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  • 「量刑はワイロで決まる」北朝鮮の常識

    最近、北朝鮮の保安署(警察署)の待機室(留置場)は、容疑者で溢れかえっている。当局が犯罪撲滅のため取り締まりを強化したせいで、逮捕される人が続出しているのだ。ところが、犯罪は一向に減らないという。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

    咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、清津(チョンジン)市内の各区域の保安署の待機室は、逮捕された人があまりにも多く、すし詰め状態となっている。そこに加えて、容疑者の面会、差し入れにやってくる人も多く、保安署の前庭には長い列ができている。

    これは、中央が10月初めに下した「社会秩序維持に関する内部方針」によるものだ。詳しい内容について情報筋は言及していないが、「犯罪をドシドシ取り締まれ」という内容であることは想像に難くない。道の保安局と各区域の保安署は大々的な住民統制に乗り出し、ちょっとした犯罪でも逮捕するようになった。保安署にとって「絶好のチャンス」だからだ。

    容疑者は正式な裁判を受けることなく、保安署の担当者が集結所(軽犯罪者を収容する刑務所)送りにするか、教化所(一般の刑務所)送りにするかを決める。そのため、署内ではワイロが飛び交うのだ。

    別の情報筋は語る。

    「量刑は正式な裁判ではなく、ワイロの額で決まることはもはや常識だ。金持ちならどんなに重い罪を犯してもワイロで解決できるが、貧しい人はカネの工面ができず、教化所送りになったり、最悪の場合は銃殺刑にされてしまう。」

    ワイロの額は、担当者が判断するのではなくすでに決められている。教化所送りになるほどの重い罪でも、1000元〜2000元(約1万5400円〜3万800円)ほど掴ませたら即時釈放となる。

    もちろん、保安署のみならず、保衛部(秘密警察)も同じようなことをやっている。

    今年6月、両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)市で、中国キャリアの携帯電話を使用した容疑で住民76人が逮捕された。保衛部は彼らに3つの選択肢を与えた。5000元(約7万7000円)を払って釈放、半分の2500元(約3万8500円)を払って半年間労働鍛錬隊(軽犯罪者を収容する刑務所)送り、一銭も払わずに1年間教化所送り、と言った具合だ。

    中央がいくら住民統制を強化しても、すればするほど地域の保安署には飯の種が増えるだけで、犯罪が増えたほうがむしろ都合がよい。これでは犯罪が減るわけがない。

  • 事故・自殺・そして拷問 「労働者の生き血」を吸う金正恩氏の外貨稼ぎ

    事故・自殺・そして拷問 「労働者の生き血」を吸う金正恩氏の外貨稼ぎ

    北朝鮮が外貨稼ぎのため海外に派遣している労働者の中から今年だけで40人の死亡者が出ていると、韓国の聯合ニュースが消息筋の話として報じている。事故や病気、そして自殺によるものだという。

    拷問でアキレス腱を

    それによると、死亡者が出たのはロシアやクウェート、中国、カタール、赤道ギニア、アンゴラ、モンゴルなど。中でも、ロシアでの死亡者が13人と最も多い。8月に労働者1人が3階の高さの建設現場から落ちて死亡し、7月ごろにはトボリスクの建設現場でも2人が貨物昇降機から転落する死亡事故が発生。1月にはウラジオストクで、労働者1人が生活苦を訴えながら、宿舎の屋上で体に火をつけ投身自殺した。

    また、アンゴラでは3月に約20人の労働者が黄熱病で死亡した。予防接種を受けていなかった疑いがあるという。

    北朝鮮には、「国際主義戦士」という言葉がある。

  • 「金正恩をねらえ」米韓軍で高まる声

    北朝鮮が5回目の核実験を行った9日、韓国軍合同参謀本部のイム・ホヨン戦略企画本部長(中将)は記者会見で、北朝鮮が核攻撃を仕掛けてきた場合「北の軍指導本部を含む指揮部を直接狙い反撃・報復する」と述べ、金正恩党委員長への攻撃を示唆した。

