国、中国、米国との首脳会談を相次いで実現させ、得意満面である。しかし、このような災害が永遠に繰り返されるのなら、いずれ金正恩氏の権威は地に落ちる。

    (参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

    国民の生命と財産を守るという最も重要な使命をないがしろにしていては、決して「偉大な指導者」として歴史に記されることはないだろう。

  • 「非核化、トランプ氏の1期目の任期内に」金正恩氏が表明

    北朝鮮の金正恩党委員長は5日に訪朝した韓国の大統領特使団と会った席上、トランプ米大統領の1期目の任期内に非核化を実現し、朝米関係を改善したいとの意向を示した。訪朝した鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台国家安保室長が6日の記者会見で明らかにした。

    金正恩氏はまた、「最近の朝米交渉にやや難しさがあるものの、そうした時こそトランプ大統領に対する信頼は引き続き維持される」などと強調したという。

    また青瓦台の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官が6日の記者会見で明らかにしたところでは、トランプ氏は4日に文在寅氏大統領と電話会談した際、金正恩氏にメッセージを伝達するよう要請。また金正恩氏も鄭室長に対し、トランプ大統領宛てのメッセージを託したという。

  • 金正恩氏「祖母の聖地」で半殺し暴力沙汰

    中国との国境に面した北朝鮮・両江道(リャンガンド)の金正淑(キムジョンスク)郡。元々は新坡(シンパ)郡だったが、1981年10月に、金日成主席の夫人で、金正恩党委員長の祖母にあたる金正淑氏の名前が付けられた。この地は、生前の金正淑氏が革命活動を行った場所とされる。

    祖国光復会のアジトとして使われていた写真館、軍需物資を隠していた水車小屋、秘密連絡書だった商店、日本の警察署、憲兵隊の建物などが、新坡(シンパ)革命史跡地に指定されている。1974年10月には金正淑氏の銅像が建てられた。

    新坡革命史跡地は、白頭山女将軍(金正淑氏)がチュチェ26(1937)年春、桃泉里(トチョンリ、鴨緑江の対岸で現在の中国吉林省長白朝鮮族自治県)を拠点に活動され、国内深くまで党組織と祖国光復会の組織を拡大するための闘争を精力的に行った意味深い場所だ。(労働新聞 2017年12月25日)

    そんな「聖地」において、凄惨な暴力事件が発生した。北朝鮮にも暴力団組織のようなものがあり、乱闘騒ぎもときどき起きている。

  • 【画像】「ああプルコギ!」感涙にむせぶ北朝鮮の兵士

    2011年、煕川(ヒチョン)2号発電所の建設現場に動員された兵士たちが、金正日総書記から贈られたプルゴギに感動している様子を描いた絵。
    2011年、煕川(ヒチョン)2号発電所の建設現場に動員された兵士たちが、金正日総書記から贈られたプルゴギに感動している様子を描いた絵。

    鉄板の上に山積みになった肉を前に、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士が涙を流している絵。「ああ、プルゴギ!(焼き肉)」「熱いその愛に声を枯らして(泣く)」というキャプションが付いている。

  • 【写真コラム】「焼き肉」を前に感動の涙を流す北朝鮮の兵士

    2011年7月に北朝鮮の国営メディアが紹介した1枚の絵は衝撃的なものだった。鉄板の上に山積みになった肉を前に朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士が涙を流しているというものだった。絵には「ああ、プルゴギ!(焼き肉)」「熱いその愛に声を枯らして(泣く)」というキャプションが付いている。(【画像】「ああプルコギ!」感涙にむせぶ北朝鮮の兵士

    これは、煕川(ヒチョン)2号発電所の建設現場に動員された兵士たちが、金正日総書記から贈られたプルゴギに感動しているという様子を描いたものだが、これが国外のメディアに大きく取り上げられ、北朝鮮の食糧事情がいかに劣悪かを大々的に宣伝する逆効果を生んでしまった。

  • 国家にスイカ畑をむちゃくちゃにされた北朝鮮農民の怒り

    北朝鮮の北部にある両江道(リャンガンド)。蓋馬(ケマ)高原に属し、平均海抜は1000メートルに達する。霜の降りない無霜期間が年間150日に満たず、年間降水量も600〜700ミリと少ない。

