投稿者: young

  • 中国にしつこくケンカを売る金正恩氏の「危険思想」の正体

    オバマ米大統領は1日、ワシントンで開かれた核保安サミット後に会見し、7年前にプラハ演説で提唱した「核兵器のない世界」について「多くの仕事をやり残した」と語った。しかし、そもそもオバマ氏の理想は掲げた当初から、それがいかに不可能であるかを見せつけようとする国家、北朝鮮の確信犯的な挑戦に直面していた。実は当時、北朝鮮はプラハ演説を狙い撃っていたのだ。

    2009年4月、オバマ氏は、核軍縮と核の不拡散を進めることをプラハで宣言し(プラハ演説)、同年にノーベル平和賞を受賞した。本来ならオバマ氏にとって、華々しい経歴となるはずだったが、演説翌月の5月、北朝鮮は狙い澄ましたように第2次核実験を強行した。それから今に至るまで、北朝鮮核問題が解決するめどはたっていない。北朝鮮は核を放棄する姿勢を一切見せておらず、米朝間の溝は広まる一方だ。

    (参考記事:北朝鮮、核安全保障サミットを糾弾…「内外世論に対する愚弄、欺まん」)

    さらに金正恩第一書記は、核保有国への挑戦を米国以外にも向けている。ここ最近、北朝鮮は中国への嫌悪感を露骨に表している。北朝鮮が暗に中国を批判することはこれまでにもあった。ただし、これまでは、「なぜ、中国は我が国の味方をしない」というニュアンスの批判だったが、このところは「伝統の友誼関係を捨てた裏切り者」と、非難の度合いは高まっている。

    (参考記事:「血の友誼投げ捨てた」北朝鮮メディア、中国を辛らつに批判
    (参考記事:中国に牙をむく金正恩氏「社会主義の裏切り者」…北朝鮮内部文書

    北朝鮮の主張は、中国が国連安保理の制裁決議に賛成したことに対する反発のように見えるが、実際にはそれだけではない。

  • 金正恩氏の軍隊に「ぞうきん不足」の致命的弱点

    北朝鮮では、今年5月の朝鮮労働党第7回大会に向けた大増産運動「70日戦闘」が繰り広げられている。新聞には「目覚ましい成果」「目標を超過達成」の文字が踊っているのだが、なぜか当局は、国民的な「古着の供出キャンペーン」に血眼になっている。

    一般国民はその様を見て「古着まで物乞いする有様なのに、何か成果だ、超過達成だ」と冷笑しているのだが、実はこのキャンペーンの裏にはある重大な事情があった。朝鮮人民軍が、極端な「雑巾(ぞうきん)不足」に苦しんでいるというのだ。

    (参考記事:大規模軍事演習を行う北朝鮮軍、一方で「ぞうきん不足」に苦しむ

    では、「雑巾不足」の何がそんなに問題なのか。自衛隊OBが次のように説明する。

  • 北朝鮮外交官、中国で飲酒死亡事故を起こすもお咎めなし…金与正氏が便宜

    中国駐在の北朝鮮領事が、中国国内で飲酒運転で死亡事故を起こしたが、罪に問われることなく平然と暮らしているという。金正恩第一書記と近い関係にあったからだ。

    中国のデイリーNK対北朝鮮情報筋は語る。

    「事故を起こしたのは中国駐在のリョム・チョルチュン領事だ。リョム領事は2月10日未明、中国の丹東で開かれた長距離ミサイル発射を祝うパーティで酒を飲んだ後、泥酔状態で車を運転し、センターラインを超え、対向車線のタクシーに衝突した。この事故で、タクシーの乗客と運転手3人が死亡した」

    中国外務省の華春瑩副報道局長が23日、定例記者会見で事故に言及し明らかになった。

  • 【写真】北朝鮮「若手女子アナ」人選にこだわり抜く金正恩氏

    北朝鮮の金正恩第1書記はスイス留学中にメディアの影響力を強く認識したのかもしれない。国営メディア、特にテレビの影響力を重視し、自らのイメージ作りに最大限、活用している。

    【写真】北朝鮮「若手女子アナ」

    例えば、金正恩氏が朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の演習や、ミサイル発射を現地指導する様子は、逐一写真と映像で記録され、国営メディアを通じて大々的に宣伝される。

