投稿者: DailyNK Japan

  • 北朝鮮外交官の月給は8万円…「うつ病」も続出

    世界有数の人権侵害国の外交官はどんな想いで働いているのか。普段知りえない北朝鮮外交官の素顔を、韓国に亡命したテ・ヨンホ元駐英公使が韓国紙に明かした。
    1993年から昨年7月の亡命直前まで外交の一線にいたテ氏は現在、韓国の情報機関・国家情報院傘下のシンクタンクである国家安保戦略研究院の諮問委員となり、北朝鮮の体制批判を積極的に行っている。そのいくつかは本欄でも紹介した通りだ。
    (参考記事:北朝鮮で「エリート学生を大量処刑」か…亡命外交官が明かした新情報

    家族が人質に

    テ氏が明かす秘話は興味深いものばかりなのだが、北朝鮮の「外交官ウラ話」もそのひとつだ。韓国紙のインタビューの中から、いくつかのエピソードを拾い上げてみよう。

  • 海外ドラマの「入浴シーン」が変える北朝鮮国民の意識

    米国の有力シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)が運営する北朝鮮情報サイト「ビヨンド・パラレル」は12日、北朝鮮国民の10人中9人が少なくとも月に1度は外国から流入した情報に接しているとの調査結果を掲載した。

    調査は、北朝鮮に在住する36人を対象に行われたという。それによると、このうち6人は毎日、12人は週に1度、15人は月に1度、外国の情報を見ているという。

    女子大生も拷問

    サンプルの数が少ないような気もするが、海外情報が流入しやすい中朝国境だけでなく、平壌を含む10カ所で分散して調査を行った点は評価できる。

  • 死体を焼く匂いが常に漂う北朝鮮の刑務所

    北朝鮮で行われている反人道的な犯罪について、金正恩党委員長ら国家の指導部にその責任を問うべきとの声が高まっている。韓国のソウルには国連の傘下機関として人権事務所が設置され、北朝鮮の人権状況を監視し、被害者の証言を記録している。

    【証言記録】脱北女性のキム・チャンミさんの証言

    韓国政府も今年になって成立・施行された北朝鮮人権法に基づき、北朝鮮人権記録センターを設立。北朝鮮の指導部に人権侵害の責任を問うための法的根拠を整理しようとしている。

    こうした動きを受けて、韓国の民間団体が運営する対北短波ラジオ「国民統一放送」は、独自に人権侵害被害者の証言の掘り起こしを行い、その証言を北朝鮮に向け発信している。

    その証言者のひとりが、脱北女性のキム・チャンミさんだ。
    【証言記録】脱北女性のキム・チャンミさんの証言

  • 金正恩氏、銃殺前に身の毛もよだつ「見せしめ」演出を指示か

    北朝鮮の金正恩党委員長が、公の場で地方の党幹部を「見せしめ」にしながら銃殺を指示したという衝撃的な情報が伝わってきた。

    処刑前の動画を公開

    金正恩氏は今年1月1日、その年の施策方針を示す「新年の辞」で自己批判らしき物言いで殊勝な一面を見せた。

  • 北朝鮮で「エリート学生を大量処刑」か…亡命外交官が明かした新情報

    韓国紙・文化日報は6日、昨年7月に韓国に亡命したテ・ヨンホ元駐英北朝鮮公使のインタビューを掲載した。テ氏はその中で、北朝鮮国内での反体制の動きについて次のように明かしている。

    「私が聞いた最後の反体制運動は、1988年初めにあった。金日成総合大学で大規模な反体制組織が摘発された。具体的な人数はわからないが、金日成総合大学が完全にひっくり返った。学生の管理のために、国家安全保衛部(現国家保衛省)から人員が出てきたほどだった。大々的な粛清があり、加担した学生はすべて銃殺された。私の親しい友人もそのときに死んだ」

    「金正恩暗殺」の動きも?

