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  • 世界で最も過激な「BTSファン」は北朝鮮にいた

    北朝鮮では韓流ドラマやK-POPを視聴することは重罪に当たる。過去にはある女子大生が、韓流ドラマを見ていたというだけで拷問を受け、悲惨な運命を辿った。

    (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    一方で、米ビルボードの売り上げランキングで1位を記録するなど、K-POPを代表するアーティスト、防弾少年団(BTS)の勢いはとどまることを知らないが、北朝鮮の若者もその流れに決して乗り遅れてはいない。彼らの間で流行しているのはカバーダンス、つまり有名アーティストと同じように踊ることだ。

    平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、「チャンマダン(市場)世代と呼ばれる北朝鮮の若者の間では、BTSなどK-POPのPVや音楽番組が大人気だ。それも、もはや単に見て聞いて楽しむだけに飽き足らず、カバーダンス、リアクションビデオ、ランダムダンスパフォーマンスなど、自分たちでコンテンツを生産する段階まで来ている。

  • 130人が犠牲「水族館の惨劇」のあり得ない結末

    北朝鮮の金正恩党委員長はこの夏、国内各地の工場や建設現場を精力的に回り、生産態勢や工事の進捗具合に難があると思われた部門の幹部らを、容赦なく叱りつけ、檄を飛ばした。

    その熱心さが、やがて惨事につながるのではないかと懸念していたら案の定、現実のものとなってしまった。

    すでに本欄でも伝えた通り、金正恩氏が7月に視察した清津(チョンジン)かばん工場の工事現場で床が崩壊する事故が発生。4人が死亡し、数十人が重軽傷を負ったのだ。金正恩氏から叱責を受けた朝鮮労働党中央委員会が、大慌てで「工場を建て直せ」と指示した結果である。

    (参考記事:河原で500人死亡の地獄絵図…「速度戦」と呼ばれる殺人キャンペーン

    この事故で死亡したのは、専門の建設労働者ではなく、工場の女性職員4人だ。

  • 金正恩氏視察先の工事現場が崩壊…死傷者多数

    金正恩氏視察先の工事現場が崩壊…死傷者多数

    北朝鮮では、手抜き工事の横行などにより、建物の崩壊や建設現場での死亡事故が多発している。この9月中旬には、金正恩党委員長が視察した工場で深刻な事故が起きた。

    (参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

    金正恩氏は今年7月、北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクト)で複数の現場を視察。その中のひとつ、清津(チョンジン)かばん工場を訪れた金正恩氏は、関係者に対して手厳しい批判を加えた。朝鮮中央通信は、その時の様子を次のように伝えている。

    「最高指導者は、清津かばん工場を建設した時から1年半になるまでデザイン室も設けず、製品陳列室も汚いまま放っているのを見れば確かに道党委員会の活動に問題があると深刻に批判した」

    (参考記事:金正恩氏、咸鏡北道で経済部門を集中視察…工事の遅れで内閣を叱責

    きつい指摘に、関係者は震え上がったはずだ。

  • 米国務省が動画公開「机の上で麻酔なしに堕胎手術された」女性虐待の告発

    北朝鮮は、国連で13年連続で採択されている北朝鮮人権決議案に対して「政治的挑発」「『人権問題』を口実に不純な政治目的を追求しようとするいかなる試みに対しても、絶対に袖手傍観しない」などと強く反発している。

    それでも、国際社会は黙っていない。米国では上院外交委員会が、北朝鮮の政治犯収容所の撤廃を求める決議案を通過させた。

    (参考記事:北朝鮮女性、性的被害の生々しい証言「ひと月に5~6回も襲われた」

    一方、米国務省は広報サイト「シェア・アメリカ」で、10月27日の世界信教の自由の日に合わせて、北朝鮮で宗教が迫害されているという内容の脱北者の証言動画(下)を公開した。証言したのは脱北者のチ・ヒョナさんだ。

    証言内容は次のようなものだ。

    「脱北を4回試みたが、3回失敗して強制送還された。中国で人身売買されたが、『混血の子どもの出産は認めない』との理由で警察に強制堕胎させられた。机の上に寝かされ、自分の着ていた服でさるぐつわを噛まされ、両手両足を抑え込まれた上で、麻酔なしに堕胎手術を受けさせられた」

