「ドラッグと性びん乱の館」若者の暴走に手を焼く金正恩氏

1990年代の大飢饉「苦難の行軍」によって配給制度は崩壊し、人々は市場での商売で生計を立てるようになった。商売をするには身軽な方が良い。そのため今どきの北朝鮮の若者にとって結婚は、「個人の自由を奪う不幸の始まり」となってしまったのだ。

そうして増え始めたのが「同棲」だ。結婚して一緒に暮らしてみたものの、性格やライフスタイルの不一致に気づき離婚しようにも、同国ではそう簡単にはいかない。

北朝鮮当局は離婚を害悪と見て、裁判離婚のみを認めている。「社会と革命を利する場合のみ容認する」と非常に厳しい条件をつけているため、そもそも婚姻届を出さず「事実婚」の形をとる若いカップルが増えているのだ。

晩婚化、少子化はすでに北朝鮮でも社会問題となっており、業を煮やした当局は対策に乗り出した。