    筆者は寡聞にして、このエピソードを知らない。韓国の知人らに聞いても、同様の答えだった。

  • 北朝鮮のカレンダーに「美人CA」たちが初登場…金正恩氏の指示か

    北朝鮮で制作されたカレンダーに、同国航空会社(高麗航空)の客室乗務員(CA)の女性らが登場した。韓国メディアによれば初めての例だという(次ページに画像リンク)。

    近年、北朝鮮は海外からの観光客誘致に熱心であり、これもPRの一環であるのかもしれない。

    正恩氏の「ヘンな写真」も

    金正恩党委員長が、観光振興でかかげた目標はデカイ。

  • 美貌の女性らが主導…北朝鮮芸術家「ポルノ撮影」事件の真相

    2013年8月、日本と韓国のメディアは、金正恩氏の恋人であるとの説が取りざたされていた北朝鮮の有名歌手、玄松月(ヒョン・ソンウォル)氏が公開処刑されたと報じた。

    玄松月氏など北朝鮮の有名芸術団のメンバー9人がポルノ動画を撮影し、頒布したことと、金正恩党委員長の夫人・李雪主(リ・ソルチュ)氏を中傷したというのがその理由だ。真偽の問い合わせを受けた韓国の国家情報院が「その事実を知っている」と答えたともあって、この情報は、あたかも事実であるかのようにとらえられた。

    ところが、玄松月氏はしばらくして、第9回全国芸術大会にモランボン(牡丹峰)楽団団長として登場。マスコミと国家情報院の情報に間違いのあることが明らかになった。

    女性2人と男性7人

    しかし、北朝鮮の有名芸術団のメンバーの行為が罪に問われ、公開処刑されたのは事実である。この出来事は、北朝鮮国内でも激しい衝撃を持って受け止められた。

    脱北者で韓国のNGO・北朝鮮戦略情報サービスセンター代表のイ・ユンゴル氏は、この事件に関する詳細な情報を入手したとして、韓国のタブロイド紙・日曜新聞の11月27日付でレポートしている。その概要を以下に整理する。

  • 美貌の女性らが主導…北朝鮮芸術家「ポルノ撮影」事件の真相

    脱北者で韓国のNGO・北韓戦略情報サービスセンター代表の李潤傑(イ・ユンゴル)氏は、北朝鮮における芸術家虐殺事件に関する詳細な情報を入手したとして、韓国のタブロイド紙・日曜新聞の11月27日付でレポートしている。その概要を以下に整理する。

    ポルノ動画事件に関わった芸術団員の公開処刑は、2013年8月20日に行われた。内部関係者によると、彼らは北朝鮮の戦勝60周年を記念する行事(2013年7月27日)の4日後に逮捕され、3週間後に処刑された。

    公開処刑が行われた平壌市順安(スナン)区域の姜健総合軍官学校の射撃場には、芸術団を直轄する中央党組織指導部の関係者はもちろん、宣伝扇動部の関係者、内閣文化省の関係者、主な文化芸術関連組織を管轄する党組織と宣伝部門の関係者、功勲俳優クラス以上の芸術家ら約2000人がいたことが確認されている。

    最高レベルの芸術団体

    処刑は午後4時から約1時間にわたって行われた。処刑の理由は、すでに報道されたとおり、金正恩氏の夫人である李雪主氏を中傷したり、皮肉ったりしたことと、ポルノ映像を撮影し、金銭目当てに頒布したことだ。

  • 北朝鮮「盗撮成人モノ映像」事件…20代の青年はなぜ処刑されたのか

    韓流ドラマをはじめ、海外の映像が国内で流通することに北朝鮮当局は目を光らせている。「国民の思想を資本主義に染め、国家の瓦解につながる」というのが理由だ。だが、北朝鮮の国民も人間である。「知りたい」欲望はとどまることを知らず、当局とのあいだにイタチごっこが続いている。

    特に苛烈なのが、北朝鮮では完全に禁じられている「成人モノ」をめぐる争いだ。当局は精神的堕落の象徴と見なし厳罰でのぞむも、住民にとっては最大の娯楽のひとつであるため、CD-RやUSBメモリなど、最先端の方法でやり取りされてきた歴史がある。