    そのため、稲作の北限とされている中国の黒龍江省南部より500キロも南にあるのに、稲作はほとんどできない。その代わりに栽培されているのはジャガイモやトウモロコシだが、いずれもあまり現金収入につながらない作物だ。(参考記事:打ち捨てられた「将軍様の革命的ジャガイモ農法」

    現地の農民は様々に知恵を働かせて現金収入を確保しようとしているが、北朝鮮当局の愚策により、彼らの労働意欲は打ち砕かれている。現地の内部情報筋によると、現場となったのは道内のある村だ。農民は、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)から畑を借り受けて、トウモロコシを栽培している。

    今月初め、軍の検察所の検事からなる検閲(査察)隊がやってきて、畑の抜き打ち検査を行った。検閲官が目にしたのは、スイカだった。

  • 金正恩氏がトランプ氏に「言いたくても言えない」あの問題

    北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は18日、「米国内の政争が朝米関係を膠着させている」とする論評を掲載した。朝鮮中央通信が伝えた。

    論評はトランプ米大統領を「対話派」と位置づけ、6月の米朝首脳会談についても、トランプ氏が「米国史上どの大統領もかなえなかった『幻想的な対面』を実現させ、全世界の歓呼と国民の大きな呼応を受けた」ものだと持ち上げている。

    金正恩党委員長が、いかにトランプ氏を味方につけて置きたがっているかを、雄弁に物語るものと言える。

    トランプ氏は7月20日、北朝鮮人権法を2022年まで延長する法案に署名し、成立させた。同法は、北朝鮮の残忍な人権侵害を止めさせるためのものだ。北朝鮮は人権問題への干渉を最も嫌っており、従来ならば「トランプ一味による謀略的な人権騒動」とかなんとか言って、猛反発していただろう。

    (参考記事: あの話だけはしないで欲しい…金正恩氏、トランプ大統領に懇願か

    米政府は金正恩氏をはじめとする北朝鮮高官らを人権侵害に責任があるとして制裁指定しているが、これを知ったときの金正恩氏の怒りはすさまじかったと言われる。

    (参考記事:金正恩氏が「ブチ切れて拳銃乱射」の仰天情報

    しかし、トランプ氏が署名してから1カ月が経つのに、北朝鮮はきわめて静かだ。もしかしたらトランプ氏は金正恩氏との間で、「非核化に応じる限り、人権問題には本気で干渉しない」という密約でも交わしているのではないか。

    北朝鮮にとって、「完全な非核化」は簡単なことではないだろうが、不可能な課題でもない。金正恩党委員長は北朝鮮において、「全能」に近い独裁者だ。彼が決心すれば、たいていのことは実現できる。

    しかし、人権問題は別だ。国民に対する人権侵害を止めるということは、恐怖政治を止めることと同義だ。そんなことをしたら独裁権力が弱まり、「全能」ではなくなってしまう。

    だから金正恩氏にとって、北朝鮮人権法が延長されたのは、面白いことであろうはずがない。同法は、北朝鮮の人権問題が改善しない限り、米国が北朝鮮に対して人道支援以外の援助を禁じるものだ。また今回の延長に当たり、人権侵害に関わった北朝鮮の当局者らに対する制裁を維持することや、中国が脱北者を北朝鮮に強制送還するのを即時中止させること、USBメモリーや携帯電話などを利用して北朝鮮に外部情報をもたらす啓発活動への支援を大統領に求めている。

    中国による脱北者の強制送還は、様々な人権侵害を併発しているが、これが中止されたら中朝国境に一種の「自由地帯」が生まれかねず、金正恩氏がナーバスになるのは当然と言えば当然だ。

    (参考記事:中国で「アダルトビデオチャット」を強いられる脱北女性たち

    外部情報の遮断は、北朝鮮当局が最も力を入れている分野であり、米国政府がこれに本気で挑戦したら、間違いなく非核化対話は壊れるだろう。

    (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    金正恩氏としても、北朝鮮人権法が延長されたことに対し、言いたいことはたくさんあるのではないか。それでも、敢えて米国に非難を浴びせ、人権問題がクローズアップされるようなことになれば「やぶへび」である。