    正恩氏が直接口出す女子アナ選考

    児童施設を訪ねて子どもを抱きかかえたり、軍人と腕を組むシーンなどは、「指導者の人民愛」「親しみある指導者」というイメージを植え付ける狙いがある。

    昨年5月には、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星1号」の発射実験を船から眺め、その成功ぶりに大はしゃぎする姿まで公開した。

    (参考記事:【動画】北朝鮮、潜水艦ミサイル動画を公開…発射成功が確認される

    かと思えば、翌6月のスッポン養殖工場の現地指導では、管理状態が気に入らず激怒。支配人らに対し怒り狂う様子を隠すことなく放送させた。たとえ年配の幹部であろうとしかり飛ばし、無慈悲に処刑してしまえる存在であることをアピールしているかのようだ。

    (参考記事:金正恩氏「処刑動画」が北朝鮮崩壊を引き寄せる

    自分自身のイメージ作りだけでなく、朝鮮中央テレビの番組も以前に比べ全体的に垢抜けた。とりわけ、女子アナに関しては徐々に若手が起用されていることをデイリーNKジャパンは確認している。

    (参考記事:このごろ気になる「北朝鮮美女」…スーツの似合う社会派キャスターも普段はツンデレ

    ちなみに米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、女子アナ選びは、金正恩氏が直接口を出すほど、熱を入れているという。

  • 韓国要人に「美女攻撃」…北朝鮮サイバー部隊

    北朝鮮のサイバー攻撃が活発化している。なかには「色仕掛け」を駆使した驚くべき手口があった。

    韓国の国家情報院(国情院)によると、北朝鮮は2月末から3月初めにかけて、韓国政府の主要人物が保有するスマートフォンにサイバー攻撃を仕掛け、一部が成功していたことが判明した。

    その手口は、攻撃対象のスマホに悪性コード(ウイルス)を送り付ける方式。仕掛けられた約2割がウイルスに感染し、韓国政府の主要人物の電話番号、通話の内訳、内容、メールの内容までが持ち去られ、なかには軍関連責任者も含まれていたという。

    美貌の女性で「ハニートラップ」

    南北間の緊張が高まっているだけに、韓国政府も北朝鮮のサイバー攻撃に警戒を強めている。

  • 朝鮮労働党員はエリートも今は昔…「結婚するなら党員じゃなくて金持ち」

    北朝鮮当局は、労働党員が国の中心階層だと宣伝している。実際、行政機関や勤労団体の末端幹部も労働党員以外はなることができず、出世も見込めない。北朝鮮のエリートを目指す者にとって、労働党員になることは必須の条件だった。

    しかし、猛スピードで資本主義化が進む今の北朝鮮では、トンジュ(金主)と称される新興富裕層こそが、北朝鮮を支える階層だというのが一般住民の共通認識だと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝える。

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は語る。

    「かつては、女性は労働党員と結婚したがる傾向が強かった。それが社会的地位の向上と富の蓄積につながったからだ。最近では金持ちのほうが人気がある。

  • 北朝鮮軍「処刑幹部」連行の生々しい場面

    処刑されたと見られている朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の李永吉総参謀長が逮捕される生々しい瞬間を北朝鮮の内部情報筋が伝えてきた。

    逮捕劇の舞台となったのは、2月はじめに開かれた拡大会議。金正恩第一書記も出席していた会議の最中に、いきなり秘密警察が乗り込み、「反党・反革命分子」として李永吉を逮捕・連行したという。

    (参考記事:処刑説の北朝鮮総参謀長「会議場から連行」、生々しい逮捕時の様子

    情報筋の話は、あくまでも伝聞情報だが、過去にも金正恩氏の叔父にあたる張成沢氏が、似たような形で逮捕・連行されたことから、可能性は十分にあり得る。

  • 北朝鮮、「人糞集め」に苦しめられる住民たち…糞尿めぐりワイロも

    北朝鮮では、毎年この時期になると全国的に「堆肥戦闘」、すなわち「人糞集め」が繰り広げられる。各地に化学肥料工場は存在するが、生産量が需要に満たないため、糞尿を集めて肥料にしなけれならない。

    北朝鮮当局は「2月16日の光明星節(金正日氏の誕生日)までに作業を終えよ」と指示。住民たちは、人糞集めのノルマに苦しめられていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