    そんな中、世間を騒がせた「盗撮ポルノ事件」の顛末がわかってきた。証言してくれたのは、現在は韓国に住む脱北者のユン氏(50代男性)だ。

    日本製も流通

    ユン氏によると、事件があったのは2014年初めのこと。北朝鮮北部・両江道(リャンガンド)の恵山(ヘサン)市に住んでいた28歳の男性パク氏(仮名)が、盗撮によるポルノ映像を制作し全国に流通させた。

  • 実はクリスチャンの家系なのに…キリスト教徒を処刑してきた北朝鮮の独裁者たち

    北朝鮮ではクリスマスを公に楽しむことはできない。しかし、金正恩体制とキリスト教は不思議な縁で結ばれている。

    憲法上は信仰の自由が認められている北朝鮮でクリスマスを楽しめないのは、キリスト教が事実上の「禁教」として弾圧の対象となってきたからだ。クリスマスを楽しむ習慣も一般的には根付いていない。

    その一方、クリスマス・イブにあたる12月24日は、宗教とは関係のないところで、北朝鮮にとって重要な意味を持つ日となっている。北朝鮮のカレンダーにはこう書かれている。

  • 金正恩氏が「ブチ切れて拳銃乱射」…独裁者「ご乱心」の1年

    2016年の北朝鮮を振り返る(12)

    東京新聞が13日付朝刊で、北朝鮮の金正恩党委員長の「ご乱心ぶり」を垣間見せる興味深いエピソードを紹介している。一部を引用しよう。

    今年9月末の夜。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は、全国に三十以上ある別荘の一つに急きょ軍長老を集めた。「おまえたちが軍事衛星ひとつ造れなかったのは反逆罪に等しい過ちだ」。泥酔していた正恩氏は怒鳴り散らし、夜を徹して反省文を書くよう命じた。

  • 金正恩氏を悩ます「大阪の血脈」と「最愛の妹」の危機

    2016年の北朝鮮を振り返る(9)

    米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は8月、北朝鮮で奇妙な話が出回っていると伝えた。中央機関の幹部たちの間で、「金正恩氏はニセモノだ」との考えが広がりつつあるのだという。

    北朝鮮は正恩氏の祖父・金日成氏から3代世襲による独裁が続く、事実上の王朝体制だ。そして、世襲を正当化するため、金日成を始祖とする血統を、「白頭の血統」と呼び重んじている。

    そして実は、「金正恩ニセモノ説」は、「果たして、金正恩氏は白頭の血統の後継者としてふさわしい人物なのか」という疑問から発しているのである。

    きっかけは、2013年の張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の粛清事件だ。張氏は、正恩氏と血のつながりはないが、彼の妻であり正恩氏の叔母にあたるのが、金慶喜(キム・ギョンヒ)氏。彼女は金日成氏の実の娘であり、存命の人物としては「白頭の血統」で序列ナンバー1といえる人物だ。

    ただし、彼女の消息は詳らかでなく、一部には死亡説もある。このことから一時、「金正恩氏は叔母ですら処刑した」という噂が北朝鮮国内でまことしやかに伝わった。

    このような一連の出来事の中で、「白頭の血統は、金慶喜氏の代で潰えた」という話まで出回るようになったわけだ。

    さらに、金正恩氏の実母が高ヨンヒ氏であることも「ニセモノ説」を構成する要素のひとつだ。

    (参考記事:金正恩と大阪を結ぶ奇しき血脈

    妹の友人が大量失踪

    ある脱北者は、「正恩氏は、白頭の血統ではなく『富士山の血統』だ」と揶揄する。金正恩氏が「白頭の血統」の継承者であることを強調すればするほど、在日朝鮮人である高ヨンヒ氏が実母であることがアキレス腱となりかねないのだ。

  • 刑務所の幹部に性的暴行され、中絶手術を受けさせられた北朝鮮女性の証言

    北朝鮮で行われている反人道的な犯罪について、金正恩党委員長ら国家の指導部にその責任を問うべきとの声が高まっている。韓国のソウルには国連の傘下機関として人権事務所が設置され、北朝鮮の人権状況を監視し、被害者の証言を記録している。