    「(1990年代後半の)苦難の行軍のころに、うちの家族も餓死の危機に追いやられた。母はコメを得るために中国に渡った。中朝国境地域にある朝鮮族教会に米国と韓国の宣教師が託していたコメをもらったが、同時に縦8センチX横5センチの小さな聖書をもらってきた。それをきっかけに神の存在を知ることとなった」

    「その後、保衛部(秘密警察)に呼び出された。聖書を奪われた上で5時間にわたり拷問された」

    (参考記事:「北朝鮮で自殺誘導目的の性拷問を受けた」米人権運動家

    北朝鮮は、米国と韓国が非核化を優先して人権問題に言及しなくなったのをいいことに、このまま「普通の国」の仲間入りを狙っているのかもしれないが、そうは問屋が卸さない。人権侵害の証拠は数多く残っており、それをなくしてしまうことなどできないのだ。

    (参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導

    2013年に脱北過程を綴った本「自由を求めて千万里」を出したチさんは、昨年12月にニューヨークの国連本部で開かれた「北朝鮮人権の日」、今年7月の「信教の自由向上のための閣僚級会議」などで証言するなど、北朝鮮の人権問題を全世界に知らせる活動に取り組んでいる。

    米国は、クリントン大統領(当時)が1998年、世界信教の自由法に署名した10月27日を「世界信教の自由の日」としている。一方で北朝鮮は宗教、特にキリスト教に対して厳しい弾圧を加えていて、聖書を持っていたとの理由だけで拷問、収容所送りなどの厳罰に処している。

    シェアアメリカは今年5月、脱北者のチ・ソンホ氏、チョン・グァンイル氏が北朝鮮で受けた人権侵害について語る動画も公開している。

     

  • 【証言動画】北朝鮮で受けた人権侵害

    シェアアメリカは今年5月、脱北者のチ・ソンホ氏、チョン・グァンイル氏が北朝鮮で受けた人権侵害について語る動画も公開している。

     

  • 【証言動画】北朝鮮で宗教が迫害されている

    シェアアメリカは今年5月、脱北者のチ・ソンホ氏、チョン・グァンイル氏が北朝鮮で受けた人権侵害について語る動画も公開している。

     

  • 夜な夜な金正日の「個人指導」に呼び出された天才美女の運命

    北朝鮮の金正恩党委員長の父・金正日総書記は、ハデな女性遍歴で知られていた。彼の身近にいた女性としては、正妻の金英淑(キム・ヨンスク)、金正男の母の成恵琳(ソン・ヘリム)、金正恩の母の高ヨンヒ(コ・ヨンヒ)、晩年まで秘書として務めた金オクが知られているが、それ以外にも、絶世の美女と言われた禹仁姫(ウ・イニ)ら多数の女性と関係を持ったと言われている。

    彼女らの運命は様々だ。成恵琳と禹仁姫は女優、高ヨンヒは舞踊家と、いずれも似た経歴を持っているが、末路は残酷なまでに明暗が分かれた。息子が最高指導者の地位を継承した高ヨンヒは「国母」となったが、成恵琳は金正日から見捨てられたも同然となり、ロシアで客死した。

    禹仁姫に至っては口封じのため、機関銃でズタズタにされて処刑された。

    (参考記事:機関銃でズタズタに…金正日氏に「口封じ」で殺された美人女優の悲劇

    ほかにも、北朝鮮には悲惨な末路を辿った女性芸術家が少なくない。たとえば粛清された張成沢(チャン・ソンテク)元朝鮮労働党行政部長の愛人で、やはり銀幕のスターだったキム・ヘギョンもそうだ。

    (参考記事:【写真】女優 キム・ヘギョン――その非業の生涯

    だが、金正日の「もうひとりの女」と言われるパク・エラのケースは、少し違っている。

  • 【写真】パク・エラ

    パク・エラ
    パク・エラ

    北朝鮮政府の宣伝活動に携わることになった彼女は、後にこんなことを語っている。

  • 北朝鮮、韓流ドラマを見た中学生を逮捕

    今年4月、5月、9月と3回に渡って行われた南北首脳会談。北朝鮮国内では朝鮮戦争の終結や統一への期待が高まると同時に、禁止されている韓流ドラマや映画の視聴、韓国製品の所有・販売の解禁への期待も高まっている。

    それに対する北朝鮮当局の答えは「取り締まりの強化」だ。

    両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると、道内の白岩(ペガム)で今年7月、韓流映画を見ていた中学生7人が逮捕された。親も呼び出されて取り調べを受け、流通経路が明らかになりつつある。しかし捜査はまだ集結していないため、逮捕から3ヶ月近く経っても7人は釈放されていない。