    糞尿泥棒も登場

    慈江道(チャガンド)の情報筋によると、当局からは次のようなノルマが下されたという。

  • 北朝鮮、ストックホルム合意を破棄か…「拉致被害者調査」の全面中止

    北朝鮮の朝鮮中央通信は12日、拉致被害者など日本人に関する包括的な調査を全面中止し、「特別調査委員会」を解体すると発表した。日本政府が10日に決定した、北朝鮮の核実験や長距離弾道ミサイルの発射実験をめぐる、独自の追加制裁措置への対抗措置と見られる。

    同通信によると「朝鮮特別委員会」は談話を通じて、「政府間の会談で遂げられた合意までためらわずに破棄する日本政府の背信行為を糾弾した」と述べた。そのうえで次のように発表した。

    「2016年2月12日から朝日政府間のストックホルム合意に従って行ってきたすべての日本人に対する包括的調査を全面中止し、「特別調査委員会」を解体する。」

    「日本の挑発的な反共和国敵対行為に対するより強力な対応措置が伴うことになるであろう。」

  • 金正恩氏が「iMacユーザー」であることが確認…親子二代のアップルファン?

    金正恩第一書記が、iMacユーザーであることが、北朝鮮の公式メディアの写真によって確認された。

    北朝鮮の労働新聞は、2016年2月8日付の1面で金正恩氏が「光明星4号」発射承認のサインをする写真を掲載。よく見ると、正恩氏の右横にiMacのキーボードとマウスが写っていることがわかる。

    父はMacBook Proを愛用

    実は、金正恩氏が、iMacユーザーであることは以前から知られていた。

  • 北朝鮮、核施設で「強制被ばく労働」させられる政治犯たち

    北朝鮮が核開発を継続する中、核実験の過程で、深刻な人権侵害が行われていることが明るみに出つつある。実は、核実験施設があるとされている豊渓里(プンゲリ)近くには、悪名高き政治犯収容所「16号管理所」(化城強制収容所)が存在する。ここに収容された政治犯が、核実験施設で防護服なし、すなわち放射能に被ばくしながら強制労働させられているというのだ。
    北朝鮮当局は、国民の反発を抑えるため「見せしめ」の公開処刑をおこなっているが、核施設での極めて危険な強制労働も、隠れた人権侵害の一つと言える。
    (参考記事:「まるで公開処刑が遠足のようだった」…北朝鮮「人権侵害」の実態

    遺体は放射性廃棄物扱い

    ただし、こうした実態は、2006年の初の核実験直後から指摘されてきた。

  • 【インタビュー】韓国哨戒艦「天安」撃沈事件、延坪島砲撃を主導した金英哲氏とは?

    昨年12月末、対南工作や南北対話業務を行う朝鮮労働党統一戦線部部長の金養建(キム・ヤンゴン)書記が交通事故で死去した。後任について、北朝鮮の公式アナウンスはないが、偵察総局長だった金英哲(キム・ヨンチョル)氏(70才)が、統一戦線部長に昇進したと見られている。

    金英哲氏は、2010年の天安艦沈没、そして同年の延坪島砲撃事件を主導した「強硬派」と知られている。はたして、金英哲氏とはどんな人物なのか。

    デイリーNKは、北朝鮮人民武力省で対外事業局副部長を務め、金英哲氏を身近から見たという脱北者同志のチェ・ジュファル会長(元朝鮮人民軍上佐)から話を聞くことができた。

    「金英哲氏は非常に聡明な人物だった」

    Q.金英哲氏とは、いつどこで知り合ったのか。

    チェ会長(以下:チェ):1980年半ばから1995年まで、金英哲氏の様子を見ることができた。彼の具体的な情報については、彼と同じ部門で10年以上勤務したノ・スンイル大佐が、私が所属していた人民武力省対外事業局にやって来たことによって知り得た。

  • 核実験の裏でマグロにビール…贅沢三昧の北朝鮮指導層

    北朝鮮の水爆実験をめぐり、対北朝鮮包囲網が狭まりつつある。

    今月20日からスイス開かれる世界経済フォーラム(ダボス会議)に北朝鮮の李スヨン外相が出席する予定だった。ダボス会議に出席すれば、1998年以来の18年ぶりということもあり、注目されていたが、核実験を理由に招待は取りやめられた。

