北朝鮮「元新体操の星」も#MeToo、性暴力の被害を告白
まず、女性であることに加え、韓国のスポーツ界は上下関係に厳しく、上司に不条理なことをされても耐えるしかないという状況が最近に至るまで続いてきたことがある。同時に、法治主義とは言い難い北朝鮮で暮らしてきた脱北者は、最低限の法律の知識や概念すら持ち合わせていないことが多いことも挙げられる。
(参考記事:脱北女性、北朝鮮軍隊内の性的暴力を暴露「人権侵害と気づかない」)
韓国の慶南大学極東問題研究所が2011年に脱北者74人を対象に調査した結果では、法律に含まれるものとして90.5%が「最高指導者の指示」、86.5%が「保衛部(秘密警察)や保安署(警察署)の布告」を挙げたのに対して、「憲法、刑法、行政法」などの成分法を挙げた人は79.7%に留まった。また、法が存在する理由として最も多かったのは「最高指導者の便宜に合わせて政治を行うため」(81.1%)という回答だった。