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋も、今年6月に韓流をパソコンで見ていた女子大生が摘発され、その後に芋づる式に9人が逮捕されたと伝えた。

    つまり、韓流の「単純消費者」を逮捕して厳しく調査し、流通ネットワークの全体を根絶やしにしようというのが北朝鮮当局の意図と思われる。そのために、被疑者に対する拷問が行われている可能性もある。

    (参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    取り締まり組織の拡充も行われている。

  • 【動画】金正日氏賛歌を歌う外国人

    あなたがいなければ祖国もない(당신이 없으면 조국도 없다)

    激しい嵐も払いのけ
    信念をくださる金正日同志
    あなたがいなければわれらはなく
    あなたがいなければ祖国もない

    未来も希望もすべて担う
    民族の運命である金正日同志
    あなたがいなければわれらはなく
    あなたがいなければ祖国もない

    世界がいくたび変わろうとも
    人民は信じる 金正日同志
    あなたがいなければわれらはなく
    あなたがいなければ祖国もない

  • 【写真】大きく変形した歯列

    上の2枚ではきれいに並んでいる歯のうち2本が、最下段のスキャン画像では口の内側に大きく移動している。

    (参考記事:「性拷問」の証言も…北朝鮮は「外国人人質」に何をしているのか

    VOAが公開した、ワームビアさんの歯列の変化を示す写真
    VOAが公開した、ワームビアさんの歯列の変化を示す写真

    (参考記事:「性拷問」の証言も…北朝鮮は「外国人人質」に何をしているのか

  • 【写真】大きく変形したワームビアさんの歯列

    写真は、2014年からワームビアさんの歯の治療に当たっていたタッド・ウイリアムス博士が10日、ワシントンDCの連邦地裁に提出した陳述書に添付されていたもの。

    ワームビアさんの両親は4月26日、息子は北朝鮮の金正恩政権から「残酷な拷問を受けて殺害された」として、北朝鮮を相手取り、同地裁に損害賠償訴訟を提起している。

    上の2枚ではきれいに並んでいる歯のうち2本が、最下段のスキャン画像では口の内側に大きく移動している。

    VOAが公開した、ワームビアさんの歯列の変化を示す写真
    VOAが公開した、ワームビアさんの歯列の変化を示す写真
  • 「縁談で葬式の話を持ち出すな」日本を非難する金正恩氏の思惑

    北朝鮮の金正恩党委員長は、日本との直接交渉を促すトランプ米大統領や韓国の文在寅大統領らに対し、日本には拉致問題で「多くの譲歩」をしており、交渉停滞の責任は日本側にあると反論した――。

    共同通信は15日、韓国の拉致被害者家族の会代表で北朝鮮内に独自の情報源を持つ崔成龍氏からの情報として、北朝鮮当局が上述のような説明を党内で幹部らに行っていると伝えた。

    歴史問題で韓国に味方

    今年に入り金正恩氏と首脳会談を行ったトランプ氏と文在寅氏はいずれも、金正恩氏が「日本とも対話を進めたい」と語ったと明かしている。しかし正直なところ、金正恩氏が本当にそのように語ったとして、現段階でどのくらい真剣になっているのか、また日本人拉致問題をどれだけ重要視しているかは、はなはだ疑問だ。

    むしろ北朝鮮はこの間、過去の歴史問題と絡み、韓国と歩調を合わせるようにして日本を非難している。

    (参考記事:日韓の「旭日旗掲揚」問題に北朝鮮が参戦!日本の対抗策はこれだ

  • 【写真】北朝鮮軍の白頭山拳銃

    白頭山拳銃は、1970年代にチェコのCZ-75を模倣して作られた口径9ミリの自動拳銃で、銃身には金日成主席の直筆を模した「白頭山」という文字が刻まれている。1980年代から、軍の指揮官が使う拳銃として採用された。【写真】白頭山拳銃

