「もしかしたら人権侵害かも…」庶民の逆襲を恐れるようになった北朝鮮の警察官
かつて、北朝鮮では権力に逆らうことは「死」を意味した。苦難の行軍の真っ最中だった1998年、飢える労働者を救うために不正を犯した製鉄所の幹部が死刑になった。怒りに震えた多くの労働者が抗議に立ち上がったが、国から返ってきたのは真摯な対応ではなく、文字どおりの戦車による「蹂躙」だった。
(参考記事:抗議する労働者を戦車で轢殺…北朝鮮「黄海製鉄所の虐殺」)
ところが今では状況は大きく変化している。人々は「人権」という意識を持つようになり、以前ほど権力者を恐れなくなり、反抗することも増えている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
地方出身で昨年韓国にやってきた50代の脱北者の男性はRFAの取材に、保安員(警察官)は「人権がらみの問題を起こすと厄介だ」という認識を持つようになり、国民の逆襲が始まったという。