    北朝鮮がいまだに口を閉じているのは、トランプ政権側が「人権問題への取り組みはポーズに過ぎない」とでも言質を与えたか、前述したとおり「やぶへび」を恐れ、トランプ氏が自分たちの立場を察してくれるよう祈っているかのどちらかだろう。

  • 金正恩氏が公開「7000人死亡」リゾートの現場写真

    北朝鮮国営の朝鮮中央通信は17日、金正恩党委員長が李雪主(リ・ソルチュ)夫人とともに、江原道(カンウォンド)の観光リゾート「元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区」の建設現場を視察したと伝えた。

    朝鮮中央通信が公開した写真の中には、事故につながりそうな要素を収めた「恐怖写真」がある。金正恩氏の背景に写っている建設中の建物の足場が、どうやら木材で組まれているのだ。これは、先立って公開された三池淵(サムジヨン)郡の建設現場の写真の方がわかりやすいだろう。
    【写真】北朝鮮・三池淵郡の危ない工事現場①
    【写真】北朝鮮・三池淵郡の危ない工事現場②

    (参考記事:【写真と解説】危険すぎる!金正恩氏が視察した北朝鮮の建設現場

    このような安全対策の欠如により、現場では死亡事故が多発しているのだ。

  • 餓死、捨て子、孤立…北朝鮮きっての「金持ち地域」が没落

    地下資源が非常に豊富なことで知られている北朝鮮。朝鮮地理全書によると、北朝鮮の石炭の推定埋蔵量は227億トン。この数字の信憑性は不明だが、世界的に見ても非常に多いことには違いない。

    北朝鮮で、炭鉱が集まっているのは首都平壌から北東に70キロ離れた平安南道(ピョンアンナムド)の价川(ケチョン)、徳川(トクチョン)、平安北道(ピョンアンブクト)の球場(クジャン)などだ。

    北朝鮮では収入のほとんどを市場で得ている人が大多数だが、この地域の炭鉱労働者は例外的に、勤め先から受け取る給料や配給で生活が成り立っていた。また、その懐を目当てにした市場が繁盛し、ふんだんな石炭を利用した様々な軽工業が発達するなど、かなり豊かな地域と言われてきた。

    (参考記事:経済制裁をチャンスに変える…北朝鮮「草の根企業」奮闘記

    ところが、昨今の国際社会の制裁が、豊かだった炭鉱地帯をすっかり変えてしまった。石炭の中国への輸出ができなくなったことが、地域経済に深刻な影響を与え、餓死者が出るような状況になっているというのだ。

    (参考記事:「街は生気を失い、人々はゾンビのように徘徊した」…北朝鮮「大量餓死」の記憶

    デイリーNKは今月1日、私事旅行(親戚訪問)で中国を訪れたこの地域在住の2人とのインタビューを行った。

  • 公然と「権力批判」を始めた北朝鮮国民。金正恩氏は大丈夫か

    北朝鮮で、政府のやり方に異を唱えるのは非常に危険な行為だった。そんなことをすれば、夜中に密かにどこかに連れ去られ帰ってこなかったり、政治犯として収容所送りにされたりしていた。

    例えば、1990年代後半に北朝鮮を襲った大飢饉「苦難の行軍」から人々を救おうとして規則を破った工場の幹部が処刑されたことに、集団で異を唱えた労働者たちは悲惨な末路をたどった。

    (参考記事:抗議する労働者を戦車で轢殺…北朝鮮「黄海製鉄所の虐殺」

    それから20年。

  • 【写真】映画『ある女学生の日記』の主演女優パク・ミヒャン

    2007年にカンヌ映画祭でも上映された北朝鮮映画『ある女学生の日記』は、大学入学を控え進路に悩む女子学生の姿を描いたものだ。
    (参考記事:【写真】北朝鮮の女優パク・ミヒャン

