金正恩外交は「すでに惨敗」している…自分の実力を過信か

ひとつは、米国が非核化の要求レベルを吊り上げたこと。そしてもうひとつが、中国との関係改善や南北首脳会談を通じて、金正恩氏が自らの外交手腕を過信してしまったことだ。

金正恩氏は3月26日、電撃的に習近平国家主席と会談を持った。百戦錬磨の習氏を前に、首脳会談デビューの金正恩氏は、まるで借りてきた猫のように大人しく、指導者としての格の違いを見せつけられた。それでも会談自体は概ね成功したといえる。

(参考記事:【動画】習近平氏の前で大人しい金正恩氏

金正恩氏は4月27日、文在寅氏との南北首脳会談を経て、今月9日には習氏と2回目の会談を行った。わずか2ヶ月の短期間で3回もの首脳会談を持ったことで、金正恩氏は相当ストレスをもっただろう。そうでなくても、国内では頻繁に現地指導で地方を訪れているが、特殊な動線の問題から多大なストレスを強いられており、とりわけトイレ問題は深刻だとされる。

(参考記事:金正恩氏が一般人と同じトイレを使えない訳