危機の金正恩、強制動員で「日照り戦闘」開始
金日成主席は1974年、農業生産向上のために山を切り拓いて段々畑を造成することを指示した。それに基づき、全国の山に段々畑ができたが、深く根を張らないトウモロコシを植えてしまったため、雨がふるたびに土砂が流出。また、連作を続けたため、土地が痩せてしまった。不作となり、海は白化を起こし、ダムには大量の土砂が流れ込み、貯水量や発電量が低下した。
それが度重なる自然災害を発生させ、90年代末の大飢饉「苦難の行軍」へとつながっていく。人々は生き残るために、さらに山を切り開き、畑を作り、山の荒廃が更に進んだ。
金正恩氏はその問題に気づき、山に木を植える「全国森林化計画」を進めているが、農民から畑を奪って苗木を植える強引なやり方や、苗木の横流しなどで遅々として進んでいない。また、制裁で農業支援も進んでいない状況だ。