    韓国政府も今年になって成立・施行された北朝鮮人権法に基づき、北朝鮮人権記録センターを設立。北朝鮮の指導部に人権侵害の責任を問うための法的根拠を整理しようとしている。

    こうした動きを受けて、韓国の民間団体が運営する対北短波ラジオ「国民統一放送」は、独自に人権侵害被害者の証言の掘り起こしを行い、その証言を北朝鮮に向け発信している。

    その最初の証言者となったのは、脱北女性のキム・チャンミさんだ。

  • 刑務所の幹部に性的暴行され、中絶手術を受けさせられた北朝鮮女性の証言

    脱北女性のキム・チャンミさんは2007年、いったんは中国へ逃れたものの北朝鮮に強制送還され、拘留場、集結所、教化所に収監され、人権を侵害された経験を持つ。

    人格を否定、性的な道具とみなす

    問:出身はどこで、韓国に来たのはいつでしょうか?

    答:咸鏡北道(ハムギョンブクト)の慶源(キョンウォン)郡出身で、韓国に来たのは2012年6月のことです。

    問:家族と一緒に来たのですか?

    答:私の家族は、両親の下に1男5女があり、私は四女なのですが、両親もきょうだいも多くが亡くなり、上に姉1人、下に弟1人が残っているだけです。1人は北朝鮮に残り、1人は韓国にやって来ました。

    問:拘留場に入れられた理由は?

  • 取締法のない北朝鮮、中国への「大麻」輸出に乗り出す

    ヨーロッパやアメリカ大陸では合法化、非犯罪化の流れが進んでいる大麻。一方、アジアのほとんどの国では、依然として厳しく罰せられる犯罪だ。

    そんな中、世界的にも珍しい、大麻に関する法規定のない国がある。北朝鮮だ。

    子どもたちに蔓延

    大麻の使用は、朝鮮半島が日本の植民地支配下にあった1935年に制定された「朝鮮麻薬取締令」で禁止された。

  • 金正恩氏が父親から受け継いだ「喜び組」パーティーの悪癖

    2016年の北朝鮮を振り返る(5)

    韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は10月19日、国会情報委員会の国政監査で、北朝鮮の金正恩党委員長が毎週3、4回ずつ夜通しのパーティー(酒宴)を開き、不摂生な生活と食習慣のために健康不安を抱えているとの分析を報告した。

    金正恩氏には以前から健康不安説があるが、ここまで酒を好むという話は出ていなかったと思われる。

  • 北朝鮮で「サウナ不倫」が流行、格差社会が浮き彫りに

    北朝鮮に冬がやって来た。まだ11月だが、比較的温かい平地でも朝の気温は0度前後、北部山間地域では氷点下はるかに下回る。人々は、寒さに加え、大増産運動「200日戦闘」の度重なる動員で、クタクタになった体を癒やすため、サウナを楽しむ。

    国の機関が運営するサウナもあるが、人気があるのはトンジュ(金主、新興富裕層)が経営する民間のサウナだ。

    「夫婦湯」の実態

    両江道(リャンガンド)恵山(へサン)市では、恵江洞(ヘガンドン)、恵山洞(ヘサンドン)、城後洞(ソンフドン)などに民間のサウナがある。北朝鮮では汗蒸湯(ハンジュンタン)と呼ばれている。

  • 金正恩氏の「最愛の妹」が「最強の妹」に変身している

    北朝鮮の金正恩党委員長は、8月末から9月初めにかけて発生した北東部の大水害被災地を、いまだに訪れていない。

    その理由について、北朝鮮国内の情報筋や韓国の北朝鮮ウォッチャーからいくつかの観測が出ていることについては、筆者も何度か言及してきた。中でも有力に思えるのは、洪水によって国境警備隊の武器庫が倒壊、銃器や弾薬類が流失し、いまだ回収が終わっていないから、との指摘である。

    友人が謎の「大量失踪」

    確かに、米韓で金正恩氏を狙う「斬首作戦」が半ば公然と議論されている状況下では、うなずけるものだ。それでも気になるのは、誰が、「被災地には行かない」という結論を下しているかだ。