    (参考記事:ダボス会議、核実験で北朝鮮の招待を取りやめ

    日本産クロマグロで贅沢三昧

    国際社会からの投資を募りたい北朝鮮としては痛手であり、こうした動きは今後もさらに強まるだろう。

  • 北朝鮮で「改造バイク」に乗った拉致被害者の夫

    今年も日本の各地で行われた成人式が荒れたようだ。一部とは言え、ヤンチャな若人や暴走族が、派手にデコレーションされた自慢のバイクで成人式に乱入し、酒を飲んでは、無法の限りを尽くすーーこうした風景は良くない意味で成人式の風物詩となりつつある。

    暴走族という極端な示威行動はさておき、古今東西、バイクは若人にとって憧れのアイテムだ。北朝鮮でも、「デザインが格好いい」という理由で、ヤマハをはじめとする日本製バイクは憧れであり、「富の象徴」だった。

    さらに、ドンジュ(新興富裕層)の子弟たちは、自分たちを誇示するためにバイクに乗り始めた。昼夜問わず騒音をまき散らして町中や村中を爆走する彼らは北朝鮮版「暴走族」とも言える。

    バイク雑誌の表紙を飾るジェンキンスさん

    北朝鮮とバイクについて考えているとふと思い出したことがある。拉致被害者の曽我ひとみさんの夫であるチャールズ・ジェンキンスさんだ。

  • 金正恩式「恐怖政治」で脱北する幹部は増える

    韓流ドラマの中の世界にあこがれを抱き、韓国に行きたがる「カジュアル脱北」を考える北朝鮮の若者が増えている一方で、金正恩第一書記の恐怖政治に身の危険を感じ「生き残るための脱北」を考える幹部が増えている。

    (参考記事:北朝鮮の若者、「韓流スターに会いに行きたい!」

    韓国の国家情報院は、2015年だけで北朝鮮の高官20人が脱北したと発表。また、海外駐在の外交官や貿易関係者の脱北、亡命も相次いでいる。今後の北朝鮮社会を担う若者の間でも「粛清されるリスクが高まる」という理由で、労働党や政府で働くことを避ける風潮が高まりつつある。

    (参考記事:北朝鮮の高官ら20人が亡命、国内で拝金主義も…韓国情報機関が報告
    (参考記事:医師、IT技術者に憧れる北朝鮮の若者「粛清されないから」

    指導層や幹部に対する締め付けが強化される一方で、庶民への統制は徐々に緩和されている。とりわけ、市場に対する統制の緩和は顕著だ。

  • 金正恩氏から女性たちが逃げ出すのは何故なのか

    韓国統一省によれば、2012年に金正恩政権が誕生して以降、韓国に入国する脱北者の数が半分に急減しているという。北朝鮮当局が中朝国境の監視と、越境者の摘発を強化していることが理由のようだ。

    しかしその一方、韓国に入国する脱北者のうち、女性が占める割合は増え続けている。

    (参考記事:韓国に入国する脱北者の数が急減…金正恩政権の発足後

    国営企業などの職場で統制を受ける男性に比べ、市場で商う女性らは行動の自由度が比較的高く、脱北に向けて行動を起こしやすい。

    やりたい放題

    だが、理由はそれだけではないだろう。

  • 「米国こそ核戦争の元凶」…北朝鮮、核抑止力を正当化

    北朝鮮の朝鮮中央通信は5日、核抑止力の強化を正当化する論評を配信した。論評は「世界制覇を狙う米国の核脅威騒動は、対朝鮮核恐喝策動によって極致を成している」としながら「米国こそ、人類の頭上に初の原爆を投下し、自分らの世界制覇野望の実現のために核のこん棒をやたらに振り回す核恐喝と核戦争の元凶である」と指摘した。

    さらに「米国の核恐喝を撃退するためにわが共和国が核を保有してそれを法化し、新たな並進路線に従って絶えず強化するのはあまりにも当然なことである」としながら次のように主張した。