    (参考記事:玄永哲氏の銃殺で使用の「高射銃」、人体が跡形もなく吹き飛び…

  • 【写真】いかつい「ガングロ」になった金正恩氏

    2018年9月、韓国の文在寅大統領の一行と行動をともにした時の金正恩党委員長。体形や顔立ちは数年前とさほど変わらないが、顔の肌は明らかに日焼けしている。

    (参考記事:【写真】色白だった頃の金正恩氏

    金正恩氏(平壌写真共同取材団)
    金正恩氏(平壌写真共同取材団)
    2018年9月20日、韓国の文在寅大統領らと白頭山を訪れた金正恩氏(平壌写真共同取材団)
    2018年9月20日、韓国の文在寅大統領らと白頭山を訪れた金正恩氏(平壌写真共同取材団)

    2018年9月20日、韓国の文在寅大統領らと白頭山を訪れた金正恩氏(平壌写真共同取材団)
    2018年9月20日、韓国の文在寅大統領らと白頭山を訪れた金正恩氏(平壌写真共同取材団)

    (参考記事:【写真】色白だった頃の金正恩氏

  • 【写真】色白だった頃の金正恩氏

    下の写真はいずれも、2015年当時の金正恩党委員長。最近と同様、精力的に各部門の現地指導を行っていた。
    (参考記事:【写真】いかつい「ガングロ」になった金正恩氏

    養魚場を現地指導した金正恩氏(2015年11月19日付労働新聞より)
    養魚場を現地指導した金正恩氏(2015年11月19日付労働新聞より)

    朝鮮人民軍航空・対空軍第447軍部隊を訪問した金正恩氏
    朝鮮人民軍航空・対空軍第447軍部隊を訪問した金正恩氏/2015年3月3日付労働新聞より

    (参考記事:【写真】いかつい「ガングロ」になった金正恩氏

  • 金正恩氏のいかつい「ガングロ写真」と色白ぽっちゃり時代

    「彼(金正恩氏)とあいさつを交わしながら、目についたのが彼の顔の色だった。顔が黒く日焼けしていたのだ。一国の首脳の顔が、なぜ日焼けしているのか」

    (参考記事:【写真】色白だった頃の金正恩氏
    (参考記事:【写真】いかつい「ガングロ」になった金正恩氏

    18日から20日にかけて、韓国の文在寅大統領に随行して北朝鮮を訪問した鄭東泳(チョン・ドンヨン)民主平和党代表は帰国後、韓国メディアに対し金正恩党委員長の第一印象をこう語った。

    言われてみれば、たしかにそうだ。以前は色白のぽっちゃり形だった金正恩氏が、いかつい「ガングロ」に変身している。

    (参考記事:【写真】色白だった頃の金正恩氏
    (参考記事:【写真】いかつい「ガングロ」になった金正恩氏

  • 北朝鮮女性、性的被害の生々しい証言「ひと月に5~6回も襲われた」

    米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、米上院外交委員会は26日、北朝鮮国内の政治犯収容所の撤廃を求める決議案を通過させた。同決議案は、ユタ州選出のオリン・ハッチ議員(共和党)が4月に提出したもので、金正恩党委員長に対し、収容所に囚われているすべての収監者の釈放も求めている。

    (関連記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    トランプ米大統領や文在寅韓国大統領はじめ、米韓の指導者たちは金正恩氏との対話を優先するあまり、北朝鮮の人権問題に対する言及を露骨なまでに避けている。しかし政治犯収容所を筆頭に、「人権侵害の生産施設」とでも言うべき北朝鮮の拘禁施設の状態が目に見えて改善されない以上、今回の米上院外交委の決議案と同様の動きが、今後もどこかで出続けるのだ。

    (参考記事:北朝鮮、脱北者拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も

    韓国の北韓人権情報センター(NKDB)が最近発表した「2018 北朝鮮人権白書」には、北朝鮮の拘禁施設において迫害を受けた人々の血のにじむ証言が数多く収録されている。たとえば咸鏡北道(ハムギョンブクト)出身のある脱北者の女性は、秘密警察である国家安全保衛部(現国家保衛省)の拘禁施設で受けた性的被害について、次のように語っている。

  • 金正恩命令をほったらかし「愛の行為」にふけった北朝鮮カップルの運命

    金正恩命令をほったらかし「愛の行為」にふけった北朝鮮カップルの運命

    今月の北朝鮮は国家的行事が目白押しだ。まず9日には70年目の建国記念日(9.9節)があり、18日から20日までは南北首脳会談が開かれた。このような時期には「雰囲気を乱す事件、事故を1件たりとも起こしてはいけない」として、国内に厳重警戒体制が敷かれる。