    数学者である彼女の父親は、妻が癌を患っているにもかかわらず、研究所で仕事に没頭し家に戻らない。主人公は、そんな父親に不信感を抱くが、やがて彼の研究に大きな価値があると知り、自身も同じく学究の道を選ぶというストーリーだ。

    そこに込められているのは、父母が子どもに残すべき最も大きな財産は名誉や金ではなく、将軍様(金正日総書記)を心から尊敬する良心と義理であるとのメッセージだ。

  • 【写真】北朝鮮の女優パク・ミヒャン

    2013年12月に処刑された金正恩党委員長の叔父・張成沢氏に連座させられ、粛清された人々の数は1万人に上るという。その際には同氏につながる外交官たちも粛清された。その中に、前駐スウェーデン大使のパク・クァンチョルがいる。彼の息子の嫁は、2007年にカンヌ映画祭でも上映された北朝鮮映画『ある女学生の日記』に主演した女優パク・ミヒャンだ。

    北朝鮮映画『ある女学生日記』の主演女優パク・ミヒャン
    北朝鮮映画『ある女学生日記』の主演女優パク・ミヒャン

    太永浩氏によれば、彼女は夫や幼い息子とともに、政治犯収容所に送られてしまったという。

  • 「もうダメだ。打つ手がない」異常な猛暑に北朝鮮国内から絶望の声

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋によると、北朝鮮当局は日照りによる被害の調査に乗り出した。

    北朝鮮の夏は、暑くても最高気温が30度を少し超える程度で、東海岸北部は30度にもならないのが普通だ。だが、今年に限っては、各地で40度近い最高気温を記録する猛暑となっている。多くの地域で全く雨が降っておらず、農業に深刻な影響が出始めたのだ。

    調査の様子を見守る農民も、調査を司る幹部も「今年の農業はもうダメだ」「これと言った対策はない、猛暑が一日も早く終わることを祈るしかない」と嘆いているという。

    もちろん、北朝鮮当局が何もしていないわけではない。北部山間部の慈江道(チャガンド)の情報筋によると、当局は先月20日から、人民班(町内会)の扶養家族(国の機関、国営企業に勤めていない人)や中学生・高校生までを動員し、協同農場と貯水池を結ぶ水路を作る工事に取り組んでいる。北朝鮮の中高生は、そうでなくとも「シンドイ夏休み」を送っているが、今年はとくに、彼らの労働力があてにされていることだろう(参考記事:北朝鮮の中高生「残酷な夏休み」…少女搾取に上納金も

  • 北朝鮮国内で「仁義なき戦い」…「軍vs突撃隊」流血の抗争

    デイリーNKの内部情報筋によれば、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の端川(タンチョン)水力発電所の建設現場で最近、軍の兵士らと道の外貨稼ぎ機関である金剛指導局傘下の突撃隊(建設部隊)の衝突が起き、物議を醸しているという。

    ド迫力の動画

    事件は、建設作業に必要な工具を準備せよとの命令を受けた兵士たちが、突撃隊の倉庫を襲撃、工具を強奪して行ったことがきっかけだった。倉庫係から報告を受けた突撃隊の中隊長は、屈強な隊員数人を引き連れて工具を取り戻しに行った。ところがツルハシやハンマーなどでメッタ打ちに遭い、1名がその場で死亡し4名が重傷を負わされてしまった。

    情報筋はその後の展開について触れていないが、突撃隊による報復が行われた可能性は十分にある。

    北朝鮮にも暴力団組織のようなものがあり、乱闘騒ぎもときどき起きている。

    (参考記事:【実録 北朝鮮ヤクザの世界】28歳で頂点に立った伝説の男

  • 人身売買団の餌食になった「ある少女」を待ち構える運命

    よりよい生活を求めて国境の川を渡って中国に向かった北朝鮮女性が、人身売買の餌食になる事例は枚挙に暇がない。

    (参考記事:中国で「アダルトビデオチャット」を強いられる脱北女性たち

    中国政府は、脱北者を発見し次第逮捕し、北朝鮮に強制送還するため、摘発を恐れ多くの脱北女性が身を潜めて暮らしている。これに対しては、米議会の中国問題に関する連邦議会・行政府委員会(CECC)が、北朝鮮女性の人身売買を助長している中国政府機関や個人に対し制裁措置を取ることを勧告するなど、国際的な非難も高まっている。