    吹き飛ぶ兵士の動画

    堪忍袋の緒が切れた、ということなのかも知れないが、韓国軍内から「金正恩をねらえ」との声が出るのは、これが初めてではない。

  • 金正恩氏の「ヘンな写真特集」を北朝鮮幹部が見ている

    正恩氏のトイレ事情も

    北朝鮮の御用メディア団体である朝鮮記者同盟中央委員会は2日、デイリーNKを名指しで非難するスポークスマン談話を発表した。それを伝えた朝鮮中央通信は、次のように報じている。
    「スポークスマンは、『朝鮮日報』『中央日報』『聯合ニュース』『ニュース1』『デーリーNK』をはじめとする南朝鮮のかいらい保守メディアがわれわれの200日間キャンペーンの目覚しい成果をけなそうとさまざまな悪口を並べ立てている」
    (参考記事:【写真で振り返る】金正恩氏、年々高まる肥満度…髪型にも変化が

  • 金正恩氏が「ブチ切れて拳銃乱射」の仰天情報

    北朝鮮で、エリートたちの亡命が相次いでいる。先月下旬、極秘裏に韓国入りしたとされる駐英大使館の太永浩(テ・ヨンホ)公使夫妻は、一説に「北朝鮮の貴族」とも言うべき抗日パルチザンの血筋だとされる。

    美女脱北でも公開処刑

    韓国の中央日報によると、太公使の父は、故金日成主席が抗日パルチザン活動を行っていた時代に伝令兵を勤め、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の大将まで上り詰めた太炳烈(テ・ビョンリョル)氏だという。

    (参考記事:金正恩氏、美人ウェイトレスの集団脱北で「公開処刑」を指示か

  • 穀物から医薬品を製造する北朝鮮医師の離れ業

    韓流ドラマの時代劇を見ると、王に仕える医女(女性医師)が、かまどの前で薬を煎じるシーンがよく登場する。北朝鮮の病院では、今でもそんな前近代を地で行く光景が見られるという。

    韓国の薬学専門ニュースサイト「デイリーファーム」は、脱北者で現在韓国で薬剤師を務めるイ・ヘギョンさんが、最近ソウルで開かれた「統一保健医療学会」で「北朝鮮の医療と薬務の生態系」という発表を行い、北朝鮮の薬学事情について語ったと報じた。

    発表によると、北朝鮮では医薬品が著しく不足しているため、極めて基礎的な薬品だけを用いて治療が行われている。よく使われるのは、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェンなどの鎮痛剤、大黄などの止瀉剤、寄生虫剤、抗生剤などだ。薬品不足を補うため、漢方薬が使われることも多い。

    アヘンが治療薬として

    驚くべきは、覚せい剤をはじめとする薬物が「治療薬」のように使われていることだ。

  • 北朝鮮レストランが「超キャバクラ」化…制裁で苦肉の策

    北朝鮮が世界各地で運営するレストランが苦境に追い込まれている。

    韓国の聯合ニュースによると、国連安保理で対北制裁が採択されて以後、海外の北朝鮮レストランの約3割が店を閉じたという。閉店に追い込まれる店舗は今後も増えそうだ。国際社会の経済制裁に加え、韓国政府が自国民に対して「利用自粛」を訴え、「お得意様」だった韓国人観光客の客足が急速に落ちたためだ。

    美貌のウェイトレス、人気爆発

    それに加えて、レストランの目玉でもあった「美貌のウェイトレス」がいなくなる、いわば店にとっての「スター不在」も苦境の大きな理由と言える。なぜ、彼女たちが店から消えているのか。

  • 女子大生には拷問、女子高生は公開裁判…北朝鮮の人権侵害(3)

    北朝鮮の人権に関して国連調査委員会が公表した報告書は、同国の指導層、すなわち金正恩体制が決定した政策によって、広範囲にわたる「人道に対する罪」が今現在も行われているとしている。

    このなかでも、とりわけ女性に対する人権侵害のレベルは深刻だ。

    指導層の慰み者「喜び組」

    金正恩党委員長の父親である金正日氏は、「5課処女」という「権力層に仕える女性」を選抜、管理するシステムをつくりあげた。代表的な5課処女といえば、日本でもよく知られている「喜び組」。

  • 北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

    女子高生、見せしめ

    北朝鮮の人権侵害が、23歳の女子大生の人生を狂わせた。なぜ、そのようになかったのか。

    今月6日、米国は最高指導者の金正恩党委員長を、人権侵害の首謀者としてはじめて名指しで明記した。北朝鮮は米国の措置に対し、「外交ルートを遮断する」と猛反発。しかし、いくら反発しようとも、せい惨きわまりない北朝鮮の拷問や処罰の実態の多くは暴かれており、米国の措置はむしろ遅すぎると言っても過言ではない。

