金正恩氏を脅かしかねない「甥っ子」の勇気
次にオランダのハーグには、国際刑事裁判所(ICC)がある。国連では現在、北朝鮮の人権侵害について金正恩党委員長らの責任を問うべく、この問題をICCに付託すべきとの議論が持ち上がっている。また、韓国の人権団体なども、北朝鮮の人権侵害についてICCに告発を行っている。
さらに調べてみると、エンブレヒツ大使は2005年から2009年まで駐マレーシア大使の任にあったことがわかった。
北朝鮮当局がマレーシアで殺された人物について「金正男ではなく旅券の名義どおりキム・チョルである」と主張している中、北朝鮮国籍である正男氏の家族が遺体の身元を確認したり、外部に向けて意思を表明したりすることは簡単ではない。
(参考記事:北朝鮮当局の金正男氏「遺体横取り」に泣く美人母娘)
それをやるとなれば、韓国や第三国への亡命を考えなければならないが、ハンソル氏がさらに思い切った行動に出るなら、父の死を巡りICCに何らかの提起を行うことも考えられる。