    犯罪者たちは、このように孤立した女性たちをターゲットにしている。その魔の手は、北朝鮮国内の女性にも及んでいる。

    (参考記事:ねらわれる少女たち…脱北者の性犯罪被害が深刻

    北朝鮮事情に精通した中国のデイリーNK情報筋によると、両江道(リャンガンド)に住んでいた少女は、何らかの理由で川を渡って中国に行こうとしたところで、人身売買団に捕まってしまった。

  • 北朝鮮「倒れた作業員は連れ去られ、戻ってこれない」魔の工事現場

    北朝鮮の金正恩党委員長の旗振りで始まった高級リゾート「元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区」の建設事業。外国人観光客を多数誘致し、外貨を確保するのが目的と見られる。

    (参考記事:対話ムードを受け「観光大国」への野心をふくらませる北朝鮮

    ところが、その工事現場では様々な人権侵害、大事故が多発しており、このままでは「いわくつきリゾート」「事故物件」になりかねない様相を呈している。

    (参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

    死体は廃棄物扱い

    韓国のリバティ・コリア・ポストの現地情報筋によると、この工事は、今年1月10日に始まった。当局は、人民保安省(警察庁)管轄の9ヶ所の教化所(刑務所)、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)保衛部(秘密警察)の教化所の収監者の中から、健康状態が良好な30代以下の25万人の人員を選抜し、現場に投入した。

  • 北朝鮮女性を苦しめる「書類整理」と呼ばれる性虐待行為

    北朝鮮女性を苦しめる「書類整理」と呼ばれる性虐待行為

    北朝鮮では、建国直前の1946年7月30日、臨時人民委員会が「朝鮮男女平等権法についての法令」を発表した。これには女性の選挙権、被選挙権の保障、強制結婚の反対、離婚の自由、養育費訴訟権の認定、一夫多妻制の否定などの内容が含まれている。

    (関連記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

    それから72年が経過した先月30日、朝鮮労働党機関紙の労働新聞「代を継いで首領福を味わう朝鮮女性の無限の歓喜」というタイトルの記事を掲載した。「首領福」とは、「立派な最高指導者を頂く幸福」のことを言う。

    記事には、「男女平等権法令が発布されたことにより、朝鮮の女性たちは男性と同等の権利を持ち、社会の堂々たる主人として、革命の両輪の一方を力強く回していくことができるようになった」などと書かれている。しかし、これを「ああ、そうですか」と信じるわけに行かないのは、多くの読者も承知していることだろう。

  • 北朝鮮の刑務所で「フォアグラ拷問」が行われている

    教化所(刑務所)など北朝鮮の拘禁施設では、ありとあらゆる形の人権侵害が行われている。人権の概念すら希薄な北朝鮮社会では、囚人たちは何ら抵抗する術を持たず、当局のなすがままだ。

    (参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も

    そんな中、北朝鮮の北部山間地域にある慈江道(チャガンド)の教化所で今月初め、受刑者2人が看守の人権侵害行為に抗議してハンストを行った。現地の内部情報筋によると、事件が起きたのは道内の城干(ソンガン)教化所だ。

    軍需物資を横流しした罪で収監された男性2人は、戒護責任者(看守長)の30代男性チェ某による暴行と暴言に耐えかね、教化所の副所長らに待遇改善を直訴。しかし訴えが受け入れられなかったばかりか、「告げ口」に対するチェ某の報復が激化した。

    すると2人は「こんな風に生きるのなら死んだほうがマシだ」と今月初め、3日間のハンストに入ったのだ。

    これを受け、報告を受けた教化所当局は反省するどころか、「ハンストはわが共和国(北朝鮮)の憲法を否定し、党に対する全面的な挑戦行為だ」とし、2人に対して10日間の懲罰房(独房)入りを命じ、食べ物をホースで口に流し込み、無理やり食べさせた。つまり、高級食材のフォアグラを作るために喉の奥までホースを入れられ、強制的に餌を流し込まれるアヒルのような目に遭わされたわけだ。