    今回、女子大生が自殺を選んだきっかけは「韓流」と北朝鮮当局の「拷問」。この二つは、現在進行形の北朝鮮の人権侵害を象徴している。

    米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、北朝鮮の秘密警察・国家安全保衛部(秘密警察)と韓流ドラマを取り締まる組織「109常務」は大々的な取り締まり作戦を行い、現地には殺伐とした空気が流れているという。1月には、女子高生も海外映画を見た罪に問われていた。

    そして今年5月、109常務は、清津(チョンジン)市浦港(ポハン)区域南江洞(ナムガンドン)で一人暮らしをしていた23歳の女子大生の家を急襲、家宅捜索を行った。

    友人の名を「白状」

    運悪く、彼女の家からは韓国映画が保存されたメモリーカードが発見されたことにより悲劇が起こる。

  • 穀物から医薬品を製造する北朝鮮医師の離れ業

    韓流ドラマの時代劇を見ると、王に仕える医女(女性医師)が、かまどの前で薬を煎じるシーンがよく登場する。北朝鮮の病院では、今でもそんな前近代を地で行く光景が見られるという。

    韓国の薬学専門ニュースサイト「デイリーファーム」は、脱北者で現在韓国で薬剤師を務めるイ・ヘギョンさんが、最近ソウルで開かれた「統一保健医療学会」で「北朝鮮の医療と薬務の生態系」という発表を行い、北朝鮮の薬学事情について語ったと報じた。

    発表によると、北朝鮮では医薬品が著しく不足しているため、極めて基礎的な薬品だけを用いて治療が行われている。よく使われるのは、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェンなどの鎮痛剤、大黄などの止瀉剤、寄生虫剤、抗生剤などだ。薬品不足を補うため、漢方薬が使われることも多い。

    アヘンが治療薬として

    驚くべきは、覚せい剤をはじめとする薬物が「治療薬」のように使われていることだ。

  • 一生涯を権力に捧げる北朝鮮の美女たち

    北朝鮮のガールズグループ「モランボン楽団」が10日から、功勲国家合唱団と中国を訪問。12日から3日間、初の海外公演が行われる。

    金正恩第1書記によって結成されたモランボン楽団は、その独特な音楽性から世界中にファンを持つ。以前、東南アジアツアーの噂が流れた時は、日本のNK-POP(北朝鮮ポップス)ファンからも「是非、行きたい!」との声が上がるほど、熱い視線が注がれている。

    北朝鮮からも今回の中国公演に対する意気込みが感じられる。朝鮮中央通信は10日、「モランボン楽団は世界的なおしゃれ楽団」と自画自賛する記事を配信。モランボン楽団の「誕生秘話」を明かしながら、中国公演に向けた宣伝を繰り広げた。

    今回の公演は中国側の招待による文化・芸術交流と銘打っているが、その裏に中朝双方の政治的思惑、すなわち中朝関係の修復があることは言うまでもない。

    権力の秘部を「知り過ぎた女たち」

    そんな大役を担うモランボン楽団は、金正恩第1書記が直々に結成させた「金正恩時代」を象徴するグループだ。その美貌と芸術的技能の高さから「喜び組」と勘違いされることがあるが、これは違う。

  • 兵役逃れや売春が横行…北朝鮮軍の「弱体化」が止まらない

    北朝鮮北部のある都市で5月、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の徴兵を巡る不正が発覚し、物議を醸した。デイリーNKジャパンの取材協力者によれば、概要はこうだ。

    徴兵対象者である8人の高校生の親たちが、兵役が免除されるよう軍の担当者にワイロを渡し、「重病のため兵役に不適」との報告書を書かせた。しかし、それを知った同級生の親たちが軍上層部に直訴。調査の結果、贈収賄が露見してしまった――。

    「生存本能」からの犯罪

    韓国をはじめ、徴兵制を実施している国ではこういう出来事は珍しくない。しかし北朝鮮の場合、深刻さの次元が違う。

  • ベールを脱いだ金正恩氏「出生の秘密」生母の墓と大阪・鶴橋

    北朝鮮の金正恩党委員長の実母である高ヨンヒ氏の墓地の写真が公開された。

    韓国の国営放送KBSは、イギリスの外交官が2年前に撮影した高ヨンヒ氏の墓地の写真や、その他のルートから入手した複数の写真を公開した。その位置は平壌の大城山の広大な一角を占め、衛星写真でもある程度の確認が可能だ。