  • 本当にある「地獄の一丁目」…北朝鮮「政治犯収容所」が拡張されている

    北朝鮮が、恐怖政治の象徴である政治犯収容所の拡張を続けている。

    かつて、政治犯収容所に警備隊員として勤務し、その恐怖の実態を告発し続けている脱北者・安明哲氏によれば、「そこでは人間が想像しうる、ありとあらゆる残酷なことが行われていた」という。まさに、実在する「地獄の一丁目」である。

    (参考記事:赤ん坊は犬のエサに投げ込まれた…北朝鮮「政治犯収容所」の実態

    同窓会を血の粛清

    政治犯収容所が拡張されているとの主張は以前からあるが、アムネスティ・インターナショナルはこのほど、今年5月と8月に撮影された2ヶ所の政治犯収容所の衛星写真を比較、分析し、その事実を裏付けた。

  • 金正恩エリートら、出世をエサに性暴行…権力層の横暴に庶民も激怒

    北朝鮮権力層の不正と横暴に庶民からの怒りが高まっている。北朝鮮の正式名称は朝鮮民主主義人民共和国だ。国家の建前は格差は存在せず、皆が平等に暮らせるとしているが、実際は上から下まで徹底した階級社会だ。さらに一部の権力層はやりたい放題だ。

    最も有名なところでは、金正恩党委員長の側近中の側近で、いわば「金正恩エリート」の代表格とも言える崔龍海(チェ・リョンヘ)氏。崔氏をよく知る人物によると、北朝鮮一のブランド好きで派手な生活を好むという。

    過去には、度重なる不正のために1994年と2004年に革命化(思想教育)処分を受けた。

    女性をおびき出し

    それだけでなく、権力を盾にして美貌の芸能関係の女性を性の玩具にするなどの醜聞に濡れたことすらある。

    (参考記事:美貌の女性の歯を抜いて…崔龍海の極悪性スキャンダル

    崔氏は父親が故金日成氏の盟友である崔賢(チェ・ヒョン)氏の息子という血統だ。

  • 「自由」の夢やぶれ韓国でも性的搾取…脱北女性の厳しい現実

    韓国の統一省は今月13日、韓国入りした脱北者の累計が3万人を超えたと発表した。2006年2月に1万人、2010年11月に2万人を超えたことから考えるとペースはやや落ちたが、今年の1~10月までの入国人数1155人は、昨年と比べ18%増となっている。

    ひとくくりに「3万人」というが、その内訳は様々だ。1983年にミグ19戦闘機に乗ったまま韓国に来た李雄平(リ・ウンピョン)大尉のような人物もいれば、1994年に政治犯収容所の現役警備兵として、スパイ作戦さながらに韓国入りした安明哲(アン・ミョンチョル)氏もいる。1997年に亡命した金正日総書記の側近・黄長※(ファン・ジャンヨプ)書記も脱北者である。(※=火ヘンに華)

    軒を連ねる性風俗店

    他方、中国の農村に人身売買で売られた後で脱出した北朝鮮女性もいれば、中国で捕まり北朝鮮に送還され拷問を受けるもあきらめず、数度の挑戦ののち脱北に成功し、金正日・金正恩氏の人権侵害を告発する運動家になった人も少なくない。

    (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

  • 2割が「北朝鮮に帰りたい」…韓国の脱北者3万人、多くが困窮

    韓国に入国した脱北者がついに3万人を突破した。

    韓国の統一省の発表によると、今月11日に脱北者7人が第三国を経て韓国に入国したことで、脱北者の累計が3万5人となった。

    脱北者が初めて韓国に入国したのは1962年のこと。その後は長きにわたり、年間に韓国入りする脱北者の数は多くとも2ケタに留まっていた。それが急増し始めたのは、1990年代末の大飢饉「苦難の行軍」のころからだ。

    「中国生まれ」の子供たち

    1999年に149人と3ケタに乗ると、早くも2001年には4ケタ(1114人)となった。2009年には2914人でピークに達し、2011年まで毎年2000人台を記録していた。ところが、ここから異変が生じる。