    (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    それだけではない。

  • やっぱり事故が起きていた金正恩氏「恐怖写真」の現場

    やっぱり事故が起きていた金正恩氏「恐怖写真」の現場

    北朝鮮国営の朝鮮中央通信や朝鮮労働党機関紙の労働新聞は10日、金正恩党委員長が中国との国境地域にある両江道(リャンガンド)の三池淵(サムジヨン)郡の建設現場など各所を視察したことを大きく報じた。その際に公開された写真を見た建築専門家の間からは、重大な事故が発生する可能性が指摘されている。
    (参考記事:金正恩氏の背後に「死亡事故を予感」させる恐怖写真

    そして「やはり」と言うべきか、この現場近くで深刻な事故が発生していたことがわかった。両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると、道内の恵山(ヘサン)近郊で、大量の建設物資を積んで三池淵(サムジヨン)に向かっていた貨物列車が転覆した。

  • 【動画と日本語解説】北朝鮮「異色的な外人モデル」摘発映像

    脱北女性の人権活動家、イ・エラン氏が主宰する韓国の市民団体が、北朝鮮当局が「非社会主義的現象」の取り締まりのために制作した記録映画を入手し、インターネットで公開している。【動画】北朝鮮「異色的な外人モデル」摘発映像

    同団体の解説によれば、記録映画は5月20日頃、幹部向けに公開されたものだという。同団体が入手したコピー映像は、パソコンなどの端末で再生しながら画面を撮影したものらしく、やや不鮮明だ。しかし十分に被写体の判別は付き、音声も明瞭である。

    さらされた女子高生

    記録映画のタイトルは、「革命的な思想文化で非社会主義と退廃的な思想文化をきれいに無くしてしまおう」というもの。「強勢国家建設の突撃隊主力となるべき若者たちが、敵が投げ与えるエサに何のためらいもなく手を伸ばし、敵のなすがままにされている」などとするナレーションをバックに、プリント入りのシャツなどを着た若者たちや、輸入衣料のパッケージ写真が次々と流れる。【キャプチャ画像①】プリント入りのTシャツをとがめられだ若者

    輸入衣料のパッケージ写真には外人モデルの写真が付けられており、ナレーションは「異色的な商標」と表現している。【キャプチャ画像②】外人モデルのパッケージ写真

    さらには、風紀取り締まりを行う「糾察隊」に連行されたと思しき若い女性が、取調室風の部屋の中で恥ずかしそうに全身を撮影されているシーンもある。【キャプチャ画像③】全身を撮影される若い女性

    また、大人から子どもまで様々な年齢の男女が名前と顔と住所までを画面でさらされる映像が流れ、「夫や父は、妻や子供たちが着て歩く服が、社会主義風潮に合うものなのか、わからないのか」との糾弾が続く。女子高生も小学生も、容赦なくさらされている。【キャプチャ画像④】顔と名前、学校名までさらされた女子高生【キャプチャ画像⑤】小学生も容赦なし
    【動画】北朝鮮「異色的な外人モデル」摘発映像

  • 【動画】韓国版「喜び組」との声も…アシアナ研修生たちの会長接待

    韓国のKBSは7日、アシアナ航空のキャビンアテンダント(乗務員)研修生たちが、同社を所有する錦湖アシアナグループの朴三求(パク・サムグ)会長をもてなすため、セクハラに近いイベント参加を強要されていたと報道。その場面を収めた映像を入手して放映した。韓国メディアは、まるで北朝鮮の「喜び組」のようだと報じた。(【動画】韓国版「喜び組」…アシアナ研修生たちの会長接待

    映像には、アシアナ航空のユニフォームを着た女性30名ほどが団体で、「会長にお会いする日、しきりにときめく心に眠れませんでした」「真っ赤なバラくらい会長を愛してる、胸が弾けそうなこの心を知っていますか」などと歌う様子が収められている。(【動画】韓国版「喜び組」…アシアナ研修生たちの会長接待

