北朝鮮の「通勤列車」が再開…しかし終点はなぜか「政治犯収容所」

ちなみに、通勤列車の終点の無盡台(ムジンデ)駅のすぐそばには、炭鉱とウラン鉱山に加えて、14号管理所と18号管理所が存在する。「管理所」とは北朝鮮の恐怖政治の象徴である「政治犯収容所」のことだ。

石炭やウラン鉱石を運搬するのに、近くに鉄道駅があれば確かに便利だろう。また、収容者を運ぶ上でも同様である。

しかし、ウラン鉱山も管理所も、北朝鮮では極秘の施設だ。その近くにある鉄道駅で列車の運行が再開されたことには、肯定的な理由と否定的な理由の両方が思い浮かぶ。

まず肯定的な方は、ウラン鉱山と管理所が閉鎖されることになり、膨大な人員や資材の運搬が必要になるということだ。