    そんな中、中国との国境に面した両江道(リャンガンド)の金亨稷(キムヒョンジク)郡で「大事件」が起きてしまった。しかもそこには「男女の関係」が絡んでいたようだから、関係者は穏やかではない。

    「寝ていた」男女

    現地のデイリーNKの内部情報筋によると、事件が起きたのは建国記念日を1週間後に控えた2日の午前0時ごろのことだ。

  • 「南北首脳会談? もう関心ないね」北朝鮮国民のシラけた本音

    北朝鮮の金正恩党委員長と韓国の文在寅大統領による、今年3回目の首脳会談が18日に行われる。非核化を巡る米朝対話が停滞する中、今回の会談が突破口を開くことを期待する向きは少なくない。またそうなってこそ、北朝鮮側が待望する経済制裁の緩和、または韓国や中国などによる経済支援の実現も近づく。

    しかし北朝鮮国民の中には、朗報を待ちくたびれた挙句、首脳会談にもはや何の関心も持てない人々が少なくないようだ。

    両江道(リャンガンド)の内部情報筋は17日、デイリーNKとの電話取材に対し「最初の首脳会談のときは、すぐにでも南北交流が活性化されて経済的な大事変でも起きるかと思って歓迎したが、数カ月が経っても支援(物資)ひとつ手に入らず、もう特別な期待などしていない」と語った。

    北朝鮮国民が国家に対して不信感を抱くのは、今に始まったことではない。

    (参考記事:「何かがおかしい…」国のやり方を疑い始めた北朝鮮の人々

    しかし4月に行われた1回目の首脳会談の際、北朝鮮当局はその意義を大々的に宣伝した。これはもちろん、これまでもメディア戦略を自ら統括してきたと見られる金正恩氏が、直接指揮を取ったものであったはずだ。

    (参考記事:金正恩氏が自分の“ヘンな写真”をせっせと公開するのはナゼなのか

    そうして大きな期待を持たされながら、それを地に落とされたショックはやはり大きかったようだ。

  • 北朝鮮で「サウナ不倫」が拡大か…金正恩氏も止められず

    北朝鮮の人々は大層な風呂好きだ。各地方都市には国営のスーパー銭湯が存在するほどだ。

    朝鮮中央通信は2010年3月21日に配信した「勤労大衆の文明を花咲かす社会主義の恩徳」という全国のスーパー銭湯を紹介する記事で、その建設目的を次のように伝えている。

    敬愛する将軍様の崇高な意志により、全国各地に作られた蒼光院式奉仕基地は、母なる党の人民愛の歴史と人民大衆中心のわが国の制度の優越性を伝え、広範な勤労大衆に真の社会主義の恵みを与える「恩情院」「恩徳院」と親しみを持って呼ばれている。

    つまり、スーパー銭湯ですらも体制のプロパガンダに利用するのが北朝鮮なのだ。しかし、一部を除いて運営状態が良好とは言い難い。

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋の話では、国営スーパー銭湯には、風呂、サウナはもちろん、理髪店、美容室もあり、レストランまで併設する豪華さを誇っているのに、シャワーからお湯が出ず、浴槽にもお湯が張られていないというのだ。

    一風呂浴びるには、10リットルのバケツに水を汲んで、石炭ストーブで温めるしかなく、煤煙が室内に充満して、臭くて息が詰まるという。これでは楽しみに行ったのか、苦しみに行ったのかわからない。

    国営スーパー銭湯に代わって流行しているのが、トンジュ(金主、新興富裕層)が経営する民営のスーパー銭湯だ。権力者がカネに物を言わせ、家族でなければ利用できないVIPルームを愛人との逢瀬に利用し、批判の的になったりしているが、施設自体は庶民からも人気のようだ。

    (参考記事:北朝鮮で「サウナ不倫」が流行、格差社会が浮き彫りに

    平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋が、その詳細を伝えてきた。

    民営のスーパー銭湯の充実度は国営スーパー銭湯とさほど変わりないが、最も異なるのは「正常に運営」されているところだ。

    入浴後のお楽しみと言えば冷たいビールだが、このスーパー銭湯ではアルコールや乾き物はもちろん、オレンジジュース、サイダーなどのソフトドリンク、お菓子やパンなども売られている。エステを兼ねた美容室もある。

    入浴前に脱いだ衣類を預ければ洗濯してくれるサービスもある。入浴中に洗濯、乾燥まで行うもので、下着は3000北朝鮮ウォン(約39円)、厚手のアウターでも2万北朝鮮ウォン(約290円)だ。