  • 北朝鮮の中高生「残酷な夏休み」…少女搾取に上納金も

    北朝鮮の学生たちにとって、夏休みは必ずしも楽しいばかりのものではない。学校や国家から、様々な課題を押し付けられたり、組織生活や思想の総括を強いられたりするからだ。

    少女の「やわらかい皮膚」狙い

    いちばん憂鬱なのは、海外にいる留学生かもしれない。国に呼び戻されれば、外国の自由な空気から離れなければならないだけでなく、下手をすると一生を棒に振ることにもなりかねないからだ。

    それほどでもないにせよ、まだ幼い中学生らも憂鬱な問題を抱えている。

  • 【動画と解説】「喜び組」に「暴行」も…恥部さらして自滅する権力者

    韓国のKBSは7日、アシアナ航空のキャビンアテンダント(乗務員)研修生たちが、同社を所有する錦湖アシアナグループの朴三求(パク・サムグ)会長をもてなすため、セクハラに近いイベント参加を強要されていたと報道。その場面を収めた映像を入手して放映した。韓国メディアは、まるで北朝鮮の「喜び組」のようだと報じた。(【動画】韓国版「喜び組」との声も…アシアナ研修生たちの会長接待

    映像には、アシアナ航空のユニフォームを着た女性30名ほどが団体で、「会長にお会いする日、しきりにときめく心に眠れませんでした」「真っ赤なバラくらい会長を愛してる、胸が弾けそうなこの心を知っていますか」などと歌う様子が収められている。

    匿名でKBSの取材に応じた乗務員によれば、こうしたイベントは1カ月に1回行われ、上司から「会長と抱擁しろ」「手をしっかり握れ」「涙を見せろ」などの指示が出されたという。

    これに先立ち、韓国警察は5月6日、大韓航空を傘下に置く有力財閥、韓進(ハンジン)グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長の妻、李明姫(イ・ミョンヒ)氏を暴行と業務妨害の疑いで立件したと明らかにした。韓国メディアは4月、工事現場で関係者を小突いたり書類をばらまいたりする人物の動画を公開し、李氏とみられると報道。警察が事実関係を調べていた。(参考記事:【動画】「ブチ切れ乱暴狼藉」の韓国財閥夫人、警察沙汰に

    李氏は、「ナッツ姫」こと長女のチョ・ヒョナ氏、そして「水かけ姫」こと次女チョ・ヒョンミン氏の母だ。

    動画が撮影されたのは、グループ内のホテル建設現場だとされる。李氏とみられる女性は、女性スタッフの腕をつかんで引きずり回し、さらには逃げる彼女を追い掛けようとするのを男性作業員が必死にとどめた。すると怒りが収まらないのか、揚げ句の果てには作業員が持つ大量の書類を床にぶちまけた。

    このように告発が相次ぐ背景には、財閥オーナー一族による企業の私物化と、グループ内では誰からも制約を受けない彼らのパワーの暴走がある。そして、告発により恥部を暴かれ、権威が失墜していく様は、「喜び組」を暴露された北朝鮮の金正日政権と似ている。(参考記事:【動画アリ】ビキニを着て踊る喜び組、庶民は想像もできません

    金正恩党委員長が、父親が残したこの「負の遺産」を清算するのはきわめて難しい。いずれ、こうした恥部に対して芽生えた国民の反感が体制を蝕み、大きな変化につながる可能性もないとは言えない。(参考記事:「喜び組」を暴露され激怒 「身内殺し」に手を染めた北朝鮮の独裁者

  • 北朝鮮の中高生「残酷な夏休み」…少女搾取に上納金も

    北朝鮮の学生たちにとって、夏休みは必ずしも楽しいばかりのものではない。学校や国家から、様々な課題を押し付けられたり、組織生活や思想の総括を強いられたりするからだ。

    いちばん憂鬱なのは、海外にいる留学生かもしれない。国に呼び戻されれば、外国の自由な空気から離れなければならないだけでなく、下手をすると一生を棒に振ることにもなりかねないからだ。(参考記事:北朝鮮の留学生が怯える「恐怖の夏休み」…家族と生き別れの例も

    それほどでもないにせよ、まだ幼い中学生らも憂鬱な問題を抱えている。