    KBSが公開した写真や、衛星写真からは確認できないが、実はこの墓地には高ヨンヒ氏にまつわる極めて重要な情報が記されている。

    日本軍下の工場で働く

    筆者は2011年、「高ヨンヒの父親はプロレスラー」という通説を覆して、1962年に大阪から北朝鮮に帰国した在日朝鮮人の高ヨンヒ氏の正体を明らかにした。歌手の和田アキ子さんと高ヨンヒ氏と幼なじみだったという説もあるが、これも誤りだ。

  • 「LINEを使う人間はスパイ」金正恩体制が宣言

    北朝鮮の金正恩体制が、LINEやカカオトークなどのコミュニケーションアプリに対する警戒を強めている。デイリーNKの両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると、「つい最近『カカオトーク、LINEを使用している住民を見つけ出し、反逆者として逮捕せよ』との、アプリを名指しした指示が降りてきた」という。

    (参考記事:北朝鮮当局「LINE、カカオを取り締まれ!」…異例の通達

    使用していた事実が当局に知られたら、スパイ容疑で銃殺されるか、あるいは政治犯収容所に送られるなどの厳罰を受ける可能性があるということだ。

    女性を銃殺

    北朝鮮には、すでに200万人以上の携帯電話のユーザーがいる。

  • 美女ウェイトレスの相次ぐ脱北は国際社会へのSOSだ

    中国浙江省寧波の北朝鮮レストラン「柳京食堂」の支配人と従業員13人が集団脱北した事件の衝撃が冷めやらぬ中、またもや別のレストランの従業員が脱北したことが明らかになった。

    脱北美女が指名手配

    23日、韓国の主要メディアは、中国の北朝鮮レストラン従業員が脱北して、第3国で韓国行きを待っていると報道。翌24日、韓国政府当局者も「脱北は事実」と認める。

  • 北朝鮮、脱北ウェイトレスたちの顔写真を公開

    中国浙江省寧波市の北朝鮮レストラン「柳京食堂」から集団脱北した北朝鮮出身の従業員12人の顔写真などの個人情報が公開された。
    脱北ウェイトレスたちの顔写真①
    公開したのは、親北朝鮮的な在米韓国人が運営するニュースサイト・民族通信。ノ・ギルナム平壌特派員が入手したものだという。

    事実上、北朝鮮当局による公式発表と理解して差し支えなかろう。同サイトは次の通り、集団脱北した12人の顔写真、実名、生年月日を公開。彼女らの家族とのインタビュー記事、動画も配信した。

    脱北ウェイトレスたちの顔写真①

    (関連記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発

  • 【実録 北朝鮮ヤクザの世界(上)】28歳で頂点に立った伝説の男

    「北朝鮮にも腕っぷしが強くて徒党を組む愚連隊のような連中をはじめ、裏社会の人間はいる。実際、俺自身が裏社会の人を通じて北朝鮮を脱出できたわけだからね。ただ、日本のヤクザみたいに巨大で組織的じゃないね」

    そう語るのは60代半ばの脱北者、崔勇男(チェ・ヨンナム)さん。1970年代に大阪から北朝鮮へ帰国した崔さんは、かの国の現実に絶望し、2008年に脱出。命がけの逃避行の末に、生まれ故郷の日本に生還した。

    「北朝鮮のヤクザ」と言われても、にわかにイメージしづらい。なぜなら、北朝鮮には「人民保安部(警察)」「国家安全保衛部(秘密警察)」、そして「朝鮮人民軍」という3つの強大な治安機関があり、「ヤクザ」や「不満分子」など反社会的勢力に対する徹底的な監視体制を敷いているからだ。

    軍隊も一目置く

    そもそも北朝鮮という国家自体が、麻薬や偽札などなど、ヤクザ顔負けの違法行為に手を染めている。さらには複数の国家機関が、違法な「シノギ」をめぐって仁義なき戦いを繰り広げている。こんな国では到底ヤクザなんて存在できるはずがないと思われるが、やはり北朝鮮にもヤクザは存在した。そのなかには、「愚連隊」に過ぎなかった不良グループが拡大し、組織化された武闘集団になった例もある。

  • 「メッタ刺し」不倫殺人犯を北朝鮮国民が称賛する理由

    デイリーNKジャパンの北朝鮮内部情報筋によれば、その事件は、4月上旬に起きたという。北朝鮮北部・咸鏡北道のとある国境都市に住む現職の保安署(警察)幹部である朴氏(50代前半)は、この夜もいつもの様に2年来の不倫相手の女性の家に上がり込み、逢瀬を楽しんでいた。ところがそこに女性の夫(金氏)が帰宅。「現場」で鉢合わせになった朴氏は慌てて外に逃げ出したものの、金氏は台所にあった包丁片手に追いかけ、朴氏を5回以上もメッタ刺しにした。朴氏は現場で死亡が確認された。