    ここまで楽しめて料金は、一番安い一人湯で3000北朝鮮ウォン、一番高い家族湯でも1万5000北朝鮮ウォン(約195円)。国営スーパー銭湯の入場料500北朝鮮ウォン(約6.5円)に比べると高いが、一般庶民でもさほど負担なく利用できる金額で、何よりも職場から利用券を受け取って、何時間も並んで入場する面倒くささもない。

    情報筋によると、このようなスーパー銭湯は、人口28万人の平城市内に100ヶ所ほどあるというのだ。前述のスーパー銭湯では20人ほどの人が雇われていることを考えると、市内全体で2000人もの雇用を生み出している計算になる。

    そこに目をつけたのは市の人民委員会(市役所)だ。スーパー銭湯のオーナーは、市の商業管理所に毎月50ドル(約5600円)を納めているが、これは「商業管理所所属」という看板を掲げる許可を得て営業を行うために必要な一種の税金だ。払わなければ、営業停止に追い込まれるなどの制裁を受ける。

    (参考記事:経済制裁の深刻な影響下でもたくましく生き残る北朝鮮商人

    また、ときどき係官がやってきて、電気設備や建物管理に問題がないか検閲(査察)を行うが、これはもちろん名目に過ぎない。係官の狙いは、タバコや米ドルなどのワイロをせびることだ。

    北朝鮮のスーパー銭湯が、不倫や売春の温床となっているのは前述したとおりだ。施設が増えれば、そういった行為がいっしょに拡大する可能性もある。

    権力者や金持ちの「やりたい放題」は、北朝鮮では昔からあることだ。

    (参考記事:【動画アリ】ビキニを着て踊る喜び組、庶民は想像もできません

    ただ、北朝鮮当局は年始から、金正恩党委員長の号令を受けて風紀の一斉取り締まりキャンペーンを行っており、本来ならば「サウナ不倫」もその対象になるはずだ。しかし実際のところ、金持ちの不倫三昧がキャンペーンで槍玉に上げられたという話は聞こえてこない。

    金正恩氏の権力をもってしても、止められないものが北朝鮮にあるのだろうか。

    (参考記事:「エリート女学校長は少女達を性の玩具として差し出した」北朝鮮幹部が証言

    国営の平壌第一銭湯(画像:朝鮮中央通信)
    国営の平壌第一銭湯(画像:朝鮮中央通信)
  • 北朝鮮は今後どうなる…建国70周年と米朝関係、非核化

    北朝鮮は今後どうなる…建国70周年と米朝関係、非核化

    北朝鮮は2018年9月9日、建国70周年を迎えた。

    金正恩国務委員長(朝鮮労働党委員長)国際社会からの強力な制裁に抗いながら、2017年中に核兵器の「完成」を宣言。2018年に入ってからは対話路線に大きく方針転換し、韓国の文在寅大統領、中国の習近平国家主席と相次いで会談。6月にはトランプ米大統領との、史上初の朝米(米朝)首脳会談を実現させた。

    34歳の若さでのこの「実績」は、実際のところ、祖父の金日成主席や父・金正日総書記と比べても遜色のないものと言えるだろう。

    「ゴール」は2020年

    では、北朝鮮の今後はどうなるのだろうか。それはひとえに、非核化の進展と、米朝関係の改善にかかっていると言える。

    北朝鮮が今後どうなるかを占う上で、まず時期的なゴールとして見えてきたのが、2020年だ。金正恩氏は9月5日に訪朝した韓国の大統領特使団と会った席上、トランプ氏の1期目の任期内に非核化を実現し、朝米関係を改善したいとの意向を示した。次の米大統領選挙は2020年11月に予定されている。

    (参考記事:「非核化、トランプ氏の1期目の任期内に」金正恩氏が表明

    トランプ氏も容認

    こうした金正恩氏の発言に対し、トランプ米大統領は同月6日、米モンタナ州での集会で行った演説の中で「素晴らしい」と評価。北朝鮮の非核化について「ゆっくりやればいい」と述べ、長期化を容認する姿勢を示した。

    トランプ氏は8月下旬、ポンペオ米国務長官の訪朝中止を発表した際、「非核化に関して重要な進展が見られない」と不満を表明していた。しかし、米朝両国は今後、時にこうした曲折を経ながらも、2020年の恐らく半ばごろを見据え、非核化のための対話を続けていく可能性が高い。