  • 香港誌「北朝鮮国内外で金正恩氏交代論が浮上」

    北朝鮮国内外で、金正恩党委員長を最高指導者の座から引き摺り下ろし、後任に伯父の駐チェコ大使金平日(キム・ピョンイル)氏を推す声が高まっているという主張が提起された。

    香港の時事週刊誌「亜洲週刊」は、金正恩氏を交代させよとの声が北朝鮮の国内外で高まっていると伝えた。

    指導者の条件満たす

    その理由として、金正恩氏が朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の総参謀長だった李英浩(リ・ヨンホ)氏を粛清し、人民武力相だった玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)氏を処刑したことに対して、軍指導層の中で「自分もやられるのではないか」という懸念が高まっていることを挙げた。

  • 【現地ルポ】おでんのメニューにも「朴槿恵退陣」…韓国「100万人デモ」の舞台裏

    韓国の朴槿恵大統領の友人・崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入疑惑を巡り、朴氏の退陣を求める大規模な集会とデモが12日、ソウル中心部で行われた。参加者数は、主催者発表で100万人、警察推計でも26万人に達し、韓国が1987年に民主化して以降では最大規模となった。

    主催した労働組合や市民団体は当日、午後2時までに、ソウル中心部・光化門の周辺各所に集結。個人で参加した一般市民や高校生などを含む若者らを交え、朴氏に対する糾弾集会を開いた。

    その後、それぞれが別ルートでデモ行進し、先頭集団は青瓦台(大統領府)近くに到達。進入路を大型バスの「防壁」で封鎖した警察と対峙した。一方、市庁近くでは午後9時頃まで大規模な集会が行われ、一部は翌早朝まで「大統領は下野しろ」などのシュプレヒコールを上げた。

    参加者数が、主催者と警察の間で大きく食い違っているのは、計算方法の違いによる。警察の場合はこうだ。

  • 【対北情報戦の内幕-18-】「日本初の特殊部隊を創設せよ」特命は海保の若手幹部に下された

    連載・日本の対北朝鮮情報力を検証する/海上保安庁編(3)

    時代がミレニアムまで残すところ10年となった頃、当時30代だった海上保安庁(海保)の若手幹部の両肩に、組織の野望とプライドがのしかかった。その幹部こそが、“海の公安”とも言える同庁警備情報課を作り上げた男、Nである。

    彼に託されたのは、原発用のMOX燃料輸送船を警備する特殊部隊を創設するという、前代未聞のミッションだった。

    「武装兵士の護衛を」

    日本政府は1984年、プルサーマル発電に使用するMOX燃料をフランスから初めて輸送した。この際、プルトニウム型核兵器の原料にもなるMOX燃料がテロリストに奪取されることを恐れた米・仏海軍は、輸送船「晴新丸」に駆逐艦を随伴させて警備したと言われる。

  • 【対北情報戦の内幕-17-】海保を「情報機関化」へ導いた北朝鮮との銃撃戦

    連載・日本の対北朝鮮情報力を検証する/海上保安庁編(2)

    2012年6月13日付朝日新聞は、「中国、北朝鮮に軍用車両 昨年8月 安保理決議に違反」と題したスクープを掲載した。日本政府関係者の話として、中国がベトナム船舶を使い、北朝鮮の新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」(当時は「新型ミサイル」と報道)を搭載する多装輪車両を輸出していたことがわかった、という内容だ。

    このスクープは国際社会に大きな影響を与えた。中国外務省報道官は直ちにこれを否定したが、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議の履行状況を監視する専門家パネルは、報道を基に中国の国連決議違反を指摘した。

    大型車両に搭載され、即時に移動・展開できるムスダンやノドンは、その動きを偵察衛星でも把握することが難しい。このような脅威度が高いミサイル・システムの重要な構成品が、実は中国から輸出されているという実態――珍しく、日本の対北朝鮮インテリジェンスが、国際社会に存在感を示した瞬間だった。

    あるエリートの自殺

    しかし、この報道は海上保安庁(海保)に、暗い影を落とす。