    「絶え間なく増大する米国の核脅威こそ、われわれを核抑止力の強化へ進ませた根本要因である」

    そのうえで「米国は、現実を直視して愚か極まりない核戦争挑発策動を直ちに取り止めるべきであろう」と強調した。

    朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

  • 空から汚物が…「金正恩住宅」のトイレ問題が深刻

    北朝鮮の金正恩第1書記は、1日に発表した今年の施政方針「新年の辞」の中で昨年の国家事業を振り返り、成果の筆頭に白頭山英雄青年発電所と清川江階段式発電所の建設を挙げた。金正恩氏が発電所建設をアピールするのは、慢性的な電力難をいかに解決するかが、北朝鮮の政治経済の今後に最も大きく影響するからだ。

    信じられない方法

    首都・平壌ですら1日に何度も停電し、地方によってはまったく電気が来ないことも珍しくない現状に対し、国民の不満は大きい。

  • 北朝鮮、漁船海難事故多発…住民「行方不明者豊年だ」

    日本海沿岸部に、昨年10月以降、北朝鮮の漁船と見られる木造船が14隻漂着し、31人の遺体が発見された。こうした事故の多発について、咸鏡南道(ハムギョンナムド)のデイリーNKジャパンの内部情報筋は「無理に操業したことが原因だ」と述べる。

    「咸鏡南道だけでも漁に出て帰ってこない行方不明者は150人以上だ。年末に咸鏡南道人民委員会と、道の保安局(警察)が集計した数字であり、咸鏡北道や江原道を含めると数百人以上だろう」

    情報筋によると、今年6月から始まったイカ漁や11、12月のハタハタ漁の事故を見てみると、行方不明者の大多数は、小さな木造船(8〜12馬力の漁船)に乗って漁をしていたという。また、沈没した船の大半が、専門の船製造所で作ったものではなく、個人の木工職人が、いい加減につくった小舟のレベルだという。

  • 北朝鮮の「新人類」が金正恩体制を倒す日

    1980年代、日本では従来とは違った価値観や感性を持つ若者たちが、「新人類」と呼ばれはじめた。中国でも、貧しい時代を知らずに価値観が異なる若者たちを「80後」(1980年代生まれ)「90後」(1990年代生まれ)と呼ぶ。いずれも上の世代からは、「今時の若者は・・・」という枕詞で、時には持ち上げられ、時には呆れられた。

    一方、北朝鮮でも、2000年代頃から「市場(ジャンマダン)世代」と呼ばれる「新しい世代」が、出始めている。この世代は、幼少期に1990年代中盤からはじまった「苦難の行軍」と言われる大飢饉を体験したことから、それまでの古い世代とは、まったく異なる価値観を持つようになった。

    40代以上の世代は、金日成主席、金正日総書記を神のように畏怖していた。時には恐ろしく、時には慈悲深い「首領様(金日成氏)」を信じて従えば、そこそこの暮らしを営むことができた。

    ところが最近では、金正恩第1書記の「恩恵」として支給される学校制服について「ダサい。人間の価値が下がる」などと、無慈悲にこき下ろす若者が現れている。

    (参考記事:金正恩センスの制服「ダサ過ぎ、人間の価値下げる」と北朝鮮の高校生

    「苦難の行軍は」そうした変化を呼び起こした。

  • 北朝鮮の若者、「韓流スターに会いに行きたい!」

    北朝鮮で「ジャンマダン(市場)世代」と呼ばれる若者達が急増している。彼らの共通点として、幼いころに大飢饉「苦難の行軍」を体験し、古い世代とは異なる価値観を持っていることが挙げられる。

    ジャンマダン世代を生み出したきっかけは、90年中頃から北朝鮮全土を襲った大飢饉「苦難の行軍」だ。配給システムは完全に崩壊し、住民たちは、市場で商売をして、自分の力で生き抜くことを強いられた。

    そんな状況を、幼い目で見ていたジャンマダン世代にとって、国も指導者(当時は金正日総書記)も頼るべき存在ではなくなった。 学校や職場の思想教育は、表面的に暗記はするが、それが彼らの心の中に入り込むことはない。「偉大なる首領様」「親愛なる将軍様」も、どこか遠い国のおとぎ話のようにしか感じない。 かといって、金正恩体制に不満を爆発させるわけでもない。ただ単に、忠誠心も関心もないだけなのだ。

  • モランボン楽団は金正恩氏の「ワナ」だった!?