    権力者たちの「乱れた性」

    金氏はその足ですぐに立ち去り、行方をくらませた。朴氏の立場が立場だっただけに、治安当局もメンツにかけて総動員体制をとっており、中国への逃走を防ごうと、軍である国境警備隊までもが動員されているという。

    と、ここまではどこの国にもありそうな話だが、特筆すべきは、情報筋が伝えてきた現地住民の反応である。

  • 【実録 北朝鮮ヤクザの世界(上)】28歳で頂点に立った伝説の男


    「北朝鮮にも腕っぷしが強くて徒党を組む愚連隊のような連中をはじめ、裏社会の人間はいる。実際、俺自身が裏社会の人を通じて北朝鮮を脱出できたわけだからね。ただ、日本のヤクザみたいに巨大で組織的じゃないね」

    そう語るのは60代半ばの脱北者、崔勇男(チェ・ヨンナム)さん。1970年代に大阪から北朝鮮へ帰国した崔さんは、かの国の現実に絶望し、2008年に脱出。命がけの逃避行の末に、生まれ故郷の日本に生還した。

    「北朝鮮のヤクザ」と言われても、にわかにイメージしづらい。なぜなら、北朝鮮には「人民保安部(警察)」「国家安全保衛部(秘密警察)」、そして「朝鮮人民軍」という3つの強大な治安機関があり、「ヤクザ」や「不満分子」など反社会的勢力に対する徹底的な監視体制を敷いているからだ。

    軍隊も一目置く

    そもそも北朝鮮という国家自体が、麻薬や偽札などなど、ヤクザ顔負けの違法行為に手を染めている。さらには複数の国家機関が、違法な「シノギ」をめぐって仁義なき戦いを繰り広げている。こんな国では到底ヤクザなんて存在できるはずがないと思われるが、やはり北朝鮮にもヤクザは存在した。そのなかには、「愚連隊」に過ぎなかった不良グループが拡大し、組織化された武闘集団になった例もある。

  • 脱北ウェイトレスたちの顔写真①

    民族通信が公開した写真は、左からキム・ソンミ(26)、キム・ソルギョン(22)、キム・ヘソン(24)、リュ・ソンヨン(24)さん。
    (関連記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発
    脱北ウェイトレスたちの顔写真②

    集団脱北した女性従業員の顔写真(画像:民族通信)
    集団脱北した女性従業員の顔写真(画像:民族通信)

    脱北ウェイトレスたちの顔写真②

  • 脱北ウェイトレスたちの顔写真③

    民族通信が公開した写真、左からソ・キョンア(22)、チョン・オクヒャン(23)、チ・ジョンファ(23)、ハン・ヘンボク(26)さん。

    集団脱北した女性従業員の顔写真(画像:民族通信)
    集団脱北した女性従業員の顔写真(画像:民族通信)

    エリート家庭の美女たち

    同通信はこの中のソ・キョンアさんが、「(韓国で)家族のもとに返して欲しいとのハンガーストライキを行う中で、死亡したことが確認された」と報じている。

  • 脱北ウェイトレスたちの顔写真②

    民族通信が公開した写真、続いて左からリ・ポム(25)、リ・ウンギョン(37)、リ・ジイェ(25)、パク・オクピョル(23)さん。
    脱北ウェイトレスたちの顔写真③

    集団脱北した女性従業員の顔写真(画像:民族通信)
    集団脱北した女性従業員の顔写真(画像:民族通信)

    脱北ウェイトレスたちの顔写真③

  • 【画像】金正恩氏の「プレミアムお菓子セット」

    セットの中身は、「ジャム・ロール」「ストロベリー・ウエハース」「かりんとう」「カステラ」「かぼちゃの種クッキー」「チョコパイ」など30種類。すべて平壌市内の「金カップ総合食品工場」で製造された。

    北朝鮮当局が朝鮮労働党第7回大会参加者に渡したお菓子(画像:デイリーNK)
    北朝鮮当局が朝鮮労働党第7回大会参加者に渡したお菓子(画像:デイリーNK)