    北朝鮮では党大会

    ちなみに2020年は、北朝鮮で朝鮮労働党の第8回党大会が予定されている年でもある。

    党大会は、北朝鮮で最も権威の高い大会だが、2016年5月に第7回大会が行われるまで36年間も開かれなかった。破たんした経済政策の総括が困難だった事情に加え、金正恩氏の父である金正日氏が、党や行政上の手続きを踏むよりも、自らの裁量で機動的に(自由気ままに)物事を進めることを好んだためだ。

    金正恩氏は「有言実行」

    それに対して金正恩氏は、重要政策を公の場で自ら宣言し、その成果を公の場で総括する「有言実行」スタイルだ。これは、核兵器開発においても見られた。金正恩氏は間違いなく、2020年を自身と北朝鮮にとって重要な節目とする考えを持っている。

    ちなみに、金正恩氏が推進する大規模な建設プロジェクトは、いずれも2019年から2020年にかけての完成が厳命されている。ただ、建設工事に関する北朝鮮の能力に比べ、ムリな工期設定がなされているとの指摘があり、事故多発や工期の遅れも懸念されている。

    (参考記事:金正恩氏の背後に「死亡事故を予感」させる恐怖写真

    「裕福で文化的な生活」目標

    朝鮮労働党中央委員会は4月20日に平壌で行われた第7期第3回総会で、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を停止するとの決定書を採択。同時に、今後は経済建設に注力するとの方針を示した。

    (参考記事:北朝鮮「核・ICBM実験停止」を決定、核実験場も廃棄

    金正恩氏は総会で行った演説で「わが共和国が世界的な政治・思想強国、軍事強国の地位に確固と上がった現段階で全党、全国が社会主義経済建設に総力を集中すること、これがわが党の戦略的路線である」と宣言。続けて「人民経済の主体化、現代化、情報化、科学化を高い水準で実現し、全人民に何うらやむことのない裕福で文化的な生活を与える」との目標を示した。

    幹部を処刑

    「有言実行」を自身のポリシーとする金正恩氏にとって、これは非常に重い課題である。

    金正恩氏は最近、経済部門の視察に力を入れており、現場の担当幹部を激しく叱ることも珍しくない。金正恩氏は2015年8月、スッポン養殖工場の管理状態が「なっていない」と激怒し、支配人を処刑してしまったことがある。

    (参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導

    それを知る各現場の担当幹部たちは、さぞや生きた心地がしないだろう。

    「終戦宣言」にこだわる理由

    金正恩氏にとっては、すでに宣言してしまった経済発展を達成するためにも米朝関係の改善は必須であり、いますぐにでも必要になるのが朝鮮戦争の「終戦宣言」だ。

    北朝鮮の建設現場や農場で重要なマンパワーとなっているのが、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士たちだ。今後、経済建設にいっそう注力するためには、こうした現場により多くの兵力を振り向けなければならない。また、兵器開発や各種装備の維持・管理に投じられているコストを、大幅に削減する必要もある。

    北朝鮮が米国に対し、早期の終戦宣言を強力に要求するのは、関係改善を象徴する「ステップ」としての意味もあろうが、「経済重視」にシフトする根拠としても重要であるためと思われる。

    投資は中国と韓国から

    北朝鮮経済の好転のためには、外部からの投資も必要になるが、この点で金正恩氏が期待しているのは、米国ではなく中国と韓国だろう。

    トランプ氏は7月20日、北朝鮮人権法を2022年まで延長する法案に署名し、成立させた。同法は、北朝鮮の人権問題が改善しない限り、米国が北朝鮮に対して人道支援以外の援助を禁じるものだ。

    (参考記事:金正恩氏がトランプ氏に「言いたくても言えない」あの問題

    これにより、米国政府は北朝鮮に対して経済支援を行うことができなくなっているのだ。実際、ポンペオ米国務長官は5月9日に金正恩氏と会談した後に行われたFOXテレビのインタビューで、北朝鮮が完全な非核化に応じた場合、見返りとして民間資本を主体とした経済支援を行うことについて言及している。

    災害のダメージ

    民間資本による投資では、北朝鮮にとって必要な道路・電力・港湾などのインフラ整備には不足する可能性がある。だから大型の資金援助は、やはり中国や韓国に頼ることになるのだろうが、この両国としても、米朝関係が良好でなければ自由に動くことはできない。

