金正恩と大阪を結ぶ奇しき血脈(3)日本への「凱旋」と「国母」の夢

高ヨンヒにまつわる謎を解き明かすため、筆者は彼女の出自に関する資料を追い求めた。入手できた数少ない資料は、隅から隅まで徹底的に調べ上げた。そのなかで、もうひとつ興味深い事実が明らかになる。

筆者の姓は「高」だ。亡父は戦中に済州島から大阪へ渡ってきた。この島は狭いがゆえに、血縁の結びつきが強く、それぞれの「高家」の由来を記した「族譜」という家系図がある。もちろん高ヨンヒの族譜も入手し、調べ上げた。

勘のいい読者なら、もうおわかりかと思う。族譜を辿ると15世紀の先祖を始祖とする一派の家系図に、高ヨンヒの父・高ギョンテクと、筆者の亡父の名前が、同じ世代の欄にしっかりと記されていた。