    韓国製チョコパイは大人気

    北朝鮮庶民の間で、金カップ工場のお菓子はそれほど評価は高くない。必ず比較されるのは韓国製の「チョコパイ」だ。元々、開城工業団地でおやつとして至急されていたチョコパイが、市場などを通じて流通して広がり、一時期は通貨代わりになるほどの大人気だった。

    北朝鮮も「お菓子の韓流」に負けじと、独自に「チョコパイ」の生産をはじめたが「パサパサでまずい」と、ハッキリ言って評価は低い。

    【画像】新登場の北朝鮮製チョコパイ

    【食レポ】北朝鮮製チョコパイを食べてみた

    今回、金カップ工場で生産されたお菓子セットを大判振る舞いする裏には、「わが国のお菓子はこんなに美味しい」と宣伝する狙いがあるようだ。しかし実際のところ、庶民たちに「やはりまずかった」「わが国は韓国より遅れている」という認識を植え付ける逆効果を生みかねない。

    荒唐無稽な噂も

    また、配られたものが「お菓子」であることへの不満や落胆も予想される。金日成時代に開催された党大会では、参加者にカラーテレビが配られていた。

  • 金正恩氏の核・ミサイルが招く「少子化」と中絶ビジネス

    朝鮮半島の南でも北でも、晩婚化、未婚化、少子化が進んでいる。

    韓国の世論調査会社TNSが2009年に行った調査によると、53%が「必ずしも結婚しなくていい」と答えている。中でも女性の68%は、結婚に否定的な考えを持っているという。特殊出生率は1.25人で、日本の1.40人をも下回り、世界最下位レベルだ。

    一方、北朝鮮の特殊出生率は1.97人と、224の国と地域の中で128位を記録している(米CIAの調査)。

    しかし、北朝鮮の国内から伝わってくるのは、激しい晩婚化、未婚化、少子化の現状だ。総人口が約2300万人の北朝鮮において、少子化は中長期的に人口減少につながり、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵力減少につながるなど、与えるダメージは決して小さくない。

    金正恩氏は、少子化対策として「今後、国家の幹部事業に子供の数を反映させよ」と指示。これは、幹部は子供を作れば作るほど昇進で有利になるようなことを意味し、「40代で子供3人」がノルマだとも言われる。しかし、正恩氏の指示も少子化を解消するほどの効果はないと見られる。

    (参考記事:北朝鮮で深刻化する女性らの「出産拒否」

    最近中国を訪れた平壌市民によると、子どもを1人以上生む夫婦は「愚か者」扱いされるという。2人以上生むのは、経済的に余裕のある幹部やその家族、トンジュ(金主、新興富裕層)ぐらいだ。

    堕胎禁止が少子化対策?

    北朝鮮の女性たちは、20代の結婚は「早すぎる」と言われ、30代で結婚するのが一般的だが、年々、結婚を避ける女性が増えている。

  • 金正恩氏の「核弾頭爆発」が迫っている

    北朝鮮北東部・豊渓里(プンゲリ)の核実験場で、5回目の核実験の準備が最終段階にあるようだ。「新たな核実験近し」との観測情報は、少し前から取りざたされている。そして新たに、「実験場にある多数のトンネルが塞がれている」との情報が、韓国のある筋からもたらされた。

    実験場には、核爆弾を搬入・設置するメインのトンネルの他に、作業用など大小様々なトンネルが100~200もある。その相当数が塞がれたということは、核爆発を封じ込めるために地下の空間を密閉しているものと推測できる。

    仮に北朝鮮が核実験を強行する場合、注目されるのは、それがミサイルに搭載できるよう小型化された「核弾頭」であるか否かだ。

  • 金正恩氏の「処刑要員」までが逃げ出し始めた

    北朝鮮で、「脱北の連鎖」が静かに進んでいる。今月8日に明らかになった中国浙江省の北朝鮮レストランの支配人と従業員13人が集団脱北した事件は、世界中に衝撃を与えた。合法的に海外に派遣される美貌のウェイトレスたちが、リスクを覚悟で脱北を選んだという事実は、金正恩体制の脆さを物語っていることは本欄でも指摘した。

    (参考記事:北朝鮮レストラン「美貌のウェイトレス」が暴く金正恩体制の脆さ(1))

    そして3月末、北朝鮮の秘密警察「国家安全保衛部(保衛部)」の要員と貿易関係者が集団脱北していたと米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。

    貿易関係者の方は、5歳の男の子を含む2家族10人。旅行や親戚訪問を理由にして、まずは家族を中国に送り出した。