    北朝鮮のガールズグループ「モランボン(牡丹峰)楽団」の中国公演ドタキャン騒動の真相がおぼろげながら見えてきた。

    本欄では、金正恩第1書記の「水爆保有」発言に中国側が不快感を示し、公演を観覧する幹部を大幅に格下げ。これに激怒した金正恩氏が「報復」に出たとする見方を紹介した。

    そんななか、韓国の情報機関は、モランボン楽団が予定していた公演内容に問題があったと指摘する。では、何が問題だったのか。

    モランボン楽団に限らず、北朝鮮の文化芸術の柱は、故金日成主席、金正日総書記、そして金正恩氏の偶像化がバックボーンだ。公演から金正恩氏偶像化の演目を除外したら、そもそもモランボン楽団の公演自体が成り立たず、そのことは、中国も公演前からわかりきっていたはずだ。

  • 北朝鮮が水害復旧「してるふり」…被害増やす速度戦の悪習

    今年8月に朝鮮半島を直撃した台風15号(コニ)の影響で大水害に襲われ、400人の住民が死亡するなど甚大な被害を受けた北朝鮮東海岸の羅先(ラソン)市。金正恩氏は現地入りして、早急な復旧を指示した。

    新しい家に入居して感激のあまり泣いている被災者。しかし現実は異なるという(画像:我が民族同士)
    新しい家に入居して感激のあまり泣いている被災者。しかし現実は異なるという(画像:我が民族同士)

    労働党創建70周年記念日を前にした10月8日、完成した災害復興住宅を金正恩氏が視察したことを北朝鮮の国営メディアは大々的に喧伝した。新しい住宅に入居した人々が喜び、踊り、むせび泣く様子も伝えている。一方、デイリーNKでは「欠陥だらけで住めたもんじゃない」という住民の声を伝えている。

    復興住宅「すでに破損」

    復旧工事は終わったことになっているが、実際は未だ行方不明者の捜索すら終わっていない状況だと咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋が伝えてきた。

  • 北朝鮮漁船、ロシア軍人を集団暴行…違法操業めぐり衝突

    ロシアの治安当局が、やりたい放題の北朝鮮漁船に頭を抱えていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

    ロシア軍人を返り討ち

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は語る。

    「10月15日、羅先(ラソン)市所属の先鋒水産協同組合の漁船が、ロシアの領海内で違法操業を行った。それだけではなく、海底に敷設されたケーブルを切断した。ケーブルは、銅やアルミでできているので、売り払うとかなりの儲けになるからだ」

  • 金正恩氏が極太ズボンで部下を殺す日

    金正恩氏が、部下の「ズボン」にブチ切れた。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、以前ある現地指導に同行した崔龍海(チェ・リョンヘ)氏が、正恩氏と同じズボンを履いていたが、これが逆鱗に触れてしまった。崔氏は公衆の面前で激しく叱責され、それだけでなくズボンを履き替えさせられたという。

    (参考記事:金正恩氏「俺のマネ禁止令」を下す…「同じズボンを履くな!」

    金正恩氏の激怒といえば、今年6月のスッポン工場での激怒が記憶に新しい。正恩氏はスッポン養殖工場の視察で激怒し、後に同工場の支配人が銃殺されていたことが明らかになった。視察時の様子は動画で公開されているが、確かに辺り構わず激怒している様子が見て取れる。

    (参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「激怒の現地指導」

    しかし、スッポン工場の激怒はさておき、なぜ正恩氏はズボンごときでブチ切れたのだろうか?

  • 「死の復讐」に怯える北朝鮮のバツイチ男性

    北朝鮮で女性たちの「復讐」が、静かにはじまろうとしている。といっても、体制や政治に対してではなく、北朝鮮特有の男性上位社会に対する復讐だ。

    南北共に、朝鮮半島には儒教文化が根強く残っている。北朝鮮は、社会主義ゆえに男女平等をうたっているが、韓国以上に儒教思想の影響力は強く、女性蔑視は根強い。女性の地位は低く、その影響は「ブラジャー着用の可否」にまで影響していたぐらいだ。
    (参考記事:北朝鮮ではブラジャーすらタブーだった?

    「喜び組」も

    それに加えて、人権侵害が広範囲に行われていることを鑑みれば、北朝鮮における女性の立場がいかに過酷なものかは想像に難くない。

    北朝鮮における女性への人権侵害の代表例が「喜び組」だ。
    (参考記事:北朝鮮の「喜び組」に新証言「最高指導層の夜の奉仕は…」