    もっとも、たとえ米朝関係がうまく行ったとしても、それだけで北朝鮮の未来が明るいと言えるわけはない。北朝鮮は毎年のように、自然災害によって手ひどいダメージを受けている。こんなことが続いていたら当然、経済全体にシワ寄せが行く。

    (参考記事:金正恩氏の「権威失墜」…北朝鮮の危険指数は世界最悪レベル

    しかしいずれにせよ、北朝鮮が今後どうなるかを占う上で、最大の焦点が米朝関係であることは今後も変わらないだろう。

    南北首脳会談に注目

    そして当面の動きとして注目したいのは、韓国の文在寅大統領が9月18日から訪朝し、2泊3日で行う南北首脳会談の結果だ。前述した韓国の大統領特使団が北朝鮮側と合意した会談の議題には、朝鮮半島での恒久的な平和定着および共同繁栄のための問題、特に朝鮮半島の非核化に向けた実践的な方案が含まれるという。

  • 金正恩氏の「権威失墜」…北朝鮮の危険指数は世界最悪レベル

    国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は7日までに、北朝鮮南西部の黄海北道(ファンヘブクト)・黄海南道(ファンヘナムド)で先月下旬、台風19号により大規模な水害が発生し、76人が死亡、75人以上が行方不明になっていると明らかにした。被災民の数は少なくとも数千人、多くは5万人を超えるとの報道もある。

    近年、北朝鮮では毎年、こうした水害が起きている。台風の大規模化の影響もあるが、北朝鮮当局の危機管理意識の低さが被害を拡大させているのは明らかだ。

    (参考記事:金正恩氏の背後に「死亡事故を予感」させる恐怖写真

    国連の各機関が最近、共同で発行した「2018人道主義の危機と災害リスク評価報告書(Index for Risk Management)」は、北朝鮮当局の危機管理指数を、世界191カ国のうち43番目にランキングさせた。この指数は、順位が高いほど危険度が高いことを示している。北朝鮮の危機管理指数は、下位23%に属する最低レベルと評価されたのだ。

    もともと北朝鮮は、大事故や災害が起こった際、国の体面を守るため、そして安全対策の不備を国内外から非難されないよう被害規模を隠蔽する悪弊がある。過去にも、橋梁の建設現場で500人が一度に死亡する地獄絵図のような大惨事が起きたにもかかわらず、事故の詳細は一切明らかにされなかった。

    (参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図

    また、ダムや発電所などのインフラを守るため予告もなく放水するなど、人命軽視と言わざるを得ない現象も見られる。

    (参考記事:「あんた達のせいで皆死んだ」住民見殺しで金正恩体制の権威失墜

    また、北朝鮮当局は最近、9日の建国70周年記念行事の準備に気を取られ、災害への対応が後回しにしているとの指摘が、同国内から漏れ伝わっている。

    そうでなくとも、今年は異常な猛暑と日照りにより、農業が壊滅的なダメージを負ったと見られている。北朝鮮の食糧事情はかつてと比べ大幅に改善しているが、それも国内で一定量の収穫が確保されてこそのものだ。

    なし崩し的な資本主義化の進行で貧富の格差も拡大しており、貧困層は、わずかな食糧価格の変動からも大きな影響を受ける。

    金正恩党委員長は最近、韓国、中国、米国との首脳会談を相次いで実現させ、得意満面である。しかし、このような災害が永遠に繰り返されるのなら、いずれ金正恩氏の権威は地に落ちる。

    (参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

    国民の生命と財産を守るという最も重要な使命をないがしろにしていては、決して「偉大な指導者」として歴史に記されることはないだろう。

  • 「非核化、トランプ氏の1期目の任期内に」金正恩氏が表明

    北朝鮮の金正恩党委員長は5日に訪朝した韓国の大統領特使団と会った席上、トランプ米大統領の1期目の任期内に非核化を実現し、朝米関係を改善したいとの意向を示した。訪朝した鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台国家安保室長が6日の記者会見で明らかにした。

    金正恩氏はまた、「最近の朝米交渉にやや難しさがあるものの、そうした時こそトランプ大統領に対する信頼は引き続き維持される」などと強調したという。

    また青瓦台の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官が6日の記者会見で明らかにしたところでは、トランプ氏は4日に文在寅氏大統領と電話会談した際、金正恩氏にメッセージを伝達するよう要請。また金正恩氏も鄭室長に対し、トランプ大統領宛てのメッセージを託したという。